福岡城の本丸は25,500m2の広さを誇り、かつては初代藩主・黒田長政が居住して執務にあたった本丸御殿や、石垣も含めると高さ13mにもなった武具櫓などがありました。
現状、福岡城址は国史跡となっているため、掘り起こしなどの調査ができません。
そのため部分的な調査しか行われてこなかったのですが、2013年からレーダー探査を利用して、地面を掘り起こさず地中を調べる本格的な調査がはじまっています。
福岡市では、2028年度までに67億円かけて福岡城跡の整備計画を立てているそうですが、調査や史料に基づいた正しい復元がなされるといいですね。
本丸
本丸は、藩主が政務(せいむ)を行うとともに、住居としても使われた「本丸御殿(ほんまるごてん)」があり、天守台へと続く福岡城の中心部です。
天守台への入口となる「鉄御門跡(くろがねごもんあと)」が残っていますが、要衝(ようしょう)の門にふさわしく、敵の侵入を防ぐため幅が狭くなっています。高く積まれた石垣の上に櫓(やぐら)や堀(へい)が張り巡らされ、上から攻撃できるようになっていました。この鉄御門跡の先には埋門跡(うめもんあと)があり、やはり狭い門となっています。
定説では福岡城の天守閣がもともと建設されなかったとされていますが、近年では天守閣の存在をうかがわせる文章が発見され、「はじめは天守閣が建設されたが、後年取り壊されたのではないか」という説も説得力を増しており、「幻の福岡城天守閣」をめぐる議論が続けられています。Castle Keep
The palace, with administrative and residential functions, existed within the castle keep. You can see the ruins of Kuroganegomon gate to the right, which provided access to the castle tower. This gate was narrow, to prevent enemies from entering. On the high stone walls, stood turrets and walls from which to attack. It was previously believed that there was no castle tower, but recently, the possibility of its existence has arisen.