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城巡り好き、ミステリ映画好き、冒険小説好き、スワローズ好きのつば九郎です。よろしくお願いします。

つば九郎さんのレビュー(書籍)

つば九郎さんは72件のレビューを投稿しています。

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東京城址女子高生 4 (ハルタコミックス)

 実は、本格的な攻城漫画の東京城址女子高生、最終巻となる第4巻も登録されたようなので、改めてレビューを残しておきます。ひょんなことから、城巡りをすることになった主人公は、最終第23話まで、世田谷城から 檜原城まで、名城からなかなかマニアックな城まで1年かけて攻城してきました。最初は、イヤイヤ攻城していた主人公でしたが、最後は仲間たちと共に、完全に歴史通の城マニアになっておりました。この間、城巡りを通じての、主人公の成長物語にもなっていました。完全に自分は父親目線で見てましたかね。
 東京だけでも、まだまだいっぱい城はある訳で、いつまでも彼女たちの攻城を眺めていたかったですが、後輩たちに部活は引き継がれ、物語は、ここで終了となりました。
 第3巻で登場した小田原城での城の本物論争あたりが、やはり一番秀逸だったでしょうか。そして、この物語は主人公ふたりのこんな会話で幕を下ろします。
 ここまで連れてきてくれてありがとう。
 こちらこそ一緒に来てくれてありがとう。
 どうしても絵柄からして、完全に少女漫画そのものの世界観なので、なかなかとっつき難いところもあるかもしれませんが、本当に良くできた攻城漫画ですので、ぜひ御一読ください。

一城一話55の物語 戦国の名将、敗将、女たちに学ぶ

 信頼のおける方々からの面白いですよというコメントをここで見て、自分も図書館で借りて、読んでみました。基本、各県1城づつ(長野、滋賀が4城、静岡、三重が2城)55城にまつわる戦国時代を中心にした人物たちのエピソード集になっています。豊臣秀吉と黒田高孝が2話で登場しているのは、連載時期が大河ドラマ、軍師官兵衛と重なっているのも大きい気もします。そこはやはりNHKなのかなと。
 さすが、「その時歴史が動いた」を担当されたアナウンサーなので、語りかけるような文章は読みやすく、心地よいです。先ほど書いたようにではなく、先ほど言ったようにという具合に書かれています。また、松平さんの歴史観や見解も、端々に感じられて、面白いです。明智光秀がなぜ本能寺の変を、春日の局がなぜ出世できたのか等の考察が出てきます。 
 そして、敗将に会いに行くというコラムがあるように、全体として敗者に優しいエピソード集になっている気がしました。松平さんの石田三成愛も溢れてましたね。でも、考えてみれば、ご当人は松平家の末裔なんですけどね。

新幹線から見える日本の名城

 面白いところに、目をつけたマニア心をくすぐる一冊ですね。
 自分は、今を去ること数十年前の高校の修学旅行の際に新幹線から姫路城を眺めて、担任から城の説明を聞いた思い出があるので、姫路城はけっこう良く見えるよなーなどと実感しながら、読みました。
 東京から博多まで、見えそうで見えない城も含めて25城が紹介されています。単純に新幹線から見える見えないという話だけではなく、きちんと城の歴史や見どころ、ゆかりの名物まで詳しく説明してあるのが、この本のポイントが高いところです。新幹線から眺めるのも良し、訪ねて攻城すれば、なお良しということでしょうね。
 考えてみれば、新幹線が走っているのは江戸から駿府、尾張を通って京、大坂、博多まで、要は東海道、山陽道をベースにしている訳ですから、当然名城揃いにはなりますよね。今は車で攻城することが多いですが、新幹線沿線に住んでいるので、ここに出ている未攻城の城は新幹線もありですね。 
 そして、当然思うのは、今や新幹線は東北や上越、九州と全国を走り、長崎、北陸まで、続編もぜひ出してほしいと思います。リニアも楽しみだけど、早すぎとトンネルばかりで城も見えないのかな。
 

戦国LOVEWalker2024 ウォーカームック

  Amazonで注文したおかげで、自分は書店をめぐることなく、無事に発売日にクリスマスプレゼントが届きました。まさにサンタクロースでしたね。Amazonさんもありがとうございます。
 素敵な本が、できあがりましたね。攻城団の皆んなで作りあげた、素晴らしい一冊になっています。どの写真も、どのコメントも、よく見知った名前の方々ばかり、城愛があふれかえっています。こんな素敵な本に、自分も、ちょっとだけ、関わることができて幸せですね。
 本の内容も、文句なしですが、カレンダーも良いですね、さっそくスワローズカレンダーの隣に貼って1年眺めて楽しみたいと思います。もちろん、攻城団卓上カレンダーも、机の上にありますけど。
 何はともあれ、素敵な1冊を、ありがとうございます。ずっと舐めるように眺めて読んでいられそうです。嬉しいな!

日本人なら絶対行きたい日本の名城200

 実際に見てもらえれば分かるんですが、一言で言えば、実に読み応えのある1冊です。
 人気歴史系YouTuber、YUKIMURAさんによる200城の名城紹介本になっております。チャンネル登録者数は19万人超えだそうで、かくいう自分も、その1人です。まだまだ、過渡期ではありますし問題も多々起こってもいますが、時代はもうYouTube等から発信され創られていくんでしょうね。遅れないように生きていかないと。
 選ばれた200城は、配信を見たことのある人には、この人らしいなと納得する選び方だと分かると思います。歴史的舞台になった城や歴史的意義のある城が、より選ばれている印象で、47都道府県全て網羅しておりますが、愛知県が11城、静岡県、岐阜県が9城の一方、1城だけの県も4県あります。2城の県が8県で、正続100名城より地域的な偏りはある感じです。
 一応、アクセスや遺構の記述もありますが、もっぱら城の変遷、城主に関する話、合戦の状況等の要は歴史的記述が、びっしりと書き込まれており、観光的な記述等は、いっさい無く、ひじょうに生真面目な歴史本といった程になっています。 
 写真や図も最低限になっていて、書きたいことが、まだまだたくさんあるんだという感じが、ひしひしと良く伝わってきます。実際の攻城の際に持って行くタイプではなく、じっくりと読み込みたくなる1冊です。
 

完全保存版 日本の城1055 都道府県別 城データ&地図完全網羅!

 日本の城を、調べて検索する総覧的な書物としては、今のところ最良の1冊ではないでしょうか。
 どうしても、100名城絡みの本が目立つのと、本の厚み、価格等のこともあるんでしょうが、100〜200城ぐらいの掲載本が多い気がします。しかし、城好きたる者、もうワンランク上の攻城を目指したいところなので、この全国で1000城というのは、最適解という気がします。これ以上、多くなってしまうと、楽しく巡る範疇を超えてしまう感じがしてしまいます。自分だけかもしれませんが。
 22年の発行ですので、情報も、しっかりと新しいですし、県ごとの地図が道路表示も明記されているので、車で攻城している身には、なにより有り難いです。車で廻る際の城の位置関係が、これだと分かりやすいです。けっこう鉄道路線図しか出てない事が多いですので。 
 このものすごい内容量の割には、持ち歩きも可能な大きさですし、正続100名城スタンプ帳を併せたぐらいでしょうか、お値段も、納得のいく範囲内ではないでしょうか。
 無駄のない造りになっており、それでいて、必要なことは、全て網羅されている、なかなか洗練された一冊だと思います。

 

千田嘉博と春風亭昇太が攻める 最強の山城関東編

 いやー、本当に良い本ですね。表紙からして、すでに楽しそうで面白そうですが、最後の1ページまで、ニヤニヤしながら読めてしまいます。
 関東に多い、初心者には、ややハードルが高い土造りの城を、先生と師匠のコンビが、ここが最大のポイントですが実際に現地を訪ねて体を張って、分かりやすく説明、解説してくれています。なんといっても、おふたりの城愛の素晴らしさが、ずっと伝わってきます。仕事であることを忘れて、完全に楽しんでしまっている感じです。
 関東をメインに、(静岡、山梨も含む)全部で22城が紹介されていて、時代順に北条氏の城からスタートして、山城が表題になっていますが、最後は品川台場になっています。そんなに厚い本でもなく、楽しく読めてしまいますが、一方で実に充実した濃く深い内容になっています。自分は関東住みなので、すでに攻城済みの城が多かったですが、この本持って再訪したくなります。見落としがいくつもあったんだなと気づかされることばかりでした。
 とてつもなく、素晴らしい良い本なので、関東編となっているので、他の地方もぜひ出版していただきたいのですが、初出は、こちらでは割と見かける月刊「東京人」の、やや古い10年ぐらい前の記事の内容をまとめているようなので、地方編や続編はむずかしいでしょうか。
 関東編となってしまっているので、他の地方に在住の方には、馴染みのない城も多いかとは思いますが、山城攻城のアドバイス本として、なにより読んでいて楽しくなってくる本ですので、ぜひ御一読下さいませ。

日本の城辞典

 なかなかの圧巻の情報量の本になっております。まさに辞典サイズで、厚さは4〜5cmはあるでしょうか。日本に城は5万とあるそうで、その内の5分の1の10038の城がリストアップされています。ただ、全ての城が1行で紹介されているのみなので、歴史学者な訳でもなく、城の専門家になりたい訳でもなく、単なる城巡り好きの自分にとっては、あまり必要性はない気がします。自分に必要な情報の優先順位は、駐車場や撮影スポット、近くのグルメ、温泉だったりするレベルですので。圧倒されはしますが、人を選ぶ本だと思います。
どうでも良い追伸としては、自分が今、住んでいる市には残念ながら、どの本見ても城がない市なんですが、1万を超えるこの本に1城だけ見つけることができました。ちょっと寂しい。

東京城址女子高生 3 (ハルタコミックス)

 実は、かなり本格的な城めぐり漫画な東京城址女子高生の第3巻まで読み進みました。高校生たちが主役の話なので、前巻の夏合宿に続いては文化祭の話が中心になっていきます。青春してますね。
 小田原城を攻城して、城の天守がコンクリート製の復興天守なのをめぐって本物か偽物か論争がまずあり、総構えの凄さを実感した後に遠くから見る天守の姿から受ける感慨が、なんとも素敵です。小田原城を本城にしている身としても、かなり良い話になっております。
 こんな、素敵なお話を、まだまだずっと続けていって欲しかったんですが、この後の第4巻で最終巻になっております。東京だけでも200城もあるんだから、いくらでも続けられそうだし、女子大生ともなれば行動範囲も広げられそうなんですが。なにより自分にとっての東京のマイナー城といえばの飛鳥山公園こと飛鳥山城も登場していないのに。 
 とはいえ、主人公の最初の頃の城に対しての接し方から比べたら、人間的にも成長し、最後は非常に感動的な最終回を迎えます。
 女子高生が主役で、絵柄も、もろに少女漫画なので、取っ付きにくい印象があるかもしれないですが、なかなかどうして、素晴らしい攻城の話になっております。ぜひ御一読ください。間違いなく、お勧めです。

東京城址女子高生 2 (ハルタコミックス)

 城好きの心を刺激しまくる漫画、東京城址女子高生の第2巻を読了しました。さらに、城に興味がまったくない後輩女子も加わり、学生ならではや、攻城あるあるの、なかなか楽しいやりとりが繰り広げられます。今回もマニアックな都内の城を巡って歩きますが、最後は夏合宿で松本城も攻城します。夏合宿なんて、なんと懐かしい響きの言葉でしょうか。すっかり忘れてます。
 今回、東大の赤門を訪れ、ここは遺構はないけど本郷城があったとかなかったとかというシーンが登場してきます。本郷城は、攻城団のデータベースにも出てこないくらいのところで、この漫画のマニアック度の深さを感じました。話のメインは、試験頑張ろうで湯島天神に行く話でしたが。
 渋谷城を訪れる話も出てきます。たまたま先日、渋谷に行く私用があり、その時に自分も攻城してきました。まさに、自分が見てきた通りに、きちんと描かれていますね。大都会の喧騒からの城の厳かな静けさ、良い感じなんですよね。
 さあ、第3巻も楽しみたいと思います。

東京城址女子高生 1 (ハルタコミックス)

 かねてより、ずっと気になっていた漫画を読んでみました。城なんて、まったく興味がない今時の女子高生が、ひょんなことから東京の城址を巡る事になり、この1巻の終わりには部を作り、部長になるところまで、話が進みます。部員は、やたら城に詳し過ぎる女の子と二人だけですが。
 しかし、登場する城が、なかなかの渋さです。都内に住む高校生が、休みや放課後に徒歩メインで訪問するので、江戸城以外は、どこそれは状態です。でも、そこには城としての歴史がきちんとあり、それほど遺構が無くてもやはり魅力的であり、実際に訪問してみたくなります。それぞれの城を攻城団で挙げられている写真で比べて確認してみましたが、すべてきちんと正確に描かれている事が良く分かります。彼女たちが、歩いたコースが徒歩で何分かかるかが、地図と共にさりげなく書かれているのもポイント高いです。
 日暮里駅には太田道灌像があるようです。主人公同様不勉強で、自分はまったく知りませんでした。初めて知りました。今、妙に行ってみたくなっています。 
 この漫画は、城好き心を刺激する、なかなか面白いところに目を付けた内容になっていると思います。今現在、第4巻まで出ているようなので、主人公の成長を見守りながら、楽しく読んでいきたいと思っております。

戦国LOVEWalker ウォーカームック

 今年(23年)12月に、お城がメインの第2弾が発売されるようなので、まずは昨年出た第1弾の戦国LOVE Walker 戦国メタ散歩編をレビューしておきます。
 発売が昨年の年末だったので、巻頭は大河ドラマ「どうする家康」関連の記事、見どころ、配役、松本潤さんのインタビューと続きます。その後、戦国武将10人の足跡が追える、全国各地の歴史散歩コース13プランが紹介されています。城めぐり好きの自分にとっては、すぐに使えるありがたい内容になっております。お城や史跡、寺社だけでなく、食事処にスイーツ、お土産的なものまで、至れり尽くせり盛りだくさんです。
 巻末には、武将が愛した名湯17選も紹介されていて宿のクーポンも付いています。ただしクーポンは有効期限が今年の年末までなので、利用される方は、お早めに。 
 さて、千田嘉浩さんと平山優さんの、戦国の城は面白い!という対談は必読です。「戦国のお城は想像する楽しさがある」「現地に行くことで城の見方が違ってくる」、お城がメインになるという第2弾の発売を楽しみに待ちたいと思います。
 

日本100名城と続日本100名城めぐりの旅

 図書館で他の本を探していたところ、近くにこの本があり、こちらも借りました。自分は、すでに正、続2冊を所蔵しており、城めぐりに愛用させて頂いております。この本は、その2冊の合併本となります。内容的には、続の方をベースに正の方を大幅に加筆し、松江城、福山城等9城が追加されております。
 城好きは、城を求めて全国を旅して100名城に赴けば、当然のように近くにある続100名城も訪問するのが性というものです。スタンプ帳付きの本も、最近合併本が出て1冊になっていて、持ち運びを考えれば、当然の流れであり、羨ましい限りです。 
 さて、この本は、2冊の合併本ではありますが、紙の質が上がり薄めになっているので、2冊の時より50ページほど増えていますが、全体では、より薄くかなり軽くなっています。下世話な話ですが、値段も2冊で買うよりも200円お安くなります。これから購入予定の方は、こちらの合併本の方をお勧めします。内容も、もちろん分かりやすくてお勧めです。

東京の城めぐり

 東京の城だけに、こだわったなかなかマニアックな一冊です。
 東京という大都会なるが故に、開発が進み城の痕跡を見つけるのも難しく、江戸城のスケールがあまりにも凄すぎて、霞んでしまいがちな城たちですが、実に120もの城を紹介してくれております。東京にも、こんなに城あったんですね。率直に、そう思います。
 すべての城が、カラー写真付きで満遍なくきちんと紹介されています。考えてみれば、交通網が発達しているので訪問しやすい、何城も巡りやすいという利点もあります。
 天守だけが、城じゃないんだを改めて思い知らされますし(そもそも東京に天守ないですけど)城それぞれに歴史がある事が、よく分かります。かなりマニアックな、そんなに厚みのない本ですが、読み応えのある1冊でした。
 

マンガ 日本の歴史〈28〉徳川家康の天下統一 (中公文庫)

 石ノ森章太郎さんのマンガ日本の歴史、28巻徳川家康の天下統一編、29巻徳川幕府と朝廷編、30巻鎖国-4つの口-編まで読んでみました。ここは家康、秀忠、家光の3代の将軍で、ほぼ1巻づつになっております。この3代の将軍で徳川幕府の体制がいかに磐石になっていったかがしっかりと描かれています。関ヶ原等ではヘッポコと揶揄されがちな秀忠も将軍としては優秀だったことがよく分かる内容にもなっております。
 お城としては、28巻に天下普請で江戸城、彦根城、駿府城、名古屋城が次々に建てられたことが描かれていますし、30巻までに江戸城と江戸の町が整備され東照宮も建てられたことも登場してきます。
 さて自分の日本史の学び直しにと22巻の応仁の乱からここまで読んできました。今回、我が町の青少年会館の図書室で貸していただく事ができ、そういう施設なので、いわゆる学習マンガのような内容なのかなと勝手に思っていましたが、あまりにしっかりとした内容に驚いております。ただ発行が30年も前なので島原一揆が島原の乱という表記になっていたりはしております。自分は乱で習った世代ですが。全48巻で旧石器時代から戦後まで網羅されているので戦国時代だけではなく、これは通史として読んでみたいとなと思っています。マンガと侮るなかれ、本当に詳細な歴史書になっておりますので。
 

マンガ 日本の歴史〈26〉関白秀吉の検地と刀狩 (中公文庫)

 石ノ森章太郎さんによるマンガ日本の歴史第26巻関白秀吉の検地と刀狩編、そして第27巻桃山文化と朝鮮侵略編です。第25巻の信長編が、やや駆け足気味だったのが気がかりでしたが、秀吉編は分量も2巻にわたり、テーマごとに上手くまとめられて描かれていて非常に分かりやすく、読みやすかったです。
 石ノ森さんのこのマンガは、登場人物たちの顔だちが、教科書等で見慣れた肖像画をベースに描かれており、もちろん当たり前なんですが絵力も素晴らしいので、そのあたりが読みやすさの一因なのかもしれません。秀吉と家康の対面では口とは裏腹で、お互いにこのサルがタヌキがと思っていて、最後には本当にサルとタヌキになってしまっているシーンはマンガならではで秀逸です。
 今回も名城たち名建築たちが、あまた登場してまいります。26巻では大坂城に聚楽第が27巻には名護屋城に伏見城に方広寺といった具合に。名護屋城は、幻の城の筆頭ですし、こうして絵で描かれてもスケールの巨大さが感じられます。一方で現在からの感情では何をしてくれたんだかでもありますけど。
 このマンガは巻を重ねて読んでくると、視点が民衆、大衆側に寄り添っている感じが、結構ある気がしております。前の巻で土一揆側に、この巻については検地刀狩では農民に、朝鮮侵略では朝鮮側の人々へと。このあたりが、石ノ森さんはじめスタッフの歴史観なのかもしれません。次は家康編ですね、どうするですかね。

マンガ 日本の歴史〈25〉織田信長の天下布武 (中公文庫)

 石ノ森章太郎さんによるマンガ日本の歴史、第25巻織田信長の天下布武編です。信長ひとりに焦点を当て、1巻を費やしていますが、やや駆け足気味にさすがになってしまっています。ちょっとだけここは残念です。
 相変わらず迫力ある構図と見事な絵面は当然ながら素晴らしいです。特に合戦シーンになると見惚れてしまうほどです。まぁ、あれだけ数々の戦闘を描き続けてこられた方ですからね。
 今回も、まさに戦国時代真っ只中ですので、お城がふんだんに登場してきます。秀吉による墨俣一夜城建設シーンや二条館の石垣に転用石を使うシーン(地蔵石の首に縄がかけられて引きづられ、最後は石垣の中で微笑んでる)など興味深い話も描かれています。当時の姿はこんな感じだったんだろうなと想像させてくれる、岐阜城、勝龍寺城、春日山城等が見られるのはマンガならではの利点でしょうね。そして当然、信長と言えばこの城、五重七層の天守を持つ安土城が見開き1ページで迫力を持って描かれております。まさにいよー、待ってましたという感じでした。
 さて、最後は本能寺の変になる訳ですが、元々の出版が1991年ということもあるのか、家康もてなし時の鯛が臭くて、投げつけられて光秀はその怒りからという展開になっており、最近の色々な説が取り沙汰される感じにはなっておりませんでした。敵は本能寺にありの決め台詞は、しっかりと出てきますのでご安心ください。次巻は秀吉編です。

マンガ 日本の歴史〈24〉自立する戦国大名 (中公文庫)

 かつて、友人達と仮面ライダーごっこを暗くなるまで毎日しまくり、ショッカーの戦闘員役が得意だったつば九郎です。
 みんなが尊敬し大好きだった石ノ森章太郎さんのマンガ日本の歴史、第24巻自立する戦国大名編です。この巻は、各地で台頭してきた大名たちの短編集のような作りになっております。登場するのは、北条早雲に謙信と信玄、そして毛利元就に松永久秀が続き、最後に桶狭間の合戦での織田信長がしんがりを務めております。
 この巻を読んでいて、何より楽しいのが、お城がビジュアルとして出てくるのでウキウキしながらページをめくってしまいます。自分が本城にしている小田原城をはじめ、八王子滝山城、甲府躑躅ヶ崎館、春日山城、清洲城、etc、さすがそこは戦国時代、合戦とお城がふんだんに登場してきます。途中で大鋸(おが)という道具で大量の板が生産できるようになり、家屋作りに革命的な変化をもたらし、城郭の変化と城下町の建設を促したという説明も出てきます。勉強になります。
 次巻は、いよいよ信長の本格的な登場になるはずですので、迫力ある合戦シーンを楽しみにしてます。

マンガ 日本の歴史〈23〉弥陀の光明をかかげて (中公文庫)

 ずっと、世界平和のために悪の組織ブラックゴーストやショッカーと闘い続けてきた漫画家、石ノ森章太郎さんによるマンガ日本の歴史です。決して児童向けの学習漫画ではなく、しっかりとしたストーリー重視の内容になっています。
 第23巻は、応仁の乱前後の宗教史がメインの内容になっていて蓮如、日親、兼倶といった僧侶達が登場してきます。そして、応仁の乱が、きっかけで争いが各地に広がり、その反動もあって土一揆が始まり、一向一揆も始まり、農民をはじめとする民衆も武器を持って立ち上がり、寺院も城塞化し武装し始めたことが描かれています。自分が不勉強なだけかもしれませんが、まったく知らない話ばかりで、まだまだ歴史を深めていかないとなあと思わされました。 
 ここを経るからこそ、農家生まれの秀吉誕生や信長と一向一揆や本願寺との対立へとつながって行くのかななどと思いながら、読んでおりました。
 この巻の最後は、種子島に鉄砲が伝わったところで終わりますが、ということはこの後すぐにキリスト教も伝わってくるということで、日本の宗教史も急展開していく直前なんですね。歴史は、まだまだ奥が深いですな。

マンガ 日本の歴史〈22〉王法・仏法の破滅―応仁の乱 (中公文庫)

 あの漫画の巨匠、石ノ森章太郎さんによる日本の歴史です。ちなみに自分は、やはりサイボーグ009ですね。人生2番目に見た映画が009でした。
 もっと、いわゆる学習漫画のような感じかと勝手に思ってたら、しっかりしすぎた内容で良い意味で裏切られました。全然、子供向けじゃないですね。自分のレベル的には、ピッタリくる感じでしょうか。
 この22巻は、まるまる1冊が応仁の乱について描かれています。あの複雑すぎる、なかなか内容がすぐに理解できない乱が、漫画ならではで分かりやすく話しが進んで行きます。すぐに見返すことができるのが、何よりありがたい限りです。
 応仁の乱こそが、グダグダで終わった割には戦国時代が始まるきっかけになった訳で、各地で戦国武将が群雄割拠するきっかけになり、一方で土一揆が始まり民衆をも争いに巻き込んでいくあたりを丁寧に描いてくれています。いつの世も巻き込まれて犠牲になるのは市民の側なんですね。悲し。
 さて、そこはさすがに石ノ森章太郎さん、全編に渡って迫力ある構図とカット割、お見事です。燃え上がる寺院と、そこに降り注ぐ激しい雨、その傍らに悲しげな一匹の犬、素敵です。今更ながら漫画侮りがたしです。

トンチキ鎌倉武士

 れきしクンこと長谷川ヨシテルさんの一連のシリーズの第6弾で、現在のところ最新刊となる、トンチキ鎌倉武士となります。大河ドラマの鎌倉殿の13人に合わせて出版されたものと思いますし、視聴の予習復習にはドンピシャの一冊になっています。 
 頼朝ファミリーの皆さんから、もちろん鎌倉殿の13人の面々、更には平家ファミリーの方々まで、詳細に調べ上げてくれており、相変わらずユーモアも忘れずに、分かりやすい内容になっております。日本史あるあるで、ほぼ同じような名字ばかりが次々に登場してきますが、うまく整理しながら説明してくれているので助かります。また、その後それぞれの末裔が、戦国時代の武将へと繋がっていく説明は圧巻で、歴史の持つ面白さ凄さを感じさせてくれます。まさにこれが歴史の醍醐味ですね。
 ここまで面白い素晴らしいシリーズなので第7弾も当然期待してしまいます。ここまで毎回、否定的なカタカナ4文字で違う色の表紙が採用されておりますが、候補としては大河ドラマ繋がりで、ドウスル家康家臣団もありそうですが、自分的には、オテンバ姫君列伝、イカサマ文化人列伝あたりを出してほしいです。実は自分は文化史が一番好きで詳しかったりするんですよね。
 でも何よりやっぱりお城で3冊目となるユニーク城探索を、ぜひ読んでみたいです。次作の表紙の色は紫色を予想しておきます。

読むだけですっきりわかる日本史 (宝島社文庫)

 日本史をやはり学び直そうと思い立ち、かの120万部のベストセラーをあの日本最大の古書販売チェーン店で110円で入手しました。安くて助かる。
 受験は日本史を選択しておりましたが、元来の狡賢い性格なので、試験に出そうなところのみを勉強し、税制や土地制度、交通交易、文化史宗教史に集中し、年号、将軍の名前、〇〇の乱や〇〇の変はすべて捨て(歴史の王道なのに)せいぜい一揆ぐらいという極端な勉強方法を取っておりました。その王道と現代史までやっておけば、もうちょっと良い学校に進め、人生も違っていたかもしれませんが。間違っても子供達に勉強しろとは言わない素敵な人間にはなれた気はしますが。 
 とはいえ、あの頃、勉強しておけばとは良く言ったもので、そんなこんなで、この本で学び直しです。まず読みやすいですね、そして、やはりすっかり忘れてしまうものですね、最初の方の倭の五王で既に愕然となりました。歴史に詳しい方々には必要がないとは思いますが、ベストセラーになるのは納得です。なにしろ、たった4〜5時間で旧石器時代から平成時代までの復習ができます。同時にもう一度読む日本史の教科書も110円で入手しましたが、教科書というだけで、すでに自分に拒否反応があるので、こちらから読んで正解だったかもしれません。

司馬遼太郎と城を歩く (光文社文庫)

 図書館で見つけて借りて来ました。
 いやー、間違いなく良い本です。素晴らしいです。司馬遼太郎好きで、なおかつ城好きの自分には堪らない1冊です。 
 登場する城は北は五稜郭から南の首里城までの35城、基準は司馬さんの作品、小説やエッセイに書かれていることです。最初の見開き1ページに城が登場する実際の作品の文章が書いてありますが、たった1ページでも独特のあの語り口が堪能できます。大袈裟じゃなくたった1ページでも見入らせられてしまいます。次のページには各城のデータやアクセス、見どころも紹介されており城のガイド本としてもきちんと活用できます。
 五稜郭は燃えよ剣、浜松城は覇王の家、岐阜城は国盗り物語、大坂城は新史太閤記、松山城は坂の上の雲、どれもそりゃそうだの組み合わせです。城にも行きたくなるし、作品も再読したくなってしまいます。また、城攻めのお供に、行き帰りの電車内や宿で関連する司馬作品を読むのもありかもしれません。
 なお、姉妹編として、まったく同じ形式の司馬遼太郎と寺社を歩くもあり、こちらもお勧めです。 
 今回は図書館で借りましたが、購入しようか非常に悩み中です。お小遣い制だからなあー。
 

キテレツ城あるき

 れきしクンこと長谷川ヨシテルさんの著作で、一連のシリーズとしては第5弾の、城シリーズとしてはヘンテコ城めぐりに続く2冊目となります。今回も、全国にある、あんな城こんな城の楽しいエピソード集となっております。
 キテレツ天守大集合もヘンテコ石垣コレクションも、勿論面白いんですが、なんといっても、まずは舞鶴城多すぎ問題!が実に21城も登場していて有名どころから、そうでもないところまで、なかなか壮観で、これはやはり面白過ぎです。また、個人的にはワンテーマ城めぐりの中の古代山城たちが、昨年まで九州に住んでいたので訪ねたことのある大野城や水城、基肄城、鞠智城が次々と登場していて、これはやはり嬉しい限りです。それぞれ太宰府を中心に関連があるので、集中的にまわっておいて良かったです。いっぱいある舞鶴城も実に九州にその内の9城もあるようで、もっと早く知っていれば残らず攻城しておいたのにと、こちらは、ちょっと残念です。 
 今回何より読んでいて嬉しくなるのは、至る所の写真になんと画像提供・攻城団と書かれているではないですか。ざっと見ていくと、鳥取城、金沢城、田辺城、柳川城、高鍋城、栃尾城、小牧山城と登場し、どれも素敵な写真ばかりで気分が悪かろうはずがありませんです。なぜか幸せになれます。 
 前作ヘンテコと今回キテレツで、合わせて100城以上が取り上げられましたが、まだまだ魅力的なお城はたくさんありますので、是非とも第3弾をと期待しております。もちろんその際には、攻城団の写真をさらに満載で、お願いしたいです。

 

ドタバタ関ヶ原

 毎回、一捻り加減がクセになる、れきしクンこと長谷川ヨシテルさんの著作、第4弾のドタバタ関ヶ原です。ここまで、ポンコツ武将列伝、ヘッポコ征夷大将軍、ヘンテコ城めぐりときて、今回がドタバタで関ヶ原です。 
 日本の歴史史上、最大の合戦が言うまでもなく関ヶ原の戦いです。この関ヶ原に、主役として参加した人、脇役として参加した人、主役だったはずの人、地方で参加した人、関ヶ原に居たのに傍観した人、なぜか参加していない人、活躍した人、そして活躍できなかった人、それぞれの関ヶ原です。
 長谷川さんが、実は大の石田三成ファンということで、三成はもちろんのこと西軍武将への愛が今回は、あふれています。また関ヶ原にいなかった場外乱闘組の加藤清正や伊達政宗にも、しっかり目配りがなされております。そして何より、勝者の東軍なのにやらかしちゃた筆頭の、間に合わなかった徳川秀忠にこそ深い愛情が感じられます。いつもの優しさですね。
 これまでの3作品に登場している話とリンクする部分も増えてきて、歴史の重層する面白さを感じます。また何年か前に映画になった関ヶ原を見た時にも思ったんですが、もう一度、司馬さんの関ヶ原をちゃんと読み直さないとなと思っております。戦国4部作、家のどこかにはあるはずなので。広い家でもないのに。

大奥 第14巻 (ヤングアニマルコミックス)

 大奥、最終巻となる第19巻まで読了いたしました。やはり、大奥の話となると天璋院篤姫こそが、どうしても欠かせない存在なんでしょうね、俄然、後半怒涛の展開で物語が面白くなってまいりました。ここでは、もちろん篤姫、男性ですけど。そして、物語の最後のピースは、どうやら和宮に託されたようです。これから、この漫画を読まれる方々も大勢いらっしゃると思いますので、詳細は避けますが、最後の方、今までの伏線が効いてきて、なかなか泣けます。
 男女が入れ替わる話だと、君の名はとか、歴史改変話だと戦国自衛隊とかが思い浮かび、パラレルワールド的な話を勝手に思っていたんですが、なるほどそう来ましたかという感じです。落とし所は、どうするんだろうと、ずっと考えながら読んでたんですが、こっちが正史なんですね、納得の展開でした。いや、間違いなく面白かったです、変な話、徳川史の勉強にもなります。
 さて、自分の人生も、もう折り返し点も過ぎていて、死ぬまでにやりたいことリストがいくつかあります。自己完結の方の筆頭は、もちろん正続100名城攻城なんですが。一方、他人任せの方は、我が母校の箱根駅伝優勝とか色々あるなかで、日本での女性首相の誕生を見てみたいんですよね。いつの日になることやら、疫病が流行って男性が減ってしまってではなくお願いします。

大奥 第9巻 (ジェッツコミックス)

 攻城団で話題に挙がる事が多かった漫画、大奥の10巻まで読み進んでまいりました。ちょうど半分ぐらいまで進んできております。
 大奥というと、かつてのポルノチックな内容になりがちな(あれーお殿様ーで帯でクルクル回すみたいなやつ)映画時代まで時代が遡ってしまうぐらい知識なく読んでおります。いつの時代で、何を見てたんだか。
 男女が入れ替わることぐらいと、ドラマ化や映画化がされていることぐらいは知っておりましたが、映画化されるぐらいだから主人公がはっきりした話だと勝手に思っていて、こんなに徳川家何代にもわたる、凄い話だとは全く思ってもおりませんでした。
 男女が入れ替わるのも、全員すっかり入れ替わるんだと思っていたので、疫病で男性の数だけが少なくなり、役割が変わっていったというのは発想からして面白かったです。
 今は世の中、勿論まだまだ問題は当然ありはしますが、ようやく男女平等が進んできて比較的良い時代になってきたのではないかなとは思います。我が家では、とうの昔から女性陣の方が、強くて偉いですが。
 また、10巻までくると、病との戦いが本格化してきて、少し光明が見えてきたでしょうか。災害や病との戦いは、まさに今現在にも繋がる話なので面白いですね。 
 また、この作品は昨年の日本SF大賞の受賞作だと知りました。この賞は過去にも漫画(童夢)や映画作品(なんとガメラ2)が受賞したり、自分の好きなミステリ系の作家も受賞されているので、後半期待値を上げて読んでいきたいと思います。

ヘッポコ征夷大将軍

 レキシくんこと長谷川ヨシテルさんの2冊目の著書となり、武将列伝に続き、今回は征夷大将軍編です。征夷大将軍というよりは、鎌倉、室町、江戸の三幕府で征夷大将軍を務めた39人の頂点に君臨したはずの将軍たちのエピソード集となります。
 征夷大将軍などという、勇ましい官職ですが、勿論この時代の方々は、名誉職で実際に蝦夷に戦いを挑むことはなく、そこは頼朝以来の単なる慣例のようです。
 さて、タイトルではヘッポコと称されておりますが、将軍のヘッポコさよりも、世継ぎが出来なかったことから起こる一族の跡目争いの騒動や将軍よりも実権を持つ幕府内の真の実力者との権力闘争の話が中心となっております。征夷大将軍という勇ましい称号を持つ将軍という国の最高権力者のはずなのにという話が、いつの時代も繰り返され、考えてみれば今だって政治家や企業でも同じことが起こり続けているようのものです。歴史とは、台頭と失脚、反乱に謀叛の繰り返しなんでしょうね。
 これらの時代は、皆同じ名字の似たような名前の人物がやたら次々に登場し、同盟と裏切りを繰り返し、似た年号の乱や変が起こり、その都度、まとめの項目があるのがありがたい限りです。それでも、到底覚えられないですが。歴史好きで理解しきれている方は自分には尊敬しかないです。
 今作も、長谷川さんは、よりヘッポコな将軍ほど多いページ数を割き、愛情と優しさで接してくれており、今回もその一貫した姿勢とお人柄と歴史愛が強く感じられる素敵な一冊となっております。

大奥 第5巻 (ジェッツコミックス)

 さて、皆様からのお勧めで知った、漫画センゴクシリーズを無事に読了した訳ですが、ずっと近所のツタヤでレンタルで借りてきており、その店舗には、なんと大奥も並んでいるじゃないですか。かねてより攻城団では、何かと話題となり、こちらも勧めて下さっている方がいらっしゃいましたので、良い機会だろうと早速読み始めてみました。(へうげものは無かった。残念。)
 話題となった大河ドラマの篤姫すら、自分は見ておらず、その後の映画、テレビでのブームにも、全く乗かっていない状態で読んでおります。きちんとした大奥の歴史、実態も分かっておりません。自分の大奥は、かつて大奥十八景という映画があり、なぜか大奥で大勢の裸の女性たちが綱引きしているシーンしか印象に残ってない(今じゃ考えられないけど、それが許される時代でもありました。)ところで止まってしまっており、不安だらけでの読み始めです。
 男女が入れ替わることだけは、さすがに知っておりましたが、完全に入れ替わるんだと思ってたので、疫病から男性だけが減り、こうなるのかと意外でもあり、まず面白かったです。男女の役割が変わっても歴史の大元の本筋は結局変わらないということで話が進んでいくのでしょうか。5巻まで読みましたが先の予測不能の面白さです。どう着地するんだろう。
 さて、さすがに綱引きはないんですが、男性による騎馬戦が登場し、男女が入れ替わっても時代が変わっても、こういうことは結局あるんだなと、ちょっとだけ安心しつつ、読み進みます。

センゴク権兵衛 25 (ヤングマガジンコミックス)

 攻城団の読者投稿欄での、お勧めの戦国時代、江戸時代の小説、漫画を教えてくださいで多くの方が勧めてくださったことがきっかけで読みはじめた、漫画センゴク、その最終編、権兵衛編の最終巻27巻まで、ついに完走しました。当初は、ゆっくり読もうなどと思っておりましたが、結局シリーズトータル全72巻、面白く完全にハマってしまい一気読みしてしまいました。
 最後は、文禄・慶長の役を経て、ほぼほぼ秀吉の死で完結と相成りました。世は戦国時代、ずっと主人公、仙石秀久も秀吉も合戦に明け暮れた人生だったことがよく分かります。そして、この漫画は、ただ合戦を描くだけではなく、この間に敗者となっていった武将たちへの愛と尊厳、思いやりが十二分に感じられる話だったと思います。一方の勝者に位置付けられるはずの天下を統一した秀吉も、不安ばかりを残し亡くなっていくことになります。人の幸せとは、いったい何をもって幸せとなるのか、なかなか考えさせられるところです。自分の幸せは、合戦の舞台となった城を訪ねられれば、すぐに得られるので、ありがたい限りです。チッちぇな俺。
 さて、こんなにも面白い素敵な漫画を紹介してくださった方々に、改めてお礼を申し上げます。たいへん素晴らしい幸せな時間を過ごすことが出来ました。ありがとうございました。
 

 

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陸奥伊達一族 (読みなおす日本史)

伊達氏の成り立ちから幕末までを扱った本です。とはいえ独眼竜政宗でほぼ1/3使ってます。でも、ドラマチックなのは独眼竜だけではないと解って頂けると思います。

まーPさん)

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