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【殿様の左遷栄転物語】第4章まとめ 独立運動にも背景がある

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独立運動の理由

藩からの独立を図る家老――などというと、いかにも時代劇的な野心家の悪家老というイメージがある。ただ、テレビドラマではない現実の歴史において、家老はただ個人的な野心だけでは大名に逆らって独立を企んだりはなかなかしないものだ。
特にそれが明確に表れているのが、徳川御三家付きの付家老が展開した独立運動と、その背景を見ていただくことでおわかりいただけたのではないか、と思う。
そして、幕府が家老たちの独立運動を一部は認めつつも最終的には認めなかった、そのわけも。

御三家付家老が設置されたのにも、また維持され続けたのにも、明確な意味があった。
だが、その意味は初期の付家老たちには共有されていたかもしれないが、太平の世の中が続くにつれて、その末裔たちには意味のないもの、自分たちが不当に冷遇されているという認識を抑えられないものになっていったように思われる。本来は名門譜代大名として遇されるべき自分たちが、あくまで一陪臣として扱われるのはおかしい――そのような意識があり、彼らは独立運動、家格上昇運動を始めたわけだ。

しかもそれが幕末の動乱期における重要な事件のひとつ、「安政将軍継嗣問題」にまで連なってくるわけだから、歴史というのは確かにつながっているものだな、としみじみ感じていただけるのではないだろうか。

内紛に事情あり

これはそのまま、現代の私たちを取り巻く状況にもいえる。
組織内の内部抗争にも、あるいは組織と組織の対立にも、たいていの場合は過去に理由がある。当初はくだらない理由で始まったケースでも、次第に関係が悪化していったのなら、そこに何らかの事情があるものだ。

理由をきちんと押さえておけば、自分がどのように行動すべきかが見えてくる。
過去というのは過ぎ去って関係のないものではなく、現在と密接につながり、未来に影響を与えるものなのだ。

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