御城印集めを楽しんでらっしゃる方へのインタビュー企画、第2弾です。
全国の御城印情報をまとめるようになってから、ぼくもネットニュースやSNSをよくチェックしているのですが、毎回のようにぼくより早く情報を見つけて教えてくださる方がいらっしゃいます。それが今回インタビューをお願いしたshoさんです。
御城印にハマったきっかけのほか、どうやって情報収集されているのかについてもお聞きしています。
(今回はメールインタビューです)
そして、昨年の12月に静岡県の浜松市へ旅行する際、イソイソとネットで調べものをしていた時です。
私の仲間でもあります、後輩ちゃんから
「浜松城にこんな物がありますよ(^^)」
との連絡がありまして。
そこで、浜松城にて『御城印』なるものが存在することを知りました。
私はもともと、相方氏・後輩ちゃん・後輩ちゃんの弟君たちをはじめとしたチームで日本や世界の面白い物探しをしております。
以前から、寺社の御朱印や風景印・旅の思い出帳等も興味を持っておりました。
ほかの全国各地のお城でも販売されていることも知り、《新しいお城巡りの楽しみ》として収集を始めました。
もちろん、これらは基本的に直書きではなく印刷された物がほとんどです。
しかしながら、印刷物にも紙やインク、デザイン企画等、さまざまな要素が関わっています。
何か違った視点から、同じ史跡や観光地を【みる・かんじる】というのがこれほど素晴らしいことなんだと改めて感じましたね。
私は以前からお城や旅行・調べものが好きだったので、より興味を持てたのもあります。
秋田県『湯沢城』の御城印が個人的に気に入っております。ほかにも小野城の御城印も販売されてています。
通常の御城印もありますが、今年の8月に『湯沢七夕絵どうろうまつり』記念に販売されたこちらの限定御城印ですね。 地元の絵師さん・製作者さんとのコラボということと、以前から「絵どうろうまつり」に興味がありましたので現地へ訪れました。
また、何より御城印ですと、調べたかぎりは『アート系で見開きタイプ』は、現時点で湯沢城と小野城のみであることも魅力的でしたね。
こちらの2城は、もともとInstagramの投稿で知りました。
地元の居酒屋店主さんが製作されてまして、月替わりの見開き御城印も販売されていたり、地域活性のために活動されていて、とても感心しましたね。
ほかのお城でも『地元所縁のお祭りや歴史・武将関連のイベントとコラボした御城印』が増えると面白いなと考えております。
現にいくつかのお城では、そういった御城印もありますからね(吉田城、福山城等)。
Yahoo!等の検索エンジンやネットニュースも利用しますが、いちばん効率が良いのはSNS関連かと思います。
最近では、各自治体や観光協会等の発行元さんが積極的に情報公開されているのはありがたいお話ですね。
加えて、Twitter・Instagram・Facebook等のユーザーさんがまだ公式アカウントがないお城の御城印情報を掲載されていたりするのでこちらも見逃せません。
とくにTwitterとInstagramは調べものをする上での効果が大きく、マスト情報源になるかと。
御城印以外にも「城郭符」「登城記念」「城御朱印」など複数の呼称が存在することもお忘れなく!
またこちら側の視点になりますが、足助城や信貴山城のように『まだ公には知られていないけど、ひっそりと販売開始されていた』パターンの御城印もいくつかあります(※のちに足助城は、公式サイトにて掲載されております)。
こういった情報を発見できた時は、とても嬉しい気持ちになりますよね。
最初に見つけられた方が羨ましいです。
まあ私にはそんな経験はそうそうないかなと思ってたのですが……。
先日、高知旅行で高知城へ立ち寄った際に、たまたまその日から販売開始された新デザインの御城印に出会うことができました。
まさに【棚からぼたもち】とはこの事だな~、と感じましたね。
私としましては、御城印の良いところは『統一されているようで、独自性が強い』という点です。
御城印は、つい数年前まではごく少数の城郭でしか発行されていませんでした。
ここ最近はメディアやSNSで取り上げられて、現時点では130城以上で販売されています。
まず、御城印に興味を持たれた方はどこのお城で販売されているか調べられてはいかがでしょうか。
攻城団さんのリストでは、管理者さんやユーザーさんのご協力もあって情報量も充実してます。
まずは近隣のお城を探しつつ、ネットやSNSで新作や限定の御城印がないかを調べてみるのもお勧めです。
とくにTwitterやInstagram、Facebook等は貴重な情報源になりますからね。
そして、最近では御城印専用のファイルでもある『御城印帳』も各地で販売されています!
ある程度枚数を収集される予定でしたら、こちらもご検討されてみては。
また御城印は特定の団体が企画しているものと違い、統一されたフォーマット・規格がありません。
発行元は、地元自治体や観光協会、城郭や関連施設、はたまた寺社や個人の方が製作されていたりとさまざまです。
私自身、何度も『御城印』とよんでいますが、こちらも正式名称ではありません。
お城によっては、鹿児島や佐賀の『城郭符』、大阪城の『登閣符』、そのほか『登城記念・登閣記念・お城の御朱印』などいろいろな呼び名があります。
御城印はあくまで、後付けで作られた「通称名」といったところでしょうか。
「統一したほうが良いのでは?」というお声もあるでしょうが、私はむしろこのほうが各城郭の独自性が強まって良いのかなと感じています。
魚や動物等の生き物にも地方名があるように、御城印にも地域ごとで異なる呼び名があるほうが画期的に見えますので。
徐々に御城印が集まったら、さまざまな角度から楽しんでみるのもお勧めです。
こちらは長くなりそうなので、手短にお話ししますね。
家紋や書体・城影等のデザインはもちろん、紙質や別名義版・他団体からの同名御城印等々……。『蘇る戦国の山城』・『武士たちの夢の跡』といった独自の二つ名(フレーズ)が書かれていたり。
最近では、キャンペーンやイベント形式で複数の御城印が一斉に販売されていますよね。
ほかにも魅力的なところはいくつかあるのですがまた別の機会にでも(笑)
冒頭でもお話ししましたように、御城印には「統一された規格がないからこそできうる魅力」がたくさん詰まっております。
そして、各城で趣向を凝らされたアイデアにも要注目ですね。
これからもさらなる発展の可能性を十二分に秘めているでしょう。
ぜひ皆さんもさまざまな角度から『御城印集め』を楽しんでみてくださいね!
また、御城印をきっかけに日本の城郭についてご興味を示して頂ければ幸いです!
お話を伺ってみての感想
「統一されていないからこそ、お城ごとの独自性があっていい」というのはたしかにそうかもしれませんね。
呼び名もデザインも多種多様ですし、多くは御朱印っぽいく朱色と黒(墨)の2色ですが、なかには限定で金色の家紋が入っていたり、shoさんがお気に入りと紹介してくださった湯沢城のようにカラフルなものもあって、こういう自由度は御城印の魅力のひとつだなと思いました。
地元産の和紙を使っているところもありますし、文字の揮毫ひとつとっても城主の子孫にお願いしたり、地元高校の書道部にお願いしたりとほんとにさまざまです。
shoさんは以前から湯沢の「七夕絵どうろうまつり」が気になっていたそうですが、訪問するにあたって最後に背中を押したのが限定御城印というのも興味深いです。
お祭りやイベントの記念御城印はこれからも増えていくと思いますが、同時にその祭りの期限や由緒なども学ぶきっかけになっていくといいですね。ちなみに「七夕絵どうろうまつり」は湯沢城主・佐竹義安に京都の鷹司家から輿入れした夫人が故郷を懐かしんで短冊を飾りつけたのが起源だそうです。
旅行に出かけるきっかけになったり、知識が深まるきっかけになったり、御城印がいろんなきっかけを生んでいます。
すでに彦根城の赤い紙や、水口岡山城の黒い紙など、白以外の紙に印刷された御城印もありますし、上田城のように朱印ではなく青いはんこで押されたものもありますが、これからどのくらい個性的な御城印が登場するのかを考えるのも楽しみですね。
今回お話を伺ったshoさんのツイッターはこちらです。
攻城団がまとめている(随時更新中)御城印のリストはこちら。