「に」の門櫓の西面にある軒唐破風の棟に乗っている鬼瓦には、十字紋が彫られています。
キリシタン大名だった黒田官兵衛が城主だった頃の鬼瓦だったという説もありますが、官兵衛がキリスト教に入信したのは1583年(天正11年)頃のことで、官兵衛と関連付けるのは無理がありそうです。
そもそも羽柴秀吉が新たな姫路城を築いたのも1581年(天正9年)のことで、官兵衛はそれより前の1580年(天正8年)には篠の丸城に移っているため、姫路城を離れています。
そのためこの鬼瓦は池田輝政の時代のものと考えられますが、キリスト教とは関係がなさそうです。
(池田輝政がキリシタン大名だったという説もありますが真偽は不明です)
わかりにくい場所にありますが、案内板がありますので見つけられると思います。
十字紋の鬼瓦
にの門櫓(右の二層櫓)の唐破風屋根に乗っている鬼瓦には、十字紋が彫られています。キリシタンの名残りとか魔除けともいわれますが、日本の城では珍しい紋瓦です。
なお、この櫓の南面と東面の鬼瓦には、波しぶきが彫ってあります。これは火除けを祈ったものと思われます。A Tile Of The Cross
A bulky tile atop the Chinese gabled roofs of the Ni no Gate at the right hand has the Cross on it. Which was believed as the remain of Christian glory of their times or ward off any mis fortune.
It is rare for most of Japanese Castles have such a roof tile, though the tiles (called devil's tiles) on theboth south-side and east-side of the Ni no Gate bear the designs of Ocean waves. Those patterns meant to avoid disasters particularly fire.