徳川家康は晩年を駿府城で過ごしましたが、1616年(元和2年)4月17日に亡くなる直前に「遺骸は久能山に埋葬するように」といい残したそうです。
家康の死後、その遺骸は遺命によって久能山に葬られ、2代将軍・秀忠によって東照社(現・久能山東照宮)の社殿が造営されました。
大工棟梁には二条城や江戸城、駿府城の天守を建築した中井正清が選ばれ、同年5月に着工、翌1617年(元和3年)の12月には竣工しています。
社殿は当時の最高の建築技術・芸術が結集された権現造様式(石の間造)で、全国に造営された東照宮の原型となりました。
中井正清の晩年の傑作と評価されています。
久能山東照宮には多くの国宝や重要文化財がありますが、なかでも家康の遺骸を埋葬したところとされる廟所宝塔(神廟)は見逃せません。
また、家康の手形も残されています。
隣接する久能山東照宮博物館では、スペイン国王が家康に送った洋時計のほか、家康の遺品、歴代将軍の武具・刀剣などが展示されています。
ちなみに、かつて久能山には武田信玄が築いた久能山城(久能城)がありました。
「勘助井戸」と呼ばれる、武田軍の軍師であった山本勘助が掘ったとされる井戸も残っています。
久能山東照宮の観光情報
住所 | 静岡県静岡市駿河区根古屋390 |
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開館時間 |
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休館日 | 年中無休 |
拝観料(博物館と共通) |
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URL | http://www.toshogu.or.jp/ |
なお、久能山は徒歩でも登れますが、ロープウェイ(日本平ロープウェイ)を利用する場合は往復1000円が別途必要です。