ガイドライン

攻城団のサイト上で公開されているテキスト(文章)および城郭データベースの記述ガイドラインについてまとめました。
このガイドラインは攻城団のスタッフも外部協力者も全員が理解して順守します。

文章執筆ガイドライン

「城メモ」や「城たび」など、攻城団に掲載するテキスト(文章)は原則として、すべてこのページに記載されたガイドラインにそって記述されています。

基本姿勢

テーマ選びや文章の切り口については、「自分が書きたい」や「みんなが読みたい」などと考えず、とにかく「自分が読みたい」ような文章を書くことを心がけてください。
(具体的に他者をイメージしたほうが書きやすい場合は「こうのに読ませたい」を意識してください)

対象読者

読者は「お城めぐり初心者」が対象です。
漢字や専門用語などは中学3年生を想定して、なるだけ平易な表現で書いてください。

文体

「口語体」で「敬体」で書きます。いわゆる「ですます」調で、話しかけるように書いてください。
そのまま読み上げた際に、丁寧な話し言葉になるように書けばオッケーです。

写真

攻城団にアップされている写真はすべて利用可能です。
また自治体や観光協会のほか、Wikipediaや素材サイトなどで公開・提供している写真については適切なクレジットの記載などの利用条件に基づいて利用できます。先方との交渉が必要な場合は編集部でおこないます。
記事の内容と無関係な、いわゆるイメージ画像は不要です。

専門用語など

「層」について

攻城団では「二層櫓」などにある「層」の表現は使いません。「2重3階」のように「重」と「階」であらわします。
なお天守の階数の表示形式は「5重6階、地下1階」のように地上階数を表記して、それにつづけて地下の階数(=穴蔵)を表記します。

案内板

攻城団では「説明板」ではなく「案内板」という表現を使っています。
厳密なちがいはないのですが、年表など「説明」ではないこともあるのでより幅広い意味を持つ「案内」を使っています。

案内板の文字起こし

案内板の文字起こしは原文通りに書きます。このルールはすべてに優先します。ただし明らかな誤字は修正してください。
表記通り=同一性を優先するのは、案内板自体が古くなって読めなくなってもここで確認できるようにしたいからです。

攻城団の団員が文字起こしをしてくれているものがあれば利用可能です。その場合も写真と見比べて、記述内容の再チェックをお願いします。

その他、細かなルール

英数字

英数字(アラビア数字とアルファベット)は半角で書きます。

漢字のひらき

読みやすさを意識して、なるだけひらくようにしてください。ただしひらがなが多すぎると「読みやすい」をとおりこして「バカっぽく」なるので塩梅には注意する必要があります。
例:「おこなう」「〜といわれる」

この漢字のひらきの塩梅はむずかしいところなので、徐々につかんでいくしかないと思っていますので最初はそれとなく意識していただければけっこうです。

ルビ

ルビ(ふりがな)は言葉の直後にカッコで記述します。
例:織田信長(おだのぶなが)、本能寺(ほんのうじ)の変

年号表記

西暦と和暦を併記します。その際「和暦(西暦)」と書いてください。
例:天正14年(1586年)

また、和暦が北朝と南朝にわかれる場合は全角スラッシュ「/」で区切って、南朝を先に記述してください。
例:正平元年/貞和2年(1346年)

以前は(現代人にとって理解しやすいと考えて)「西暦(和暦)」としていましたが、旧暦と新暦でのズレなどを考慮すると正確さを優先して和暦をベースにすることにしました。

数字の表記(漢数字を利用するケース)

数量や順序を示す場合はアラビア数字を使います。
それ以外の日本語として使用される漢字表現は漢数字を使ってください。
例:3万km、2カ月、三男、四代将軍

カッコの表記

文中のカッコは全角で書きます。→「( )」
ただし英文内に登場する場合は半角で。→「( )」

英文

文章の終わりのピリオド、文中のカンマのあとは半角スペースをあけてください。

データ入力ガイドライン

「城郭データベース」のデータ入力時の注意事項やポイントなどを以下にまとめます。
(インターネットで調査する際の留意点も含んでいます)

基本項目

城名

全国には同じ名前の城がありますので、検索時に混同しないよう注意してください。
「○○城 △△県」と城名に都道府県名をつけて検索すればノイズはほぼ取り除けます。

別名

たとえば姫路城が「白鷺城」と呼ばれるように、お城に別名がある場合はそれを拾って入力してください。
なかには別名がそのお城の名前として掲載されている場合もありますが、その場合は同じ城と判断していただいてけっこうです。
複数ある場合は「、」(読点)で区切ります。
例:千代田城、江城

キーワード

別名のよみがながわかれば入力してください。そのほか略称や通称、表記ちがいやよくある誤表記などもここに入力しますが、そこは気にしなくていいです。
複数ある場合は「,」(半角カンマ)で区切ります。

区切りが読点ではないので注意してください

住所

住所は「都道府県」「市区郡名」「町以下」と3つに分割して入力してください。
番地までわかることは少ないですが、もし城址がお寺などになっている場合はお寺の住所を番地まで入れておいてください。
正確に特定できない場合は町名や地区名まででかまいません。

「大字」「字」は削ってください。
例:上中条字竹内→上中条竹内

「丁目」や「番地」は不要です。半角ハイフンでつないでください。
例:公郷町4丁目25番地→公郷町4-25

緯度経度

本来は天守の位置の緯度経度を入れていましたが、天守がないお城の場合は本丸跡、または城址碑の位置の緯度経度を入力してください。
もし模擬天守などの建物があればその緯度経度を入力してください。
Googleマップに「○○城跡」のマークがある場合は、その緯度経度に揃えてください(これが最優先)。

詳細項目

曲輪構成・縄張形態・標高・比高など

調査の結果、わかる範囲で入力してください。今回依頼する対象が城址が中心なので空欄が増えてしまうことはこちらも想定しています。

曲輪構成

連郭式、梯郭式、輪郭式、複郭式、単郭式などが入力されます。

縄張形態

基本的には以下のどれかになります。
山城、平城、平山城、居館、陣屋

ただし「丘城」「崖端城」「海城」といった記載がされている場合は「崖端城(平山城)」や「海城(平城)」と併記してください。

築城主、築城年、廃城年

不明の場合は空欄でかまいません。伝承どまりで不正確な場合は最後に「か」をつけておいてください。
例:徳川家康か

築城開始年は着工年を、築城完了年は竣工年を入れてください。「1600年築城」とだけあってどちらかわからない場合は「築城開始年」のほうに入れてください。月日もわかる場合がありますが、年のみでけっこうです。

遺構

城の遺構が残っていれば入力してください。
例:櫓、曲輪、石垣、土塁、堀

指定文化財

国史跡や県史跡などに指定されていれば入力してください。

復元状況

もし城門や櫓などが復元されていれば入力してください。
例:模擬櫓、復元石垣

アクセス情報

電車とバスで訪問する場合(公共交通機関)とクルマで訪問する場合にわけて入力してください。

公共交通機関

最寄り駅から徒歩でいける場合は「●JR中央線・新宿駅から徒歩10分」のように鉄道会社(路線名含む)と駅名、徒歩での所要時間を入力してください。
バスに乗り換える場合は「●JR中央線・新宿駅からバスに乗り「新宿都庁前」バス停下車、徒歩10分」のように最寄りのバス停名も記載してください。
地図からバス停を検索するには以下のサイトなどで可能です。
http://buste.in/search/bus/

最寄駅が高速バスの駅の場合は「●茨城交通高速バス・みと号「茨城町西インター」バス停下車、徒歩約25分」のようにバス会社と路線のみでけっこうです。

クルマ

クルマでの場合は「●中央自動車道・伊那ICから30分」のように最寄りのICからの時間を入力してください。駐車場がわかれば駐車場までの時間を、駐車場がわからず城址が山頂にある場合はふもとまでの時間でけっこうです(可能なら登城口までの時間)。
徒歩、クルマいずれも所要時間はGoogleマップで計測できます。

駐車場

駐車場は「あり・なし」と「有料・無料」に加えて、もしわかればおおよその駐車可能台数を入力してください。駐車場名がわかれば「あり」の代わりにそれを記述してください。
例:「なし」「無料」「あり(無料、10台)」「有料(500円/日、5台)」「○○城址公園駐車場(無料、10台)」

観光情報(営業時間など)

営業時間は城址の場合、出入り自由ですから空欄のままでけっこうです。資料館などが併設されている場合は、入館料や休館日について記載してください。

その他、細かなルール

箇条書き

箇条書きは「●」で区切ってください(データベースに入れる際に変換します)。
例:●月曜日●火曜日

小数点

標高・比高などは小数点以下第一位まで入力してください。「m」は不要です。
例:828.2

紹介文

以下の点に留意して、サンプルやサイトに掲載されている文章を参考にしながら記述してください。
なおどうやっても書けないという場合は調査で判明した情報だけ羅列していただければけっこうです。

  • その城のもっともわかりやすい紹介文を心がける
  • 文章は「ですます調」で書いてください
  • 文章の途中に改行は不要です
  • 「○○城は」で書き出す(直後に「、」は不要です)
  • 最後は「現在城址は」と現状を記す(わかれば)
  • 著名な武将、教科書に出てくるような合戦などと関連付ける
    例:「織田有楽斎の居城」ではなく「織田信長の弟である織田有楽斎の居城」とする(ほかにも「徳川家康の三男の○○」とか「前田利家の祖先である○○」とか)
  • 書くべき項目は、誰が築城したか、誰の居城、誰が城主、どんな合戦があったか、廃城の経緯、現状(遺構)、補足情報
  • 時系列にそって書く必要はありませんので、むしろ象徴的な事柄から書き出してください
    例:白地城は長宗我部元親が四国統一の拠点とした城で、また羽柴秀吉の四国平定軍を迎撃する際に本陣を置いた城です。
  • 補足情報は山城の場合は登城口の位置とか、毎年開催されるお祭りとか、近くに城主の菩提寺や墓があるとか
※例:
井伊谷城は井伊氏発祥の城です。徳川四天王のひとり井伊直政の父、井伊直親らが城主をつとめました。直親が今川氏真に殺されたのちは婚約者であった井伊直虎が井伊氏の当主となったため、直虎の居城としても知られています。現在は井伊谷城跡城山公園として整備されており、城跡周辺には井伊氏菩堤寺の龍潭寺(りょうたんじ)などの史跡・名勝があります。

更新履歴

  • 2017.2.11 初版
  • 2024.10.29 更新

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