アドベントカレンダーというのは本来は12月1日からクリスマス当日までをカウントダウンする、期間限定の特別なカレンダーのことで、毎日小箱やポケットを開けるとお菓子が入ってる子どもにとって楽しいイベントです。
IT業界の人たちの間ではだいぶ前からこのカレンダー部分を借りてきて「日替わりでブログを書く」イベントが続いていて、SNS全盛となったいまでも古き良きインターネットを愛する人たち(少し年齢層高め?)がいろんなテーマでアドベントカレンダー(ブログ)を開催しています。
ぼくもお城好き・歴史好きのみんなで書くアドベントカレンダーをやりたくて今年はじめて声がけしてみたのですが、参加者はぼくを入れて2名という結果でした。
(ぐこさん、ありがとうございます! )
まあ25日間埋めることが目的ではないのですが、もし来年もやることがあればさらに多くの人が参加してくれるといいな。ブログを持ってない方も多そうなのでそこからサポートするようにしましょう。
ちなみに昨日公開されたぐこさんの記事はこちらです。
周山城をピックアップしてくださってます。
写真も多くてめちゃくちゃ魅力的に紹介してくださっているのでぜひ読んでください。ぼくも訪問したいと思ってましたが、これを読んで来年は絶対行こうと決心しました。
城たびの現地ツアーに展開できればいいかも。
そんなわけで今日はぼくの「今年訪問して良かったお城」記事です。
今年は何城訪問したのか
攻城団は自分が訪問したお城の履歴を管理するサービスなので、簡単に今年の数字をチェックできます。
こんなふうに(↓)管理画面では攻城記録を時系列で振り返ることが可能です。
多くの人と同じようにぼくも1日に1城だけのことは少なくて、とくに宿泊前提の場合は複数のお城をまとめて訪問しています。
あらためて整理すると今年はこんな感じでした。
- 福井城、北ノ庄城、一乗谷城(4月に取材で訪問)※一乗谷城は復原町並と一乗谷朝倉氏遺跡博物館のみ
- 前橋城(GWにイベントのついでに訪問)
- 金沢城(10月に取材のついでに訪問)※夜と昼の2回訪問
- 玄蕃尾城(11月に城たびのイベントで団員といっしょに訪問)
- 小田原城と江戸城(11月にトーハクを見学するついでに訪問)
このほか二条城は学芸員解説会と、「NAKED 夏まつり2023 世界遺産・二条城」の取材で2回訪問していました。
初めて訪問したお城は前橋城と玄蕃尾城だけで、あとは再訪ですね。
合計すると9城(11回)という結果で、「攻城団の団長がその数字でいいの?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、ぜんぜんOKです。むしろこれは前年比で倍増しています。
攻城団はもともとライフワークとして生涯楽しめる趣味としての城めぐりを提唱しているし、仕事や家庭、あるいは本人の健康状態などいろんな波がある中で、無理をせず自分が楽しめるペースで続けることが大事で、仮に攻城数ゼロの年があってもいいとさえ思っています。
ちなみに攻城団ではこんなふうに年間の攻城数の推移を自動でグラフ化することもできます。
話を戻して、じゃあ9城のうちどのお城をオススメするかを考えてみました。
今年訪問して良かったお城
今回は団員のみんなと行った玄蕃尾城をオススメしようと思います。
玄蕃尾城は攻城団での評価も高いのですが(3.72)、それが極めて正しいことを実感できました。石垣のない、いわゆる「土の城」ですが、よくこれだけ広範囲の城跡が破壊されることなく、現在も保存されていることに驚きます。
(これは敦賀市の方々が中心となって整備されているそうで、心から感謝します)
土塁! 空堀!! 土橋!!! とおそろしいほどの土木工事です。
もちろん自然地形を活かした部分もあるのでしょうが、削平地の広さや土塁の高さなどを見るかぎり大部分は人工だと思います。
一般的にこの城は「賤ヶ岳の戦い」の際に柴田勝家が本陣とした陣城として知られていますが、さすがに即席で整備するには大規模すぎるので、それより前、清州会議で長浜城が秀吉から柴田方に譲渡された際に、勝家の居城・北ノ庄城とのつなぎの城として整備されていた可能性が指摘されていて、ぼくもそっちに一票です。
ただつなぎの城に大規模な曲輪は必要ないので、「賤ヶ岳の戦い」の前に急ピッチで改修したのも事実だと思います。
中腹にある駐車場から約30分ほど急勾配の登山道をのぼっていくと、あとはほぼ平坦なので山城としての難易度も低めです。
この点がもっともオススメしたいところで、同じ滋賀県の山城、小谷城や安土城と比べてもはるかに楽だったのは驚きました。「山城に行ってみたいけど大変そうだし、遺構を見つけられるか不安だ」という方には全力で薦めたいのが玄蕃尾城です。
ただしひとりで行くのはオススメしません。
今回ぼくは団員18名に加えて、ガイド2名という団体で攻城しましたが、クマ対策や遭難のリスクはやはりそれなりにあるので、複数人で行ったほうがいいです。
当然山ですし、さらには城でもあるので、転げ落ちるとかなり危険ですし、土塁上から見ていて「ここから落ちるとヤバいな」と思う箇所もありました。
なお現地ガイドはここで依頼できます。
ぼくらもこの「奥びわ湖観光ボランティアガイド協会」に問い合わせてガイドを依頼しました。お城好きを案内すると(がんばって学んだ知識をぜんぶ披露してもちゃんと聞いてもらえるので)楽しいとおっしゃってましたから、ぜひ見学中も気になることはどんどん質問してください。
ぼく自身、天守や櫓などの建物が好きだし、そうなると必然的に近世城郭が中心になるので、あまり山城には行きません。
足を怪我(骨折)してからはほかの人とペースがあわなかったら申し訳ないなと遠慮していた部分もあったのですが、そういう人でもチャレンジできる山城が玄蕃尾城です。
「遺構が明瞭」「上り下りが短時間」「ガイドも依頼できる」と三拍子揃った、山城デビューにもってこいのお城なので、ぜひ未訪問の方は来年の候補にどうですか。
クルマがあると便利ですが、余呉駅から中腹駐車場までタクシーで行くこともできます。
(ぼくらも最初はその予定でした)
攻城団に投稿された訪問者たちのクチコミや写真も参考にして計画を練ってみてください。希望者が多ければ2回目のツアーもやりたいですね。
年間訪問ランキング
余談ですが、攻城団にはこんなページもあります。
これは年間の攻城記録をもとに自動集計されたページで、すべての団員の情報が公開されているので楽しいです。
なお「ツイートする」はさすがに修正しないといけないのですが(Xに変わったときに、そのうちイーロン・マスクの気が変わって元に戻すんじゃないかと思って保留にしてました)そのうちやります。
アドベントカレンダー企画はできたら来年もやりたいので、というかいろんな人の「お城めぐりの振り返り記事」が読みたいので、ブログをやってる人はぜひ書いてください。
ブログやってない方も年に一本だけでも書いてみたら楽しいと思いますよ。