二の丸の正門である橋爪門(はしづめもん)と、その橋爪門を見下ろす位置にある物見櫓がこの橋爪門続櫓(はしづめもんつづきやぐら)です。橋爪門続櫓は3重3階で、高さは14.69mあります。
手前にあるのが橋爪橋と橋爪門(橋爪門一の門)で、奥にあるのが橋爪門続櫓です。
いずれも菱櫓や五十間長屋とあわせて金沢城の復元整備事業の第1期工事として、2001年(平成13年)に復元されました。
橋爪門(はしづめもん)
橋爪門は、寛永八年(一六三一)の大火後に整備された二の丸の正門です。高麗門(こうらいもん)形式の「一の門」、石垣と二重塀で囲われた「枡形(ますがた)」、櫓門(やぐらもん)形式の「二の門」からなる枡形門で、枡形は城内最大の規模を誇ります。「石川門」、「河北門」とともに「三御門」と呼ばれ、二の丸御殿へ至る最後の門として、通行に際しては三御門の内で最も厳しい制限がかけられていました。文化五年(一八〇八)の二の丸火災で焼失した後、文化六年(一八〇九)に再建された姿を復元しています。
橋爪門一の門です。
こちらは内側から見た一の門。左は続櫓です。
石川門同様、この橋爪門も枡形になっていました。
枡形(ますがた)
橋爪門(はしづめもん)は、高麗門(こうらいもん)形式の「一の門」、石垣と二重塀で囲まれた「枡形」、続櫓(つづきやぐら)に接する櫓門形式の「二の門」からなり、枡形は城内最大の規模を誇ります。二の門の内側には、番所と石垣台で仕切られた広場が設けられ、二つの枡形を連結したような構成となっています。このような構成は、河北門や石川門にはない特徴です。整備にあたり、江戸時代には枡形内に存在しなかった園路を設けています。
2015年(平成27年)3月には第2期復元整備事業として橋爪門二の門が復元整備されました。
二の門には番所も復元されています。
番所(ばんしょ)
橋爪門(はしづめもん)は、二の門の内部に番所が置かれています。二の門櫓(二階)への出入りは、番所内に設けた急勾配の階段から出入りしたと考えられます。中には畳が敷かれ、門の通路側は板戸となっています。
内側(二の丸)から見た二の門です。
橋爪門続櫓は三の丸広場から橋爪橋を渡り、橋爪門を通って二の丸へ向かう人々を監視するための重要な櫓で、三の丸で戦闘が起きたときはここが指揮所になったそうです。
五十間長屋と内部でつながっていて、見学することができます。
五十間長屋、菱櫓の方角を窓からのぞいてみました。河北門も見えます。
手前には桝形が、奥には石川門が見えます。
二の門の内部も見学できます。
(当時は五十間長屋とは直接つながってませんでしたが、現在は見学用に直結しています)