現在、京都市上京区にある本法寺で「平成31年 春季特別寺宝展」がおこなわれています。
通常はレプリカが展示されている長谷川等伯筆の「大涅槃図(佛涅槃図)」が毎年春のこの時期にだけ本物(真筆)が展示されるので、拝観する人が増えます。
(拝観料も1000円にアップしています)
写真撮影は禁止ですが、1月に見たレプリカの記憶と比べると、むしろこちらのほうが色彩が豊かな印象を受けました。
とくに錫杖(しゃくじょう)がはっきり確認できたので、これだと薬袋の話は信じがたいなと思いました。
この「佛涅槃図」は箔をつけるために後陽成天皇に見ていただいてから、本法寺に奉納されたそうです。
その後、京都では江戸時代に「天明の大火」が起きて市内の大半が焼けることになりますが(二条城の本丸御殿もこの大火で焼失)、この絵は土蔵で保管されていたので焼失をまぬがれました。
しかし、再建した本法寺はこの巨大な絵を展示できるような大きな建物を用意することができず、そこから約200年、日の目を見ることがなかったそうです。
現在このように毎年、春になれば開帳されるというのはじつに恵まれているわけですね。
御朱印をいただいた
御朱印をいただいたら、智積院のとなりでした。いずれも等伯にゆかりの深いお寺なので、なんとなくご縁を感じます。
桜はもうすぐ見頃です
仁王門を入ったところの桜が咲きはじめていました。
来週くらいが見頃かなあ。
春季特別寺宝展の開催期間は4月21日(日)までです。
(毎年3月14日~4月15日の開催ですが、今年は期間が変更になっています)
eishouzan.honpouji.nichiren-shu.jp
「佛涅槃図」のほかにも狩野元信が描いた「十六羅漢図」が展示されています。