太田資正という武将をご存知でしょうか。
出家後の太田三楽斎という名前のほうが有名かもしれませんが、直江兼続に「わが国の大小の武将中で主君(上杉)謙信と太田三楽に及ぶ者はない。」と言わしめたほどの戦国武将です。
このたび、まつやま書房から出版された「太田資正と戦国武州大乱〜実像と戦国史跡〜」のサイン本を中世太田領研究会のメンバーであり、第2章「太田資正と武州大乱」を担当された柴田さんから3冊お預かりしていますので、うち1冊を攻城団のライブラリに保管して、残りの2冊をこの記事をご覧くださった方に抽選でプレゼントさせていただきます!
(サイン本プレゼントの応募フォームはページの最後にあります)
本書の目次は大きく四章立てとなっています。
第一章 太田資正はどこから来たのか
第二章 太田資正と武州大乱
第三章 勢力として見る岩付太田氏
第四章 現代に残る戦国を歩く
資正の祖先は江戸城を築いた太田道灌(当時は資長)です。
まず序章を「太田資正はどこから来たのか」として、太田資正が登場する以前の太田氏として、太田道真・道灌父子の頃からの名門・太田氏の歴史を紹介してくれています。
これはぼくのように「資正の名前は知ってるんだけど……」というレベルの人にはとてもありがたいです。
つづく第2章、第3章で資正の生涯と岩付太田氏についての研究成果がまとめられています。
資正は居城である岩付城を奪われてもなお、佐竹義重の客将として北条氏と戦いつづけた不屈の武将です。そして知勇兼備の弓の名手としてだけでなく、伝令犬を採用したというユニークな実績でも知られており、こうした伝承についてもふれられています。
最後の第4章では埼玉県周辺に残る岩付太田氏ゆかりの地が紹介されています。
現地までのアクセス案内も詳しく書かれているので、これを参考に城址や寺院を訪問するといいでしょう。
太田資正はめちゃくちゃ有名というわけではありませんが、彼は知恵と武勇で関東の戦国時代を立ち回ったとても魅力的な人物です。
ひとりでも多くの方に知っていただき、また本書を手にとってその一端を学んでもらえたらいいなと思います。
最後に柴田さんからメッセージをいただいたので、ご紹介しますね。
なお、プレゼントの抽選まで待てない!」という方やサイン本は大事に取っておきたいので読む用には別途購入するという方はこちらからどうぞ。
戦国時代の関東、一国衆の身でありながら、全国有数の大大名であった後北条氏と激しい抗争を展開した武将が太田資正です。
伝令犬を用いた遠地の城の防衛や、秀吉にその智恵を絶賛された逸話が有名ですが、その実像はあまり知られていません。
太田道灌の子孫とされるが、道灌とは系譜上どのような関係なのか。
伝令犬を使ったとされる北条氏との武州松山での攻防は、どのようなものだったのか。
家臣団の面々とは。
そして、その領国はどこにどう展開されていたのか。
『太田資正と戦国武州大乱』では、三人の執筆者が手分けをして、系譜/事績/家臣/領国の4つの視点から太田資正の実像に迫ります。
太田資正にご関心のある方はもちろん、道灌以後の系譜の謎や、小が大に挑んだ戦国合戦の構想と顛末、そして戦国時代の武蔵国にご興味のある皆様に、お読みいただきたいと考えております。