2014年3月19日に亡くなられた安西水丸さんはお城好きとしても有名でした。
そんな安西さんが地方の「有名すぎない」お城や城下町を紹介するエッセイ集が、この『ちいさな城下町』です。
「有名すぎない」どころか、ぼくも知らないようなお城もいくつかありました。
石垣の残る城址や、当時から残る城下町の町並みが好きというのはとてもよくわかります。
なまじっか復元された天守閣などない方がいい。
わずかな石垣から漂う、
敗者の美学のようなものがたまらない。『ちいさな城下町』P.9-10
ぼくは復興天守や模擬天守も楽しいと思いますが、このへんの気持ちに共感するお城好きも多いんじゃないでしょうか。
安西さんのイラストはなんかいいんですよねえ。
本書で紹介されているお城(城下町)は以下の21城です。
(最後の三春と二本松は同じエッセイに書かれているので、エッセイは20本)
- 村上城(新潟県村上市)
- 忍城(埼玉県行田市)
- 秋月城(福岡県朝倉市)
- 飯田城(長野県飯田市)
- 土浦城(茨城県土浦市)
- 壬生城(栃木県壬生町)
- 米子城(鳥取県米子市)
- 安中城(群馬県安中市)
- 岸和田城(大阪府岸和田市)
- 中津城(大分県中津市)
- 掛川城(静岡県掛川市)
- 天童城(山形県天童市)
- 新宮城(和歌山県新宮市)
- 西尾城(愛知県西尾市)
- 大洲城(愛媛県大洲市)
- 亀山城(三重県亀山市)
- 真武根陣屋(千葉県木更津市)
- 備中松山城(岡山県高梁市)
- 沼田城(群馬県沼田市)
- 三春城・二本松城(福島県三春町・二本松市)
陣屋が入ってるあたり、ほんとにお城が好きだったんだなあ。