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攻城団の団長をやっています。お城や歴史が好きですが、お城や歴史を好きな人と話すのはもっと好きです。
なにか気づいたことや気になることがあれば、いつでも何度でもメールしてくださいね。

こうのさんが過去に回答した読者投稿欄のお題

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スマホやカメラ、タオルなどはたぶんみんな持参すると思うのですが、意外と重宝するのはウェットティッシュとパンフを入れるクリアファイルです。
あと最近はスリッパが用意されているお城も増えましたが、以前は百均で買える折りたたみスリッパも持っていってました。

「百均で買える攻城グッズ」みたいな企画をやりたいなと思って、この質問を考えたんですけどね。

自分の記憶をたどると最初のステップは「国宝」と「現存天守」の存在を知ったときでした。いちばん最初は大阪城も小田原城も姫路城も同じように見えていたのに、これを知ってから天守のちがいが気になるようになりました。「天守」と「天守閣」の言葉のちがいを知ることもひとつのきっかけかもしれません。

明らかに自分が初心者枠ではなくなったなと感じたのは藤堂高虎のような設計者を気にするようになったときですね。施主(徳川家康)ではなく、高虎や中井正清のような職人の存在を意識するのは初心者じゃないです。

あとは城を点ではなく、補給線や敵対勢力との境目など線や面で捉えられるようになってきたら上級者に近づいてるんじゃないかな。

古い町並みを散策できる城下町はいくつか訪問しましたが、そこに泊まって、郷土料理や名物料理を食べてよかったと思ったのは、松江と熊本かな。
どちらも県庁所在地なので田舎ってわけじゃないですが、現代においてもお城が街の中心にちゃんとあって、それがきわめて自然な感じというのが好きです。たぶんぼくはタイムスリップしたいんじゃなくて、現代との融合を見たいのかもしれません。
(そういう意味では姫路も該当しそうだけど実家に近すぎて泊まったことないんですよね)

3級と2級に合格してます。準1級は資格に合格するための勉強をしなきゃいけないので受験予定はありません。
個人的にはこういうのは自分の知識レベルをチェックするために利用するのがいいと思っています。2級のときは受験勉強として課題図書を読み漁りましたが、けっきょく必死に丸暗記しただけであまり身についた記憶がありません(そのおかげで合格したので後悔はしてないけど、向き合い方として正しくはなかったなと思ってます)。
攻城団としては、用語や過去問の丸暗記じゃなく、じっさいに石垣の積み方を現地で見比べるとか、そういう受験対策をやりたいですね。

今年印象深かったのは攻城団でいろいろ取り組んだ七尾城とはじめてのガイドツアーを開催した二条城ですけど、ベストを選ぶとしたら二条城ですね。いまチェックしてみたら今年だけで15回も訪問してました。いろいろと知らなかったことも学べて、「おぼえたことをほかの人にシェアする」というお城の新しい楽しみ方を知れた気がします。

今年はどっかのタイミングで2泊3日くらいでお城めぐりの旅に出かけたいなあと思ってるんですが、どうせならまだいったことのない県にいってみたいと思って日本地図を見てみたら、たぶん生まれてから一度も訪問したことないのは宮崎県くらいでした。延岡城とかいってみたいなあ。
ほんとはあとひとつで獲得できる「旧国宝24城」バッジを狙いたいんだけど、残りの一つが松前城なのでちょっと今年はむずかしいかも。

姫路城です。現存にかぎらず「いちばん好きなお城は?」という質問は過去に100回くらい聞かれてきましたが、毎回姫路城と答えています。
実家が近かったので子どもの頃から「お城=姫路城」でしたし、その後全国のいろんなお城を見ても常に姫路城と比較してしまう自分がいました。そしてそのたびに「やっぱ姫路城は別格だよなあ」と思ったものです。ただ最近はその姫路城のことをまだよくわかってないんじゃないかと考えていて、ちゃんと学びたいんですよね。

京都市民が話す「京都」は市内、それもかつての御土居の内側しかイメージしていないことが多いのですが、じっさいには京都府として見れば旧国でいうところの山城だけでなく、丹波や丹後も含まれます。それを踏まえた上で選ぼうとしたのですが、けっきょく二条城だよなあという結論しか出ませんでした。
そもそも京都って中に入れる模擬天守も福知山城しかなかったりするので(伏見城は閉館)素人目にもわかりやすい「お城」ってほとんどないんですよね。

城めぐりをはじめた頃は小さな置き物を買ってたんですが、よくよく見るとぜんぶ同じ型でつくられていることに気づいて買うのをやめました(あれは天守の形とかを知らない人向けのお土産ですね)。
このお題にあらためて回答するためにうちにあるお土産を再チェックしてみたら、スノードームみたいなのがありました。熊本城と広島城で買ってますね。熊本城は金が降るのでたぶんこれは銀杏かな。

出奔するかもしれないけど木下藤吉郎から羽柴秀吉の頃の秀吉の下で働いてみたいとは思います。ウソみたいなスピードで出世街道を爆進する上司のもとで働くのは興奮するでしょうし、そこに少しでも貢献できたらうれしいと思うんですよね。
出奔後は伊達政宗の下でもうちょい乱世を楽しむか、徳川家康の下で平穏な日々を過ごすかはそのときの気分で決めようと思います。

彦根城博物館が質量ともにすごかったです。「井伊の赤備え」と呼ばれる甲冑などが展示されていて、しかも撮影可なんですよね。特別な問題がないかぎりはどんどん撮影可にしていくべきだと思うので、ほかの博物館・資料館のモデルケースになってほしいです。
お城に関係ないけど敷地内にあるものだと小倉城に隣接している松本清張記念館が素晴らしかったので、多少でも興味がある方なら立ち寄ってみてください。

とにかくたくさん撮ることと、アップする際は数枚を厳選することです。
手ブレするリスクがあるので、同じ位置からも複数枚撮影するようにしています。あとはスマホでも撮影しますけどレンズをちゃんと拭くようにしています(レンズが汚れたまま撮影している人って多いですよね)。
あ、でもほかの方にアドバイスするなら「ちょっといいカメラを買う」のがいちばん手軽で確実です。

「もう一度来たい」と思えたら4に、さらに「他の人に紹介したい、連れて来たい」と思える場合は5にしています。2度目、3度目の場合は当然感動も薄れるので評価は厳しくなりがちですが、できるだけ気持ちをリセットして初訪問のつもりで採点するようにしています。
一方、自分の中で感動が薄いときは1や2をつけています。そして評価に困ったときや、なにかのついでに立ち寄っただけなどの場合は3にしています。

幕府をあざむくために5重を4重に見せた津山城の天守、米子城にあったという双頭の天守、もちろん安土城の絢爛豪華な天守も見てみたいのですが、個人的には地元の二条城の天守を再建してほしいです(京都の場合はたぶん高さ制限に引っかかるかも)。

二条城の寛永天守は天皇がのぼった唯一の天守ですし、建物自体は伏見城の天守を移築したそうですが、内装は狩野派が手掛けたといいますから、おそらく日本でいちばん内装が豪華な天守だったと思います。

「知らないことを知る」楽しさと「知ってることと知ってることがリンクする」楽しさを倍増できる点です。こうした楽しさは本を読んだりテレビを見たり、いわゆる座学でも味わうことができますが、現地を訪問することでより深く実感できるし、記憶にも定着しやすい(=未来のリンクのきっかけになる)と思います。

あとお城好き、歴史好きの人と話す際も、あちこち行ってる人と話したほうがなんとなく盛り上がるような気がしますね。

地方へ出かけるとなるだけ郷土料理を食べるようにしているのですが、とくに印象深いのは今治の焼き鳥ですかね。よくある串にささった焼き鳥ではなく、鉄板焼きなんですけど、すごくおいしかったです。
あとは津山ホルモンうどんもおいしかったし、広島のかきめしもいいですよね。

インパクト重視だと会津若松にいったときに食べた「ねぎそば」も忘れられないです。お箸の代わりにネギが一本丸ごと出てきてそれで食べるんですが、おもしろかった(味はあんまりおぼえてない)。

坂本城の明智光秀像や三木城の別所長冶像はインパクトがあったし、仙台城の伊達政宗像や上田駅前の真田幸村像はとてもカッコよかったけど、インパクトとカッコよさの両方を兼ね備えているといえば岐阜駅前にある黄金の織田信長像でしょうね。バックにビルがあるのでうまく像だけを写真におさめられないのが残念。
(ここまで城と像に距離があると岐阜城の写真とすべきか悩むところですね)

「独眼竜正宗」かなあ。放送当時は見てなくて再放送で見てドハマりしました。主演の渡辺謙さんが秀吉役の勝新太郎さんにあいさつにいったら「小田原で会おう」とひとこといったきり、終盤の初共演シーンまで会わなかったというエピソードがカッコ良すぎますよね。

あと「真田丸」は毎週ツイッターにその週のストーリーにまつわる解説画像を書いて投稿してたので(大変だったことも含めて)思い出深いです。

京都からそう遠くないお城をじっくり何度か訪問できるといいなあと思ってます。それこそガイドブックをつくれるくらいに。
姫路城か、彦根城か、大阪城か、名古屋城か、まあ候補はいくつかあるけど、「行った」じゃなく「わかった」と思えるくらいひとつのお城とじっくり向き合いたい。一昨年は二条城について、去年は明石城についてとことん学んだけど、ぼくには数を追い求めるよりもこういう楽しみ方があってるような気がした(そういう意味でも複数の訪問をちゃんと記録できるように設計しておいてよかったなと)。

お城らしい写真というと、やはり石垣と建物(天守、櫓)と青空だと思います。さらにそこに桜や雪など季節感のある背景が加わると最高ですよね。
この条件を完璧に満たすとすれば、姫路城、松本城、彦根城あたりの国宝かなと。

自分で撮った写真では(復興天守ではありますが)諏訪の高島城がよかったなあ。冬も春も訪問しましたが、冬の凍った堀もよかったし、桜もきれいでした。

元和かな。江戸初期の1615年〜1624年。
大化の改新、応仁の乱、享保の改革、天明の大火、天保の大飢饉、どうしても元号がつく歴史イベントというのはネガティブなことが多いのですが、「元和偃武」って言葉は(そこにいたる経緯はさておき)平和や安定を感じさせます。
言葉としては「寛永行幸」や「元禄文化」もいいですね。ポジティブなイメージに結びつくのが好きです。

松本の山賊焼き、今治の焼鳥、中津の唐揚げはお城と同じくらい重要な目的地として旅行前からしっかり調べました。
(ふと見返したらぜんぶ鶏肉だった)

熊本にいけば毎回馬刺しを食べるし、津山のホルモンうどんもおいしかったなあ。
富山のシロエビも美味だったし、海老といえば攻城団を立ち上げる前にコースケさんと金沢の近江町市場で食べたガスエビも最高でした。

城下町グルメって旅の思い出とセットだから、いろんな記憶が蘇っていいですよね。

ドラマでは頑固で正義感に溢れて、それでいて不器用というキャラクターですが、外様の身分でありながら織田家の重臣――しかも京を警護する畿内一帯を任されるほど――というのは相当優秀な人だったと考えられます。
一方で光秀が美濃にいたのか越前にいたのか、あるいはほかの場所にいたのかはわかりませんが、信長以外、誰も彼を活かすことができなかったのも事実で、かなり付き合いづらい性格だったのかもしれません。

「本能寺の変」については降って湧いた好機とはいえ、あまりにもずさんな殺害計画でしたが、あれは無能さというよりも「老い」だろうなと思っています。

一般的には「戦国三大梟雄」というと、斎藤道三・宇喜多直家・松永久秀の3人が挙げられると思いますが、このうち松永久秀は近年の研究でその逸話のほとんどが冤罪であるとわかってきたり、斎藤道三も大河ドラマで採用されたとおり親子二代での下剋上と定説が更新されたりと、意外とイメージ先行で語られている傾向が強いですね。
宇喜多直家についても暗殺などの謀略は祖父の復讐や主君・浦上宗景の勢力拡大を目的としており、最終的に主君を裏切ってはいますが、この時代の行動としてはさほど珍しくはありません。

この3人は小瀬甫庵の『太閤記』で悪人と書かれていることからイメージが定着していったと考えられますが、梟雄のイメージが「カジュアルに暗殺する人」みたいな感じになってるのかも。

三木の干殺し、鳥取の飢え殺しを実行した羽柴秀吉(やそれを考案した黒田官兵衛)、小手森城の撫で斬りを実行した伊達政宗も現代人の感覚からすればなかなかの悪行をやってるし、明智光秀も八上城攻めでは過酷な兵糧攻めをおこなっています(しかも秀吉より先に)。

とまあ候補者は多数いますけど、戦国次第の梟雄といえばやっぱり織田信長でしょうかね。
暗殺を多用した印象はありませんが、この時代の病死の何割かは毒殺でしょうし、ぼくは何人か殺ってる(盛ってる)とにらんでいます。

いろいろ過去の写真をあさってみたけれど、レア感があってちょっと自慢できるという点では雪の二条城の写真かな。京都はわりと雪は降るのですが、しっかり積もった写真を撮ることができるのはやっぱり地元民の強みですよね。
ちなみに二条城はこのとき(2017年)はガラ空きでしたが、このあと向かった金閣寺は激混みでした。

性別はあまり関係ないと思いますが、初心者でかつ体力に自信がなくても楽しめそうなお城のポイントとして
・天守がある
・駅から近い
・城下町っぽい町並みがある
・飲食店も周囲にある
といったことがあげられると思います。
この条件で考えると、彦根城や犬山城あたりが良いのではないでしょうか。

偶然ですがどっちもひこにゃん、わん丸君とキャラがいるのもグッズを買う楽しみも増えていいと思います。
なかでも天秤櫓のところの立体交差感や井伊家という比較的知名度のある城主を考慮すると、彦根城がいちばんいいかも。

攻城団のライブラリにはこんな感じでニトリの本棚が4本あります(うち2本を撮影)。
探しやすいようにだいたい似たようなテーマで分類して固めるようにしています。
またセミナーとか記事執筆とかで繰り返し読む本も同じボックスに集めるようにしていて、最近だとマンガの関係で北条氏関連の本とか、ツアー関連で光秀についての本や図録をまとめています。
一方で文庫や新書はなるだけ著者別に並べていて、「どこの出版社から出たかはわからないし新書か文庫かも忘れたけど榎本先生の本に載ってたはず」といううろおぼえの記憶をたどりやすくしています。

個人的にはある程度ざっくりと並べておいたほうがセレンディピティ的な本との出会いが生まれるのでいいかなと思ってます。
そもそもここにある本の大半は読んでないので「おお、こんなおもしろそうな本があった」と別の本を探しているときに見つけることがよくあります。
スタジオに遊びに来た際にはゆっくり見ていってください。

まさに同じことを考えたことがあって、前に「もし熊本を訪問した日が雨だったら(雨天時の熊本観光)」という記事を書きました。
周辺の美術館や博物館をまわるといいよという案内で、雨の日に無理にお城に行くよりも潔く諦めて(できたらお城に関係してそうな展示のある)ミュージアムや関連施設に行くのがいいかと思います。晴れてると攻城時間も確保するためにせっかく歴史博物館があってもかけ足で見学しがちですが、雨なら展示もじっくり見れますしね。

攻城団という自分のお城訪問履歴を記録できるサービスがあるのですが、それによれば姫路城と熊本城が16回、そして二条城に64回訪問してますね。
少し立ち寄っただけのときはカウントしてないので、じっさいにはもっと足を運んでいるのですが、二条城は何度訪問しても新しい発見があるし疑問が生まれます。天守はないものの、御殿・障壁画・庭園・櫓門・桝形虎口・隅櫓・番所・米蔵など近世城郭の魅力が満載なので、修学旅行で行っただけの方はぜひ再訪してみてください。
部分的には野面積みの石垣も残っているし、本丸の雁木や天守台石垣の笠石銃眼など金に糸目をつけない富豪的な造りも圧巻なので、石垣好きの方にも楽しんでいただけると思います。
そんなすごいお城が江戸時代の大半使われてなかったという歴史も含め、日本史における京都の扱いを振り返るきっかけにもなるかと。

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今日のレビュー

古城物語 (時代小説文庫)

櫓や門、井戸と言った遺構(場所もはっきりしないものもありますが)にまつわるエピソードとメインテーマにした作品。
全9話の短編(安土城の鬼門櫓・大阪城の天守閣・春日山城の多聞堂・名古屋城のお土居下・稲葉山城の一の門・熊本城の空井戸・姫路城の腹切丸・彦根城の廊下橋・鹿児島城の蘇鉄)
不条理で暗い物語が多いですが、攻城の際に現地で想いを馳せるのも一興かと。

遠里小野さん)

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