眞田神社の参道脇に「眞田杉」と呼ばれる杉の木の切り株があります。
倒木の危険があることから伐採されましたが、樹齢450年と上田城築城当時に植えられた杉の木だそうです。
御神木眞田杉由緒
信州上田城は信州眞田藩眞田幸隆候の後継者眞田昌幸公によって天正十一年(一五八三)に築かれ、息子眞田幸村や城下の住民らの活躍も有って徳川の大軍を二度にわたって退けた名城として、歴史にその名をとどめております。
かつて城址には老杉が林立しておりましたが、今は数本を残すのみとなりました。その内の一本が大風等により倒木の恐れがあり、伐採やむなきにいたりました。年輪を数えましたところ、四百五十年に及び、まさに築城当時より眞田三代を始め仙石、松平とこの城の栄枯盛衰を見てきた老木であることが判明いたしました。
上田城と眞田三代の歴史であり「心と魂」でありますこの杉を、なにかの形で後世に残そうとその切り株を「赤備え兜」で風雨から守り御札、表札等各種木製品を記念に制作した次第です。
時あたかも、上田城本丸に鎮座し、代々の城主をお祀り申し上げます眞田神社では平成の大修理に着手しております。この時に当たり、ご寄進頂きました篤信の方々や参拝の皆様に老杉の材をもって作りました品をお分けすることにいたしました。
眞田魂はふるさとの大自然の知恵、人やいのちを全て愛し助ける仁愛、逆境に立ち向かう勇気の「智、仁、勇」の三つとその基となる「愛と和と義」の六つの六連魂で出来ています。長く城を見守りました大樹をもって作りました品にはこれらの眞田魂が宿っております。
ご尊家の繁栄をお守りし、ご子孫の宝となると存ずる次第です。