攻城団テレビで9月に公開した「三管四職 〜室町幕府の有力守護大名家の栄枯盛衰〜」をご覧くださった方に、その延長戦というか復習回のご案内です。
番組内では1401年(応永8年)の細川家の領国は7とか、1467年(応仁元年)の斯波家の領国は3とか、特定年における各大名家が守護をつとめた領国数を紹介しましたが、そのもとになったデータは「国史大辞典」のものでした。
番組収録には間に合わなかったのですが、ようやく室町時代における守護職一覧表を作成できたので共有します。
ダウンロードもできるのでどうぞ自由に活用してください。
なおシートにも記載しましたが、表にするために簡略化した部分もありますので以下の点にご注意ください。
- 「※」は半国守護の場合
- 同一年で交代した場合(同日とはかぎらない)は「→」でつなぐ
- 「●」は死去して退任した場合
- 南朝や直冬方など抵抗勢力の守護職も併記してある
- 空白は空位または不明を示す
ざっと俯瞰してみてもけっこう空欄があります。以前「将軍の日本史」の番組を収録した際にも将軍不在の時期がかなりあったことを確認しましたが、守護も常に必ずいたわけじゃなかったようです。
せっかくこれだけの一覧表ができたので、この表を使ったライブ配信(復習回)を今週金曜日の夜にやります。
通知をオンにしておくと放送開始直前にメールが届くようです。
「明徳の乱」や「嘉吉の変」で山名家や赤松家の領国数ががくっと減っているのも一目瞭然ですので、ぼくのように素人でもいろいろと気になるところを見ていくだけで楽しめますし、室町時代初期には仁木氏や朝山氏などぼくが知らない名前がたくさん出てくるので、榎本先生に教わろうと思います。
個人的には「マンガでわかる七尾城」を作った際に知った、畠山家の家督相続の件を思い出せたのが印象的でした。
畠山基国の嫡男・畠山満家は「応永の乱」で敵将・大内義弘を討ち取る武功を挙げたにもかかわらず、足利義満の怒りを買ったため弟の満慶(満則)が家督を継ぐことになります。しかし義満が死ぬと満慶は兄に家督を返上して「天下の美挙」と称えられました。このとき満慶は兄から能登一国をに与えられ、能登畠山家が創設されたというわけです。
室町時代は後半は戦国時代と重なっているし、前半は南北朝時代と重なっているように、これまでの知識の点と点がつながりやすい時代でもあります。
ぜひみなさんもこの表を見て気づいたことや、質問などをお寄せください。事前の場合は以下のリンク先にあるフォームから、当日はYouTubeのチャット欄にお願いします。
もしまだ本放送を見てない方はざっとでも見ておいていただけると当日より楽しめると思います!