みなさんこんにちは、攻城団のコースケです。
1月15日(金)に滋賀県彦根市にある、公益社団法人彦根観光協会に行ってきました。彦根城は国宝5城のひとつ。そしてぼくがふだん活動しているエリアからは、丸岡城のつぎに近い場所にある現存天守です。
いつもどおり米原駅まで特急で移動します。今年はこの駅に何回お世話になるのかなぁ。
東海道本線に乗りかえて、となりの駅が彦根駅。彦根駅からの正面に彦根城が見えます。
眼下にみえる大通りをまっすぐ進むと彦根城です。
彦根駅前のロータリーには井伊直政像があります。
そういえば(ちょっと気の早い話ですが)来年の大河ドラマは「おんな城主 直虎」ですね。「井伊直虎」と称して井伊家断絶の危機をすくった井伊直政の義母が主人公です。
(戦国ゲームには登場してますね)
お堀を右手に夢京橋キャッスルロードを歩いて、公益社団法人彦根観光協会さんのはいっている『彦根街なかプラザ』へ向かいました。
ところで「赤心を推して人の腹中に置く」という慣用句がありますよね。この言葉を知ったきっかけは「人たらし」と評される羽柴秀吉――のちの豊臣秀吉――の特長をあらわす言葉として、いつだったか読んだ本で使われていたフレーズです。
意味は「自分の真心をもって人と接し、少しの隔ても置かないこと」です。「赤心」というのは赤ちゃんの心のように真実のままの心のことを指しています。
もともとは「『後漢書』光武紀」にある言葉のようですが、「赤い心ってなんだろう」って感じでずっと頭に残っていたんですよね。
攻城団の永続化プロジェクトに参加するようになってから、常にこの言葉を意識してみなさまと話をさせていただくことを心がけています。
今回、彦根観光協会さんにご提案させていただいたのは以下の内容です。
あいかわらずの盛りだくさん。
昨年から何度かやり取りをさせていただいていたので事前に攻城団のサイトを閲覧してくださっていました。
また持参した資料に彦根城の夜間公開にかんする記事のキャプチャを掲載しているのを見つけていただき、裏話(?)を伺うことができました。
今年も夜間公開を予定されているとのことで、とても楽しみです。
夜のお城というのは昼間とはまたちがう表情を見せてくれます。彦根城は天守前のスペース(本丸御殿跡)も広いので、こうした夜間公開が定期的にあるといいですよね。
そして着地型旅行企画についてもお話しました。ぼくは「旅行代理店さんをご紹介いただければ......」と相談するつもりだったのですが、じつは彦根観光協会さん自身が第3種旅行業者とのことでした。そして着地型旅行企画をいくども運営しているということも!
(ちなみに第3種旅行業者というのは一定の条件下で国内の募集型企画旅行を実施できる業者のことです)
説明のなかで「攻城団との共同開催という形で、ツアーを企画・運営することは可能でしょうか」と質問したところ「アイディアをだしてくれるのはいいよ」「アイディアをもとにできるできないとかを考えていくのは、かまわない」と仰っていただくことができました。
昨年、攻城団でおこなったアンケートの結果でも「お城めぐりツアー」の要望は多かったですし、もちろん実施にあたっていろいろと考えなきゃいけないこともありますが、なんとか実現に向けてチャレンジしたいと思っています。
今回も現地ならではのリアリティのある話をいろいろお聞かせいただき、いくつかの宿題を頂戴することができました。
帰りの電車まですこし時間があったので彦根城へ。大手門橋のほうから入城しました。
天秤櫓の内部を見学したり天守を散策してきました。
平日の夕方ちかい時間帯だったこともあり、観光客のかたもやや少なめで、ゆっくり見学することができました。
本丸付近にいくと海外から来られた観光客のグループをちらほら見かけます。
先日訪問した姫路城も海外からの観光客が多かったですが、インバウンド観光においても、すでにお城は立派な観光スポットになってますね。
ひこにゃんのパフォーマンスも見ることができました。
たまたまかもしれませんが、夕方(しかも平日)だからこそ、ひこにゃんにゆったり会えたのかもしれません。 いぜん週末にいったときはぎゅうぎゅう詰めだったので。
歩いて彦根駅へむかう途中に、せっかくなのでお土産を購入しました。
駅の同じ場所からの写真ですが、すっかり暗くなっています。
帰宅中の電車のなかは、伺った話を整理したり、考えをまとめるのにとってもいい時間。
市役所が公開している報告書によると彦根城には、近隣地域からクルマで来城する方が多いそうです。駐車場にクルマをとめて彦根城内を散策、そしてひこにゃんのパフォーマンスを見る、そのまま駐車場にもどり帰宅、あるいは他の場所に移動する――彦根城を訪れる方々には、こういったパターンが多いのかもしれません。
周辺散策をおこなうには「いってみたい場所」がなければなりません。
でもじっさいに彦根城の周辺にはたくさんいいところがあるんです。たとえばとても美しい大名庭園である玄宮園はもちろん、井伊直弼が青年時代を過ごした埋木舎もありますし、今回歩いた夢京橋キャッスルロードにはいろんなお店が並んでいます。
だけど立ち寄ることなく帰ってしまう方が少なくありません。
いちばんの課題は「知ってもらう」ことなんですよね。
その上で、お城からの距離やルートを案内していく必要があります。知ってもらわなきゃいけないですけど、知ってもらっただけでは不十分で、わかりやすいナビゲーションも必要です。
たとえば夜間公開のイベントをきっかけに訪問される場合も、夜に着くように来てもらうんじゃなく、昼間の彦根城もしっかり見ていただき、キャッスルロードでごはんを食べてから、また夜のお城に戻ってきていただくとか、1日あるいは1泊2日での旅程をまるごと提案していく必要があります。
ぼくらもそうですけど、観光に訪れる方も現地の詳細な情報を知らないことは自覚しているので(そのままめぐるかはともかく)提案してほしい気持ちはありますよね。
受け入れる側の現地の課題と、訪問する観光客が抱える課題、お互いの求めていることの間を攻城団がうまくとりもつことができればいいなと考えています。
まさに「一度きり」を「リピーター」に、「日帰り」を「一泊に」に回帰するのですよね。その支援をすることが、攻城団のみなさんにとっては「有益」で「つかえる」「便利」な情報につながっていくんです。
その前提として「滞在時間」という指標、極論でいえば「訪問者数の最大化だけじゃなく、滞在時間(日数)と来訪回数」という指標が地域にとっては大切なんじゃないかと感じています。
(これは攻城団のサイト運営でも重視していかなければならない指標だと思っています)
観光業界といえばいまは海外からのインバウンド観光にとても力をいれはじめていますが、国内市場にももっと目を向けていきたいですね。
そして花火のようなイベント開催だけじゃなくて、持続性ある関係づくりをしっかりと定着させていきたいと考えています。
さぁ、今月はあと3つのお城へ行ってきます!
永続化プロジェクトの記事を読まれて、なにか「お城めぐりをしていて、観光地でこんな困ったことがあった」とか「お城周辺の情報がわかりやすかった街はここ!」といったことが思い浮かんだ方は、ぜひ教えてください。
ぼくらも未訪問の城下町がまだまだたくさんありますので、みなさんの体験談を聞かせていただけるとうれしいですし、各地の方々と共有していきたいなと思っています!
p.s.
購入したお土産はこちらです。
toproadさんが城がたり「よくわかる小牧山城」を企画してくれました。愛知県小牧市と調整してくださり、学芸員の方にZoomで話していただけることになりました。小牧山城の歴史、発掘調査の成果など、いろんな話が聞けると思いますのでぜひご参加ください。
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