攻城団からのお知らせ

攻城団を永続させるために(現在、攻城団で進めていること)

以下は2015年11月18日に書いたものです。
その後、攻城団の運営を支援いただくメディアスポンサー制度を設けましたので、こちらをご覧いただければ幸いです。

攻城団の運営をスポンサーとしてご支援いただけませんか

みなさん、こんにちは。
今日はちょっとマジメなお話を書きます。べつにいつも不真面目に書いてるわけでもないんですけど、いつも以上にマジメに書くのでけっこうな長文ですけどぜひ読んでください。

攻城団はぼく自身の「自分が訪問したお城の記録を残したい」というリクエストから開発したサービスです。
最初は仲間内だけで利用しようと思っていたのですが(そのときに自分たちで勝手に名乗ったのが「攻城団」でした)、どうせなら他の方にも使っていただこうと公開したところ、この1年半の間にたくさんの方に登録していただき、すでに650人以上の方が利用してくださっています。

みなさんとぼくとの関係はたんなるサービスの利用者と運営者というようなものではありません。
お城や案内板の写真を提供いただいたり、休日に攻城してきた報告をメールで聞かせていただいたり、とにかく密接で、まさに「攻城団」という名前が象徴するように、同じ趣味を持つ仲間の関係になっています。ぼくは「団長」と呼ばれたりもしてますが、この居心地のいいコミュニティの一員として楽しませてもらっています。

これはほんとうにありがたいことだと思っています。

そして同時にみなさんのデータをお預かりしていることの責任も感じています。
前々から毎月のレポートなどで書いてきたことではありますが、とにかく攻城団がぼくの個人サイトとして運営している状態は非常に危険だと思っています。
あまり考えたくはないですけど、こうのが死んじゃったらそこで終わってしまうし(けっして冗談ではなく人はいつか死にます)、入院したりしてパソコンをさわれなくなっちゃうと障害対応もできませんし、新規登録希望者に招待メールを送ることもできません。

いま攻城団が保有しているデータは、いうなればみなさんの思い出です。簡単に諦められるものではありませんし、むしろ世代をこえて、子や孫に自慢してほしいくらい貴重なものですから、最善の手を尽くして守らなければなりません。

ぼく自身、「お城めぐりはライフワークとして一生楽しむもの」と思っていますし、みなさんもそうあってほしいです。攻城団はそれを支援しつづけるサービスにしたいとも思っています。
だからそれを実現するためにどうすればいいのかをずっと考えてきました。NPOにするのがいいのか、会社にしたほうがいいのか、あるいはもっと別の道があるのだろうか、いろんな方に相談しながら検討を進めてきた結果、いまは会社にして攻城団を運営していこうと考えています。

会社をつくるといっても、そんなガツガツしたものではなく、とにかく攻城団というサイトが経済的に自立して、いま懸念しているような状況でもサービスを止めることなく継続できる環境と状況をつくることだけが目的なので、どちらかというとかなり保守的な決断です。
ぼくもみなさんといっしょに全国のお城をもっともっと攻めまくりたいですからね。

この2ヶ月くらいでやってきたこと

法人化を考えたときにひとりじゃ無理だなあと思いました。
そこで以前から相談に乗ってもらっていた方(攻城団では「コースケ」の登録名で初期から利用してくれてますので、以下は「コースケさん」と呼びます)に手伝ってもらうことにしました。
先月金沢城にいってきたのは彼に会いにいってたのです。

現在コースケさんにはふたつのことを進めてもらっています。
ひとつは攻城団のリアルな拠点づくり、もうひとつは全国の観光協会や自治体のネットワークを構築してお城にかんする情報を収集していく仕組みづくりです。
それぞれもう少し詳しく説明しますね。

攻城団資料館の設立

まずは攻城団の本拠となるスペースを全国どこかの城下町につくりたいと思っています。
それは会社を設立する場所でもありますが、全国各地の団員がいつでも遊びに来れるリアルな攻城団のたまり場でもあります。

ぼくがこれまでに収集してきたお城にかんする書籍や雑誌などが1000冊以上ありますので(なかには「日本城郭大系」のような貴重な資料もあります)、これを自由に閲覧できる資料館をつくれないかという提案をいくつかの自治体や観光協会にしているところです。

ゆくゆくは同様の施設を各地につくっていくことで、城下町のネットワークをつくりたいんですよね。
攻城団では「次にいくお城」を提案するためにバッジなどの仕組みを使っていますが、お城を訪問した方に対面でもやりたいんです。お城めぐりのコンシェルジュとして、その人が楽しめそうなお城を紹介してもらえたらわくわくしませんか。

今後イベントやツアーを開催していくにも拠点があると便利なので、まずはどこかの城下町に拠点をつくりたいと思っています。
もしご提案の機会をいただけたり、ツテを紹介いただける場合はご連絡いただけるとうれしいです。

お城にかんする情報収集

いま攻城団にアップされている情報は、基本的にはぼくが訪問したことのあるお城のものが大半です(団員のみなさんからも送っていただいているので、すべてではありません)。
じつは訪問したことがあってもまだ手付かずになっているお城もあるくらいで、はやく城メモを増やしていきたいのですが、なかなか進んでいません。それでも1000記事をこえるところまではがんばってきたんですけどね。

そこで、地元の観光協会などに協力をお願いして、城メモをはじめとするお城の情報を充実させていこうと考えています。
イベント情報も漏れなく届けたいですし、発掘調査などがあれば「なにが見つかり、どういうことがわかったのか」をぼくのような初心者にもわかるように説明したい(説明してもらいたい)です。

ここ数年はブームの追い風もあり、お城が好きな人は増えましたが、お城についての情報の入手は依然として困難なままです。ぼくも新聞社のサイトなどをチェックしたりして探していますが、イベントが終わってから気づくことも少なくありません。
「攻城団さえチェックしておけばお城についてのニュースは見逃さない」、という状況にもっていけるようにがんばっています。

すでにいくつか交渉のために訪問してますので、このあたりのことは今後レポート記事としてみなさんにもお伝えしていくつもりです。

そのほか、法人化とあわせて進めていること

経済的に自立するといっても、お金を稼がないことにはなんともなりません。
そこでタイアップ広告などを模索しています。すでに先日「タイアップバッジ」を発表しましたが、こんなふうに利用のジャマにならない広告メニューを考えていこうとしています。

おそらくこれは本来の意味での「スポンサー」に近くて、攻城団の主旨に賛同していただき、その活動を支えるためにお金を出していただける企業や自治体を探しています。

ぼくらがやりたいのは、みんながハッピーになれる事業モデルの確立です。
攻城団が今後も安定して運営できることは大事なことですが、それだけが満たせても意味がなくて、支援してくださる方々も、もちろん利用者のみなさんも喜べるような関係をつくりたいのです。
(そしてそれはぼくらが大儲けすることを諦めさえすれば実現可能だと信じています)

広告以外にもいろいろ考えていることはありますが、いまあれこれ手を出せるほど余力がないので、どこか拠点が決まって落ち着いてからひとつずつ着手していければいいなと思ってます。
個人でも企業でも、官でも民でもけっこうですので、みなさんも「こんなことはできないか」というアイデアがあればぜひお聞かせください。

みなさんにお願いしたいこと

みなさんにお願いしたいのは「これまでと変わらず攻城団を楽しんでください!」ということです。
そしてもし「なんだか楽しくなくなっちゃったな」と思うことがあれば、ぜひ指摘してください。そうならないようにがんばりますし、なによりぼく自身が自分のためにつくったサービスである攻城団ですからここが楽しくないと本末転倒なので、きっと大丈夫だと思ってますけど、それでも気になることがあればこれまでと同じように、いつでも何度でもお気軽にメールしてください。

あとは可能なら、という程度ですけど、周囲にいるお城好きの方に攻城団を紹介していただけるとうれしいです。
親子で入団とか、じつはずっと待ち望んでいたりします(すでにいらっしゃるのかなあ)。攻城団が100年つづくなら、子どもの頃から記録を残したほうがぜったい楽しいです。

ほかにも攻城団の名刺をつくれるサポーター制度などもおいおい準備していこうと思っていますので、どうか心配せずに期待だけして待っていてくださいね。

今後、もっと読み物コーナーを充実させていったり、先日のアンケートでもリクエストの多かったメルマガをはじめたり、あとは写真の投稿機能をつけたりとか、いろいろ予定していることがありますが、すべては「少しでも攻城団が便利で楽しくなるように」進めている施策です。

なにぶん手が足りなくて、ひとつずつ実現していくことになりますけど、「こういうことだったら手伝えるよ」というご提案もお待ちしています。
無償ならありがたいですけど、「○○は無償、△△までやるなら有償で」とおっしゃっていただければ検討できるので助かります(後日あらためてお仕事としてご依頼することもあると思いますし)。

最後になりますが、冒頭に書いたように攻城団はあくまでもコミュニティです。
みんなにとってより楽しめる場所に育てていきたいので(そしてそれを永続させたいので)、法人化の取り組みをあたたかく見守っていただくとともに、これから先もみなさんのご支援をよろしくお願いします!

攻城団プロデューサー(団長)
河野武(こうの)

   
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