2020-01-01から1年間の記事一覧
幕末の薩摩藩で起きた「お由羅騒動」は「篤姫」や「西郷どん」などの大河ドラマでも扱われた有名なお家騒動です。祖父・重豪と似た息子を持ってしまった斉興の苦悩もわからなくもないという気がします。
二回つづけて薩摩藩におけるふたつのお家騒動を紹介します。まずは薩摩藩に大借金をつくった島津重豪とその息子・斉宣との対立から起きた「近思録崩れ」と呼ばれるお家騒動です。
押し込められる藩主が全員暗愚であったかというとそうでもありません。たとえば岡崎藩主・水野忠辰のケースでは、改革を望まない保守的な家臣たちによるサボタージュとクーデターであったと考えられます。
もっとも有名な「藩主押込め」の事例がこの福井藩主・松平忠直のケースかもしれません。大坂夏の陣では真田信繁らを討ち取るなどの武功を上げた忠直ですが、元和偃武の世では活躍の場がなかったのかもしれませんね。
細川ガラシャという名前のほうが有名ですが、明智光秀の娘・たまはあるいは父以上に波乱万丈な人生を送った人です。一般には三女とされることが多いのですが、このドラマでは次女の設定となっています。
家臣による藩主の強制的な隠居を「藩主押込め」と呼びます。戦国時代なら暗愚な主君だとこれ幸いと下剋上も起こせるのですが、江戸時代でそれをやると藩そのものが取り潰されてしまうため、現実的な解決手段として藩主を隠居させ、新藩主を擁立するというこ…
足利将軍家の血を受け継ぐ喜連川家はじっさいは5千石にもかかわらず10万石格の大名として扱われていました。しかし豊臣秀吉によって再興された家でもあり、そのことも改易の理由だったのかもしれませんね。
大大名・加藤家が改易された理由は明らかではないのですが、小倉藩主でのちに加藤家に代わって熊本藩主となる細川忠興が忠広を「狂気」と断じているなど、加藤家側にも危険人物と思われる(少なくともつけこまれる)フシがあったようです。
「津和野騒動」はかつての尼子氏旧臣たちと、新参の藩主直臣との対立が生んだお家騒動ですが、もとはといえば3歳の子どもを15歳と偽って報告した生母の光明院とそれを黙認した幕府のせいで起きたといえます。
マンガの主人公でおなじみの仙石秀久を祖とする出石藩・仙石家で起きた「仙石騒動」は重臣派閥が争い、シーソーゲームを繰り返しながら、最終的に老中首座を狙う水野忠邦に利用されるという悲しい結末を迎えます。
来年の年賀状はくまモンたちにも出してみませんか? くまモン、ひこにゃん、わん丸君に送る際の宛先をまとめました。
米沢騒動で上杉家が改易にならずにすんだのは藩主の義父が保科正之であったこと、義弟が高家旗本の吉良義央であったことが大きいとされます。この吉良義央こそ「赤穂事件」で有名な吉良上野介です。
戦国時代に主君を裏切ることはそう珍しいことではなく、また織田信長は裏切り行為に寛容な大名でした。 もちろん朝倉景鏡が朝倉義景を裏切った理由がそのまま明智光秀が謀反を起こした理由と重なるわけではないのですが、腹心であり現場指揮官でもあったふた…
松平光長の母は徳川秀忠の三女・勝姫で、将軍家の血を色濃く受け継いでいましたが、父・松平忠直から気性の激しさも受け継いだのか、越後騒動に至る前に福井藩の世継ぎに介入するなど問題を起こしています。お家騒動が起こるのも当然という感じですね。
今回は「三大連立式天守」と呼ばれる和歌山城(和歌山県)、松山城(愛媛県)、姫路城(兵庫県)についての解説です。ぼくもすべて行ったことありますが、どれも天守以外にも遺構が残っていてオススメのお城ばかりです。
お家騒動が勃発すると幕府が介入することとなります。訴えが幕府に持ち込まれた場合はもちろん、そうでない場合も幕府が介入することで江戸幕府による幕藩体制はより強固となっていきました。
今回は「三大湖城」と呼ばれる松江城(島根県)、膳所城(滋賀県)、高島城(長野県)についての解説です。それぞれ宍道湖、琵琶湖、諏訪湖と日本を代表する湖の湖畔に築かれました。
お家騒動のパターンとして、いったんは藩政の外に追いやられた連中が復讐を果たして再び権力をにぎる、というものがありますね。ともあれ醜い泥仕合なので最終的な結末は改易や切腹になるのですが。
今回は「三大海城」と呼ばれる高松城(香川県)、今治城(愛媛県)、宇和島城(愛媛県)についての解説です。3つのうちふたつが愛媛県にあります。じつは「三大水城」だと宇和島城の代わりに中津城が入るんですよね。
全国のお城の年末年始の営業状況を調べました。せっかくいったのに休みだったということのないよう事前にチェックしてから出かけてくださいね。
武家同様、公家の分家も多々あり、三条西家は三条家の分家の分家です。この三条西実澄は大納言に任じられた公卿ですが、むしろ細川藤孝に古今伝授を授けた人として有名です。
諏訪家といえば諏訪大社の最高位の神官(大祝 = おおほうり)をつとめた名家ですが、そこで起きたお家騒動が「二の丸騒動」です。藩政に関心のない藩主や病弱で政務が取れない藩主がつづくとダメですね。
今回は「三大平城」と呼ばれる松本城(長野県)、二条城(京都府)、広島城(広島県)についての解説です。じつは名古屋城・岡山城・広島城の3城を三大平城と記載している資料もあるのでよくわからないんですよね。
筒井順慶の養子となり跡を継いだ筒井定次が改易されることとなった「筒井騒動」はたんに藩主と家臣の対立によって生じたお家騒動ではなく、幕府が大坂城包囲網を形成する上で邪魔だった筒井家を排除したかったと考えることもできるそうです。
今回は「三大平山城」と呼ばれる姫路城(兵庫県)、松山城(愛媛県)、津山城(岡山県)についての解説です。3つのうちふたつが現存天守というのもすごいですけどね。
浜田藩で起きた「古田騒動」はいまもその経緯が謎に包まれています。ただその原因は藩主・古田重恒に跡継ぎがいなかったことに端を発するので、やはり藩主にとってもっとも重要な仕事は子作りですね。
今回は「三大山城」と呼ばれる岩村城(岐阜県)、高取城(奈良県)、備中松山城(岡山県)についての解説です。どれも人気のお城ですね。
信長や家康をドラマにする場合、武田信玄は強力なボスキャラとして登場することが多いのですが、信長と信玄は直接戦ってはいないのです(長篠の合戦は勝頼との対決)。ただ手紙では互いを非難しており、有名な「第六天魔王」の言葉も信玄の売り言葉に信長が…
江戸時代、財政難を解消するために藩札を発行する藩はたくさんありました。当然こうした政策には失敗のリスクがあるのですが、最悪なのは失敗しても意地などが原因で廃止できないケースですね。
今回はなにげにややこしい城将や城代、城番などお城を預かる者についての解説です。城主が税収なども含めた周辺地域の統治者であるのに対して、城将は城の防衛のみ任された現場指揮官だそうです。