まーちゃん

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2022年5月現在攻城団に登録されている東京都のお城は全て攻城し、現在は神奈川、埼玉、栃木、茨城、千葉に行動範囲を広げて攻城中。月一ペースで地方遠征を行い、日本100名城、続日本100名城のスタンプ集めに邁進中の山城大好きの初老のおやじです。

まーちゃんさんのレビュー(書籍)

まーちゃんさんは83件のレビューを投稿しています。

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日本史の現在4 近世 (日本史の現在 4)

目次は以下の通りです
1 天下人による列島統合
2 近世前期の朝廷と文化
3 近世前期の政治と外交
4 身分社会の見方
5 泰平の世の幕府政治――社会の変化への対応
6 藩から江戸時代史を見直す――その前提作業として
7 環境と生業
8 民衆思想と民衆運動
9 近世日本と清・琉球
10 商人の活動と交通
11 大名屋敷と江戸の都市社会――久留米藩を事例に
12 近世の大火・水害・地震
13 知と書物の広がり――商業出版の成立は近世社会をどう変えたか
14 土豪・豪農と地域社会
15 歌舞伎・浄瑠璃にみる民衆文化
16 列島北方の社会と交流――アイヌ史の観点から
17 医療をめぐる社会と文化
18 近世社会におけるジェンダー
19 大御所時代――徳川家斉期の幕府
20 世界の中の幕末日本
近世は日本の歴史の中でみても現代に生きる我々からして少し前という感じですが、まだまだ変更の余地があることを理解しました。歴史っておもしろい。

日本史の現在3 中世

団長の推薦と、攻城団での勉強会の復習に持ってこいと思い、手に取りました。高校の教科書の内容の変化点と今後の展望について書かれていますが、その教科書は勉強会で使用している教科書とは違い、新しいカリキュラム「日本史探究」に沿って作られ2023年に発行された教科書となっています。
読んでみて感じたのは、事実は一つであるにもかかわらず、研究が進む事によってその事実が変化しており、またこれからも変化し続けることです。
この本を読んで、自分が学生の時に習ってきた日本史との違いを感じるのも良いかもしれません。

武士の起源を解きあかす――混血する古代、創発される中世 (ちくま新書)

桃崎先生が書かれた「平安王朝と源平武士-力と血統でつかみ取る適者生存」の中で本書について触れていたので、遡って読んでみました。
正直言ってこれまで武士の生い立ちについてあまり関心がありませんでしたが、鎌倉・室町・江戸時代の中心となっていく武士が、どのような生い立ちで生まれてきたのか、この本を読んでなんとなく解ったような気がしますし、武士の生い立ちについて興味を持てる様になったと思います。

平安王朝と源平武士 ――力と血統でつかみ取る適者生存 (ちくま新書 1785)

榎本先生が紹介している書籍の内、おもしろそうだと思いこの本を手に取りました。
平安時代と言えば雅な宮廷文化を連想するが、その裏では武士の暴力が横行し、その暴力にした支えされる形で宮廷文化が栄えたことが理解出来ました。
また、武士の世は最終的には源氏平氏に集約されていく様子を理解することが出来ました。個人的には、先に平氏が栄え、源氏がその平氏を滅ぼして鎌倉幕府を開いたと思っていたが、実は元は平氏一門であった北条氏が源氏である源頼朝を担ぎ上げて組織を作り上げていったとの見解であり、源氏の方が武勇伝が多いようだが、平氏の方が武勇伝は少ないが、しかし統治能力は代々長けていたのかなと感じ、血統とは非常に重要なことを理解しました。

戦国の城攻めと忍び: 北条・上杉・豊臣の攻防

城がたり〈ちょっとわかる忍者の実態〉への参加に当たり、北条の忍び集団風魔について知りたく手に取りました。本書は信憑性の高い一次史料から忍びの実態に迫っていく内容となっており、関東の忍びは私が今まで思い描いていたイメージとは違うことを知る事が出来ました。
また、現在に伝わる鉄つぶて、撒菱の元祖とも言える岩付城から出土された石製平つぶての再現、及び八王子城から出土された土製撒菱の再現、及び使用実験のコラムも興味深く読ませていただきました。

最期の日本史 (扶桑社新書)

「最期の日本史」との題名に本郷先生の事なので「最高、最新の日本史」と勝手に思い込み本を開いてみると、日本人の死に関する歴史が描かれています。自分が考えていたのと違うと思いながら読み進めていくと、読みやすいせいもあり本郷ワールドに取り込まれていき、短時間で一気に読み終わってしまいました。
内容的には、首・切腹・不浄と病魔・怨霊・葬送・臨終の六つのセクションに分けて歴史上の出来事を踏まえてその当時の人びとの死に対する考え方が描かれており、現代の我々が考えている死とは少し違った姿を垣間見ることが出来ました。

日本の城年表:古代から現代まで城の変遷や進化が劇的に分かる

城郭の発展してきた歴史が理解出来ます。この手の本はたくさんありますが、昭和、平成、令和にかけてのコンクリート造りの天守から木造天守に変わっていく過程が書かれているのは個人的には初めてで大変勉強になり、城巡りを始める方の入門書として最適な書籍かと思います。

紫式部の実像 (朝日選書1041)

攻城団定期ライブで榎本先生により紹介され、かつ大河ドラマでも平安時代が舞台となっている事から手に取りました。紫式部、藤原道長、清少納言などが活躍する時代を時系列的に書かれています。清少納言は宮中ライフを謳歌していたようですが、紫式部は夫宣孝の死後道長の勧めで中宮彰子の女房として宮中入りしますが、「若紫物語」「源氏物語」が既に知られ、道長の強い後ろ盾があることが知られており、皆に敬遠され宮中での生活は息苦しかったようです。ちなみに紫式部と清少納言は宮中ではオーバーラップしていないそうです。蛇足ですが、11月1日は「古典の日」となっていますが、寛弘5年(1008)11月1日、「源氏物語」の名がはじめて記録された記念すべき日だそうです。

ざんねんなお城図鑑

黒まめさんのレビューを見て、手に取りました。
精力的にお城巡りをしてきたお陰で、掲載されているお城はほぼ行ったことのあるところばかりで、確かに!!なるほど!!と思わせる所が満載で、楽しく読むことが出来ました。また、全ての漢字には読み仮名がふられており、漢字の苦手な私に非常にやさしい書籍でした。
最後にお城用語集も付いており、小さなお子様でもお城に付いて学ぶことが出来る一冊だと思います。

村人の城・戦国大名の城 (歴史新書y)

1月のオンライン評定で榎本先生から紹介があり、かつ北条氏の領域支配について関心があったので読んでみました。北条氏照が如何に領民の事を考えていたかを理解することが出来ました。また、滝山城、八王子城及びその支城について詳細に書かれており、八王子城が小田原城に劣らない程の惣構えと考えられており、かつ領民の避難場所の役割も果たしていることを知りました。先般この本で紹介されていた境目の番城「滝の城」を攻城してきましたが、是非、八王子城の惣構えを歩いてみたい(大部分は山の中ですが・・・)と思えてきました。と言うことで、歴史好きの方のみならず、城好きの方も楽しめる一冊となっています。

刀狩り: 武器を封印した民衆 (岩波新書 新赤版 965)

築地本願寺セミナー「資料から読み解く中世社会~刀狩り令で刀は没収されたのか~」に参加し、その中で講師の方が紹介されていたので、刀狩りについてもっと知ろうと思い手に取りました。この著書には日本でおこなわれた三つの刀狩り(豊臣秀吉の刀狩り、明治維新の廃刀令、占領軍による民衆の武装解除)について書かれています。豊臣秀吉の刀狩りで農民の武装解除がされ、明治維新の廃刀令で武士の武装解除がされ、世界一治安の良い日本があると思っていましたが、前者は武士と農民を区別する事、後者は一般市民と軍・警・官を区別する事が目的で完全な武装解除ではなく、実は占領軍によって民衆の武装解除が徹底的に行われたことを知りました。この著書を読んで豊臣秀吉の刀狩りに対する考えが少し変わったような気がします。

藤原道長「御堂関白記」を読む (講談社学術文庫)

倉本先生の「平安貴族とは何か」を読ませて頂き、もう少し藤原道長の事を知りたいと思っている時に、攻城団テレビ【定期ライブ】で榎本先生から紹介がありましたので、今回読んでみました。
著書の内容は藤原道長の自筆本「御堂関白記」の中から歴史上重要な時期の部分を抜き出して解説し、道長の人となりを理解することが出来ます。
特に一条天皇とのやり取り、一条天皇から三条天皇に譲位される時、その後の後一条天皇の即位など歴史上の転換期について同時期に書かれた日記「小右記」(藤原実資)「権記」(藤原行成)の内容も合わせて詳細に解説されおり、道長がどのようにして栄華を極めていったのかが非常に良く理解出来ました。
やはり、ここ一番の動きが敏速であり、道長のような栄華を極める事が出来る人は生まれながらにそのような資質を持っているのでしょうね。
2024年の大河ドラマ「光る君へ」に登城する藤原道長に注目です。

平安貴族とは何か 三つの日記で読む実像 (NHK出版新書 707)

次回の大河ドラマで平安時代が舞台となることもあり、平安時代をもっと知りたくて手に取りました。この著書は藤原道長「御堂関白記」、藤原行成「権記」、藤原実資「小右記」の古記録を読み解いて、平安貴族とは何かを解りやすく説明しています。中でも藤原道長の「御堂関白記」は自筆本となっており、書き方や消し方から解ることもあり、古写本では解らない藤原道長の性格等をよく知る事が出来ました。なお、この自筆本、現在まで残っていたことは奇跡だし、道長も約1000年後に大勢の人に見られるなんて予想だにしなかっただろうな、と感じました。一方、藤原行成「権記」、藤原実資「小右記」は古写本となっていますが、その当時の事が詳細に書かれているので、摂関政治として栄華を極めた藤原道長を理解するのに非常に有用な古記録のようです。大河ドラマ「光る君へ」の放映が待ち遠しくさせる一冊でした。

平安京の四〇〇年:王朝社会の光と陰

10月の定期ライブで榎本先生が推薦され、かつ来年の大河ドラマが平安時代が舞台と言うことで、予習のつもりで手に取りました。はっきり言って平安時代に関する知識はあまり有りませんでしたが、この著書には桓武天皇が都を平安京に移してから、摂関政治、院政、そして武士の時代までの約400年の貴族の権力闘争や平安京に住む人びとの営みを知る事が出来ました。特に関心を持ったのは平安京のトイレ事情で、汚い話もあり詳細は割愛しますが、テレビや映画ではなかなかお目にかかれない事なので興味深く読ませて頂きました。来年の大河まで時間はそう有りませんが、その前に是非読んでおく一冊だと思います。

泰平を演じる: 徳川期日本の政治空間と「公然の秘密」

260年近く泰平な世の中であった江戸時代、徳川幕府に付いて知りたくこの本を手にした。
徳川政府(徳川幕府の事)とか、禁裏(朝廷の事)とか、聞き慣れない言葉が所々に出てきて最初は違和感を感じ、アメリカの研究者が書かれたものを翻訳されたものなので仕方がないと思っていましたが、最後まで読み終えると、「そうだったのか」と目から鱗が落ちた気持ちになります。
まとめとしては、徳川政府が把握する「表」の歴史と各大名が把握している「内証」の歴史は違う事をお互いに容認することで争い事のない泰平な世が260年近く続ける事が出来たようです。しかし、諸外国の進出により、この状況を理解させられなかったことから幕府の権威が失墜し、明治維新に繋がったということですが、それに繋がる研究事例がよくまとめられていました。
以上の様に、何故江戸時代が260年近くに渡り泰平な世だったかを理解するのにベストな一冊かと思います。

増補 戦国大名: 政策・統治・戦争 (943;943)

攻城団で戦国大名を知るにはこの一冊との推薦があり、読んでみました。
内容としては、北条氏、武田氏、今川氏の史料を元に戦国大名の領国での政策、統治、そして隣接した国との戦争について書かれていますが、戦国大名に関する史料はことのほか少ない中、北条氏の史料が最も多いそうで、この著書では戦国大名の代表として北条氏の取り組みが中心に書かれています。
私が学校で学んだ太閤検地、刀狩、兵農分離など織豊政権が取り組んできた政策が、実は戦国大名が既に取り組んでいた内容であり、著書の中では戦国大名と織豊政権と比較して大きな違いはないと書かれていました。また、喧嘩両成敗の考え方が戦国時代に生まれていたそうです。
内容は少し難しいですが、戦国大名とは?を知りたい方には最良の一冊かと思いました。

室町幕府論 (講談社学術文庫)

攻城団で室町幕府の事を知るにはベストな一冊として紹介されたので、読んでみました。室町幕府と言えば初代将軍の足利尊氏と三代将軍で金閣寺を建てた義満ぐらいしか知りませんでしたが、この本には室町幕府の政治体制が確立する四代将軍義持までの朝廷の祭祀・儀礼の復興など政治・社会情勢が詳細に書かれています。二代将軍義詮の跡を継いだ足利義満が、権力の象徴として大塔を建て繁栄しましたが、その子、義持は父のやり方を否定した中で政治体制を確立していったとの事です。また、その後の「下剋上」がこの時期の社会変化がきっかけであった事を知り、歴史って脈々と繋がっていることを痛感させられる一冊でした。

眠れないほどおもしろい吾妻鏡: 北条氏が脚色した鎌倉幕府の「公式レポート」 (王様文庫 D 59-8)

鎌倉時代を勉強していると「吾妻鏡」という本の名前をよく耳にするので、今回著書名がいかにも難しくないと思われた「吾妻鏡」の本を手に取りました。
内容的には、筆者が「愚管抄」を書いた慈円になり、治承4年(1180)の以仁王の令旨から文永3年(1266)までの北条びいきで書かれている「吾妻鏡」をベースに慈円「愚管抄」、九条兼実「玉葉」の内容も加味して、読みやすい文書で書かれていますので、楽に読むことが出来、この時代の歴史を簡単に知るには最適な一冊かもしれません。著書名の通り、眠れないほどおもしろいです。

日本100名城と続日本100名城めぐりの旅

城郭検定の勉強にと思い、読み始めました。著書名の通り城郭検定で出される日本100名城、続日本100名城を中心に詳しく、かつ解りやすく書かれています。最初に城の始まりから江戸時代末期の城までお城の発達状況が日本100名城、続100名城を取り上げて説明されており、名城に選ばれたお城が色々な時代を代表するお城であることが解ります。その後はお城の楽しみ方を9つのジャンルに分けて、そのジャンルの代表的なお城の歴史、構造など見どころを知る事が出来、行った時の参考になると感じました。従って城郭検定の勉強の他に日本100名城、続日本100名城巡りにチャレンジされている方にもお勧めだと思います。

あやしい天守閣 ベスト100城+α (イカロス・ムック)

全国に存在する場所が違う、規模が違うなどの復興天守や元々天守は存在していなかった模擬天守、実際の城跡とは関係がない天守閣風建物などが掲載されています。徳川大坂城の天守台の上に豊臣大坂城が建っているのは有名な話ですが、これまで攻城してきた復興天守、模擬天守に付いてもそのお城の歴史を踏まえて「あやしい」と思われる内容が書かれています。先般、久留里城を攻城した際、土の天守台らしき遺構のとなりに模擬天守があり不思議に思っていましたが、しっかりこの本でも紹介されていました。また、模擬天守は犬山城をモデルとして建てられているものが多いとの事ですが、今後模擬天守を攻城した際、どのお城をモデルにしているのか考えながら見ていったら面白いな、と感じました。
天守閣風建物としては東海道新幹線の車窓からよく目にする熱海城には城の復元鳥瞰図で有名な萩原一青画伯の城郭図展が有ることを知り、一度行ってみようと思います。

『吾妻鏡』にみる ここがヘンだよ! 鎌倉武士

歴史を勉強していると時々目にする「吾妻鏡」、その「吾妻鏡」に登場するおもしろ人間を50名紹介されています。前半は源頼朝、北条義時・泰時、和田義盛、梶原景時など歴史上名前が知られている人物が紹介されていますが、後半はこの著書で初めて知った人物が紹介されています。この50名を見ていくと、弓の達人が何と多いことか!!
印象に残ったエピソードを2、3紹介すると、和田義盛の三男、朝夷名義秀が素潜り、素手でサメ三匹捕獲する話、畠山重忠は愛馬を背負って崖を下りたり、およそ3メートルの石を持ち上げたり怪力ぶりを紹介する話、頼朝と政子の次女の三幡の治療にあたった丹波時長が、14才に三幡に薬として水銀を与えられていた話など読んでいても飽きない内容となっています。それにしても、昔の日本人は何という力持ちが多かったことか。また、昔は水銀が薬として使われていたんですね。今では想像も出来ませんが・・・と、いうことで「吾妻鏡」の内容を知らなくても楽しく読める一冊です。

一度はいくべき 行きにくい城 (双葉社スーパームック)

黒まめさんのレビューを見て、読んでみることにしました。
この本では、行きにくい城には遺構が多く残っているということで、敢えて行きにくい城が初級編、中級編、上級編、そして変態編の4グループに分けて掲載されています。初耳の城も有りましたが、日本100名城、続日本100名城に指定されている城も多く紹介されていますので、名城巡りをされている方も参考になると思います。
この本に掲載されている城で行ったことがあるのは初級編の杉山城のみで、今思えばこのお城ですら駅からの往復で1時間半程度をかけてやっと攻城しているので、「行きにくい城」を体感しているので納得です。
掲載されているお城は何れも公共交通機関ではなかなか行きにくい様ですが、車で行く場合に重要な駐車場情報が掲載されているし、トイレの有無、携帯電話の通信状態なども掲載されていますので攻城時非常に役立つと思います。

源頼朝と鎌倉幕府

「日本史の知識をアップデートするための勉強会」の予習として手に取りました。本書は2003年に出版された本の再刊行となっており、その当時著者が学生向けに書いている本なので大変読みやすいです。内容的には、東国で起こった平将門の乱から北条氏中心の体制に移行するまでが解りやすく書かれています。勉強会で使用している高校の日本史教科書で中世が院政の始まりからになっていることがこの本を読んで理解出来ました。また、頼朝が征夷大将軍を欲した訳が2004年に「山槐記」の記事が新たに発見されたことにより変更されているようですが、この著書は2003年に書かれた内容なのでその部分は修正が必要とのことが最後に書かれているので、最後まで読まれることをお勧めします。前述したように学生向けに書かれた本なので、歴史初心者の方も安心して読める一冊だと思います。

承久の乱 日本史のターニングポイント (文春新書)

日本史の知識をアップデートするための勉強会の予習として手に取りました。
本郷先生の本は今回で3冊目となります。
内容的には鎌倉幕府とはどんな政権だったのか、後鳥羽上皇はどのような国政を目指し、また後鳥羽上皇が鎌倉幕府とどのように接してきたのか、など承久の乱に到るまでの幕府と朝廷の関係を初心者にも解りやすく解説されています。
また、承久の乱の経過、さらには何故後鳥羽上皇が敗北したのかも理解することが出来ました。日本の歴史の中で官軍が賊軍に敗れたのは知っている限りではこの承久の乱だけだと思います。そういった意味でも日本史のターニングポイントに相応しい出来事の一つではなかったかと思いますので、この承久の乱を知るのに最適な1冊かと思います。

もっこすの城 熊本築城始末

たなとすさんのレビューを読んで、関心を持ち図書館で借りて読んでみました。
これまで歴史の関する本は数多く読んできたが、今回の様な歴史小説は初めてです。
この小説は、加藤清正に仕える築城家木村藤九郎の成長を描きながら、お城がどのように作られるのかを理解することが出来、また築城する際の関係者たちの葛藤がよく描かれていると思いました。
加藤清正、藤堂高虎など築城名人の大名として知られていますが、その配下で直接に普請作事を行った築城家の存在と役割を知る事が出来る1冊だと思います。

プロが選ぶ! 一度は行ってみたい旅先ランキング (日経ビジネス人文庫)

山鳩さんのレビューをみて、こうの団長もランキングに回答していることを知り、早速図書館で借りて読ませて頂きました。取りあえず最初から読んで行きましたが、まず最初に関係の有りそうなテーマとして「暗夜に浮かぶ城、冬こそ必見」が出てきたのですが、専門家一覧を見ても団長の名前は見つかりませんでした。さらに先に読み進めますと、「1日で散策満喫、ほどよいサイズの城下町」というテーマがあり、専門家一覧の中にこうの団長のお名前を見つけました。選ばれた城下町に付いて専門方の方がコメントを添えているのですが、松山の郷土菓子や出石の蕎麦など食べ物関係のエピソードはさすが団長、と思いました。お城関係は以上の2項目だけだったと思いますが、歴史関係では「幕末維新の歴史を学ぶ旅へ」など、他のランキングもなかなか興味を引く内容でしたので、攻城途中時間があれば立ち寄ってみたいと思いました。

荘園-墾田永年私財法から応仁の乱まで (中公新書 2662)

こうの団長から荘園の事を知りたい方にお勧めの一冊との事でしたので読んでみることにしました。攻城団主催の勉強会でも時々荘園についての出てきますが、その内容が断片的な為に、荘園自体を理解する事が難しかった。しかしこの本は、初期荘園→免田型荘園→領域型荘園への移り変わり、鎌倉時代に入ってからは地頭の設置による荘園への影響、そして室町時代、戦国時代の荘園の消滅まで、荘園を軸に時系列に書かれているので荘園とは何かを理解する上で非常に役立ちました。また、その当時の天候(その当時の温度と降水量が現在のデータを基に推定できるなんて驚きですが・・・)と荘園自体への影響が興味深い研究内容も記載されており、荘園が農業技術の発展と貨幣経済の浸透に多大な影響を及ぼしたこともよく理解出来ました。なお、一番最後の終章に荘園とは何だったのかが簡単にまとめられており、ここだけを読んでも概略は理解出来ると思います。荘園って何?と疑問を持たれた方は是非お読み下さい。

ビジュアル百科 日本の城1000城 1冊でまるわかり!

攻城団に入団する前、これを見て攻城先を決めていました。今でも攻城したらこの本をチェックして掲載されていれば攻城マークを付けています。本の内容としては城趾一覧に加えて、将軍ゆかりの城、籠城戦の舞台となった城などの特集記事、城の歴史と構造の解説まであり、お城巡り初心者の方にお勧めします。

徳川家康の決断-桶狭間から関ヶ原、大坂の陣まで10の選択 (中公新書 2723)

来年の大河ドラマ「どうする家康」に関連した本が多数出版されていますが、桶狭間から関ヶ原、大阪の陣までの10の家康の選択を副題に引かれて手に取りました。本書は徳川家康に起こった10のターニングポイントのみに付いて書かれているのではなく、家康の生涯全般について書かれていますので来年の大河の予習に役立つと思います。筆者は家康の三大危機として①三方ヶ原の合戦②「家康成敗」③「伊賀越え」を上げており、①は知っている方が多いと思いますが武田信玄に大敗北をした戦いで、逃げ帰った浜松城にもし信玄が攻め込んでいたら・・・との事です。③は本能寺の変が起こり三河に引き返す時であり、同行していた梅雪は別行動を取り、落ち武者狩りにあって宇治田原で討たれた事を考えると非常に危なかったと思います。残りの②に付いては今回本書を読んで詳細を知りましたが、実際には畿内に大地震(天正大地震)があり、実行されなかった事を考えると運にも恵まれていたことを感じました。今回紹介のあった10のターニングポイントが来年の大河ドラマでどのように描かれるのか今から楽しみです。

ドタバタ関ヶ原

長谷川ヨシテルさんが書かれた本は今回で4冊目となります。これまで読ませてもらった本と同様、筆者の独特な視線で解りやすく書かれており、最後まで楽しく読ませて頂きました。普通の歴史書に掲載されている史料がなかなか理解するのが難しいですが、この本ではヨシテルさん風に口語で訳され、所々にユーモアがちりばめられていて非常に解りやすかったです。関ヶ原の戦いと並行して、全国各地で東軍と西軍に分かれて戦われており、天下分け目の戦いとよく言ったものだなと感じました。また、関ヶ原の戦いが歴史を遡ると2回もあった事を知り、関ヶ原が昔から重要な地域であると感じました。来年の大河ドラマ「どうする家康」の予習に丁度よかったです。ストーリー的には来年終盤での放送だと思いますが、その時読み返してみたくなる一冊です。

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今日のレビュー

猛将妄想録 1 (電撃ジャパンコミックス)

いまでも定期的に読み返す一冊。たまたま見かけたこの本のおかげで攻城団にマンガという武器が加わったと思うと感慨深いです。攻城団で発表した作品を収録した続刊も出版したいと思ってます。

こうの)

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