黒田如水隠居地(三ノ丸御鷹屋敷)跡への入口の横に建てられているのが、旧母里太兵衛邸長屋門です。
裏から見るとこんな感じです。
母里太兵衛の当時の屋敷は別の場所(現在の地下鉄天神駅付近)にあったため、この長屋門もそこにありましたが、1952年(昭和27年)に野村證券のビル建築のため取りのぞかれ、1965年(昭和40年)にこの場所に移築復元されました。
福岡県指定文化財旧母里太兵衛邸長屋門
筑前今様の「酒は飲め飲め」で知られる母里太兵衛(母里但馬守友信)は、黒田二十四騎の一人で、福島正則から名槍日本号を飲み取った豪傑として知られている。黒田長政が筑前入国後、六つの支城の一つ大隈城主となったが、慶長二十年(一六一五)六月六日病没した。
現在の天神二丁目の野村證券株式会社の地は、母里太兵衛の当時の屋敷で、この長屋門はそこに構えられていた。武家屋敷長屋門として代表的なこの江戸時代の優れた建造物を末永く保存していくため、昭和三十一年に県の文化財に指定され、同四十年にこの地に移築されたもので、今もなお往時の姿を伝えている。
昭和五十三年三月 福岡市教育委員会
なお、当時の母里太兵衛の屋敷(現在の野村證券福岡支店)の住所は「福岡県福岡市中央区天神2-14-8」で、店内には「母里太兵衛」の展示コーナーが常設されています。