Yahoo!のサイト内にこんな記事がアップされているのをご存知でした?
攻城団が運営している「お城ニュース」にYahoo!の検索ランキングの記事を掲載した関係で、広報の方から教えていただいたのですが、これがなかなかおもしろいんです。
Google派の人も、Bing派の人も、おそらく日本人の大半がYahoo!ニュースを一度は目にしたことがあると思います。その注目記事を選出して、その見出しをつけているのがYahoo!ニュース トピックス編集部のみなさんです。
13.5文字というかぎられた文字数でわかりやすい見出しをつける要約テクニックはビジネスマンも参考にしているとかしていないとか。
そんな彼らが1582年(天正10年)6月2日、あの「本能寺の変」の当日に存在していたらどんなふうに世の中に速報を伝えたかという妄想記事です。
早朝に本能寺で火事が起きてるぞ、信長が宿泊しているらしい、といった情報をもとに編集部はどんな動きをするかのシミュレーションなのですが、
PUSH通知、どうしましょうか
というやり取りはすごくおもしろい。
おもしろいんだけど、ただ笑えるという話ではなく、たとえば地震が起きた際に編集部内ではそのニュースの規模や対象範囲を検討して、誰にどのくらいの強度で伝えるのかを真剣に検討していることもよくわかりますよね。
見出しについても、
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京都・本能寺で火災 襲撃か
本能寺で火災 信長氏滞在か
の案に対して「信長」という個人名を入れるかどうかを検討されています。
おそらく対象者の知名度によって扱いが変わってくるんでしょうけど、柴田勝家だったら入らないのかとか、誰くらいが見出しに名前を入れるボーダーラインなのかも知りたいところ。
123456789⑩⑪⑫⑬
本能寺火災 織田信長氏死亡か
本能寺襲撃 織田信長氏死亡か
前者だと火事で亡くなったように見えるから「本能寺襲撃」に変更というくだりも勉強になるというか、そこまで考えて言葉を選んでいるのかと感心します。
(いちおう攻城団もそういうことは考えながら言葉を選んでいるのですが、複数の視点で指摘しあうのは大事かもと思いました)
とまあ一段落ごとにコメントを入れていきたいくらいおもしろい記事になっています。
ぼくはこういうバカバカしいことを真面目なノリでやりきる企画が大好きなのですが、ただふざけた記事をつくっただけじゃないところがすごくて、たとえば「自刃」と見出しに入れるべきかという話題から「自殺報道ガイドライン」の紹介につなげるというのは見事だなあと感心しました。
せっかく記事を紹介いただいたので、Yahoo!ニュース トピックス編集部に質問してみました。
後編も昨日公開されてますのであわせてお読みください!
Yahoo!ニュース トピックスを目にするユーザーも多いと思いますが、編集部がどのように動いているかという「裏側」は、これまであまり知っていただく機会がありませんでした。
「本能寺の変」のような有名な出来事を題材にすることで、皆さんにもわかりやすく、できるだけ普段に近い自然な形で、編集部の動きをご紹介でできるのではないかと思いました。