大坂城には日本の城郭でもっとも高い石垣(高石垣)があります。
その場所は本丸東側面にある石垣(本丸東石垣)で、根石からの高さは約32mもあります。
水面は時期によって変動するものの、おおよそ水面から天端石(てんばいし)までが24m、水深が6m、さらに根石まで2mほどあるそうです。
(天端石というのは石垣の一番上にある石のことで、櫓と接するため水平にされています)
徳川幕府による大坂城再築工事の際、2代将軍秀忠は普請総奉行に選ばれた藤堂高虎に「石垣を旧城の2倍に、堀の深さも2倍に」するよう強調したといわれています。
かつてここには3重の櫓や多聞櫓がありましたが、戊辰戦争時の大火ですべて焼失してしまいました。
外堀に面した一番櫓などは2重櫓ですので、本丸を囲う内堀にはより強固な櫓を築いたのでしょうね。
また、その一番櫓や六番櫓が現存する南外堀の石垣は城中2番目の高さを誇り、根石から天端石までの高さが約30mあります。
この南外堀は堀の最大幅は約75mもあるので、「高い石垣に幅広の堀」という藤堂高虎築城の特徴がよく出ていますね。
いずれも詳細な調査が行われたわけではないので、正確な数値はわからないそうですが、かつて水堀が干上がった際に計測されたそうです。
ちなみに伊賀上野城の高石垣は根石より天端石まで29.7mの高さがあります。