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弥一左衛門さん
虚けの舞 (講談社文庫)

豊臣秀吉の知力権力に翻弄された織田信雄と北条氏規が主人公。死ぬか生きるかの時代に、紆余曲折の数奇な運命をたどった二人が肥前名護屋城で御伽衆として再会します。運はいいが才能がない信雄と、才能はあるのにうまくいかなかった氏規。韮山城で対峙したこともある二人の思い出話はつら過ぎて笑えませんが慰めあう中でひとつの答えが出ます。勝ち組とは何ぞや?豊臣家と対比して考えると面白いです。


た〜坊さん
隠岐の山城・続出雲の山城  隠岐と出雲の山城71選と中世隠岐国の様相

隠岐の9城、出雲の62城が掲載されています。今まで発売された出雲の山城と石見の山城を併せると島根県の城はかなりがカバーされているものと思います。
それぞれの城について地理、城史、城の構造、城の特徴の項目について書かれてあります。縄張図や地図も掲載されていますので、とても参考になります。


ごましおさん
新発見! 江戸城を歩く (祥伝社新書)

江戸城を実際に歩いて攻城したい人向けの本のようです。
徒歩で3時間かけて「3-1 九段下から東京 3.4キロ」コースにチャレンジしてみましたが、かなり詳しく攻城ルートが書かれており非常に参考になりました。江戸城の痕跡を隅々までしゃぶり尽くすというような感じの本です。
一例をあげると、上記コースの場合、本に書いてある首都高神田橋ランプ下の石垣は言われないとなかなか気が付かないのではないかと思いました。
なお、5年前に発行された本なので情報が古くなっている箇所が若干あります。例えば上記コースの場合、本では常磐橋が工事中で橋を渡れないことになっていますが、現在は工事完了していて橋を渡ってからそのまま常盤橋門跡を攻城することが可能になっています。また、広報千代田によれば、一部を除き、常磐橋に使われている石は小石川門の石垣の再利用だったことが工事中に判明したそうですが、これも本の発行後に判明した情報と思われます。
結論としては、古くなった情報が若干あるものの全コース制覇にチャレンジしたいと思わせる魅力を持った、有用な本であると思いました。


まーちゃんさん
日本史の現在3 中世

団長の推薦と、攻城団での勉強会の復習に持ってこいと思い、手に取りました。高校の教科書の内容の変化点と今後の展望について書かれていますが、その教科書は勉強会で使用している教科書とは違い、新しいカリキュラム「日本史探究」に沿って作られ2023年に発行された教科書となっています。
読んでみて感じたのは、事実は一つであるにもかかわらず、研究が進む事によってその事実が変化しており、またこれからも変化し続けることです。
この本を読んで、自分が学生の時に習ってきた日本史との違いを感じるのも良いかもしれません。


こんぶちゃさん
図説 栃木の城郭

数多くの縄張り図を描いている御二方によってまとめられた書籍。有名な城郭からほぼ無名の城郭、更には最近発見された城郭まで、見てるだけで行きたくなること間違いなし!


まーちゃんさん
武士の起源を解きあかす――混血する古代、創発される中世 (ちくま新書)

桃崎先生が書かれた「平安王朝と源平武士-力と血統でつかみ取る適者生存」の中で本書について触れていたので、遡って読んでみました。
正直言ってこれまで武士の生い立ちについてあまり関心がありませんでしたが、鎌倉・室町・江戸時代の中心となっていく武士が、どのような生い立ちで生まれてきたのか、この本を読んでなんとなく解ったような気がしますし、武士の生い立ちについて興味を持てる様になったと思います。


たなとすさん
死ぬまでに攻めたい 戦う山城50

渋いところ衝いているなぁと思える山城のチョイスが魅力の本。100名城に選ばれているお城の紹介は少なく、遺構がしっかり残っている山城を紹介している。オールカラー、縄張りの立体イラスト、現地遺構の写真など掲載されており、簡単に言ってしまえばマニア向けだが、山城の魅力に気づかせてくれそうな一冊。


初芽さん
図説 近世城郭の作事 天守編

お城の知識の習得兼城郭検定1級あたりの参考書になるかなと思い櫓編とともに購入しました。マニアックな専門知識がたくさん載っているので、マスターすればまさに「博士」だと思います。一通り読みましたが、まだ全て頭に入りきっていないです笑
何度も読んで勉強したいと思います。


山鳩さん
BRUTUS(ブルータス) 2019年5/1号No.891[曜変天目 宇宙でござる! ?]

 曜変天目と呼ばれる国宝の茶碗、3碗をたっぷり鑑賞できる一冊。雑誌らしいカジュアルな切り口で、基礎知識から茶の湯と茶碗の変遷まで網羅している。とじ込み付録の「名茶碗図鑑30」では松江藩主松平不昧のコレクションの一端をみることができる。
 マンガあり、8Kカメラの超ドアップあり、年表ありと巧みな構成。2019年の雑誌だが、カフェで手にして読みふけってしまったのでバックナンバーを購入した。永久保存版と思っている。


黒まめさん
歴史家の城歩き

中井均氏と齊藤慎一氏の共著で、お二人の会話でお城の紹介が進んでいきます。「歴史家の」と銘打つだけあって、とても詳しくかつ専門的です。例えば、矢穴が伝播する過程には「熟練職人の不足を補う素人技術があった」という考えも読むと「へぇ、なるほど」と思います。取り上げられているお城も、かなりマニアックで、内容もボリューミーなので、ライン、書き込み、メモをしながら読み進めないと、文章の奔流に流されて行きそうです。でも、今よりもっと深い知識を得たいという方にはおすすめです。

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今日のレビュー

燃えよ剣(上) (新潮文庫)

司馬遼太郎の代表作であり、幕末の騒乱期、新撰組を描いた歴史小説です。
筆者は、元新聞記者であり、徹底的に調べてから書くスタイルなので、時代考証も信頼出来ると思います。
子供の頃から活字嫌いで、本を読むことが苦手であった私でさえも夢中にさせられました。
京都の通り名と地名、関西から北海道の由縁のある名所からお城まで、聞いたことのある場所、知っている場所も沢山出てきたので、どういう軌跡を辿っていったか容易に想像すること出来ます。
機会をみて巡りたいと思います。

対になる作品、「竜馬が行く」も同時期に書き上げたらしく、次に読もうと思います。

デュラけんさん)

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