石川門は金沢城の搦手門(からめてもん)にあたる門です。白門とも呼ばれています。
兼六園に近い門なので、現在はメインゲートとして多くの方に利用されています。
ちなみに「石川門」という名前の由来は、石川郡の方向を向いていたことから名づけられたそうです。
これが石川櫓です。
石川門は一般的な枡形構造の城門と同様に、一の門(高麗門)、二の門(櫓門)、続櫓と2層2階建ての石川櫓で構成された枡形門となっています。
最初の門(一の門)を入るといわゆる枡形虎口になっていて、右に90度曲がったところにもうひとつの門(二の門)があります。
金沢城はいろんな時代の石垣が見れることでも知られていますが、この石川門では枡形虎口を形成する壁面の石垣が左右で異なっているんです。
一の門から入って正面の壁と、左手の壁にあたる部分です。
明らかに異なる積み方がなされていますよね。
石川門石垣(いしかわもんいしがき)
この石垣は、右と左で積み方が違います。右側は「切り込みハギ」、左側は「打ち込みハギ」の技法となっています。同じ場所で違う積み方をした珍しい例で、明和2年(1765)の改修時のものと考えられています。
文化年間に書かれた文書には、「左右違い分けて積むのはおかしい」などと記されており、石垣の積み方にもいろいろなこだわりや思いがあったことがうかがえます。
創建 慶長(1596〜1614)頃
改修 寛永8年(1631)頃、明和2年(1765)、文化2〜4年(1805〜1807)
現状 主に明和2年頃の姿をとどめる。
修復時にこのようなことになったそうですから、もともとはすべて打込み接ぎだったんでしょうね。
枡形虎口を抜けて、内側の二の門から入ります。
二の門を城内から見るとこんな感じです。櫓門ですね。
また、石川櫓は内部を見学することもできます。
(公開期間中かどうかは事前に確認されることをオススメします)
入るのは城の内側からです。
立派な梁です。
枡形虎口の中、外側の一の門が見えます。
敵が攻めてきた際はここから狙い撃ちするんでしょうね。
石川門から出入りする際は、石垣も忘れずにチェックしましょう。
石川門(いしかわもん)
金沢城の搦手門(裏門)として重要な位置にあり、河北門、橋爪門とともに金沢城の「三御門」と呼ばれた。櫓と櫓を長屋でつないだ重厚な枡形門に造られている。宝暦の大火(一七五九)の後、天明八年(一七八八)に再建され、現在に伝わっている。
昭和二十五年(一九五〇)国の重要文化財に指定された。Ishikawamon Gate
The back gate to Kanazawa Castle. Together with Kahokumon Gate and Hashizumemon Gate.
It was known as one of the "Three Imperial Gates". Designated as a National Important Cultual Property.