信頼のおける方々からの面白いですよというコメントをここで見て、自分も図書館で借りて、読んでみました。基本、各県1城づつ(長野、滋賀が4城、静岡、三重が2城)55城にまつわる戦国時代を中心にした人物たちのエピソード集になっています。豊臣秀吉と黒田高孝が2話で登場しているのは、連載時期が大河ドラマ、軍師官兵衛と重なっているのも大きい気もします。そこはやはりNHKなのかなと。
さすが、「その時歴史が動いた」を担当されたアナウンサーなので、語りかけるような文章は読みやすく、心地よいです。先ほど書いたようにではなく、先ほど言ったようにという具合に書かれています。また、松平さんの歴史観や見解も、端々に感じられて、面白いです。明智光秀がなぜ本能寺の変を、春日の局がなぜ出世できたのか等の考察が出てきます。
そして、敗将に会いに行くというコラムがあるように、全体として敗者に優しいエピソード集になっている気がしました。松平さんの石田三成愛も溢れてましたね。でも、考えてみれば、ご当人は松平家の末裔なんですけどね。
黒まめさんのレビューを見て、読んでみました。題名の通り55城にまつわる人物エピソードについて解りやすく書かれており、歴史に興味を持たれた方であれば一度は耳にしている内容も多くありますが、松平定知氏の考えも加えられて楽しく読ませて頂きました。55の物語の中で特に印象に残ったのは、松前城におけるロシア人ゴローニン、高田屋嘉兵衛のエピソードを読んで、当時の鎖国状態で国レベルでは厳しい対応が余儀なくされたが、民間人レベルでは良い関係が築かれてた事を知り、今の世界情勢に通じるものがあるように思えました。また、北海道で生まれ育った私ですが初めて聞くお話でしたので、自分の郷土の歴史をもっと学ばねば、と感じさせる一冊となりました。
図書館で何気なく借りてきたのですが、エピソードの一つ一つが面白く、じっくり読んでいるとあっという間に返却期限がきてしまったので、自分で買いました。著者の松平定知氏は、自らも伊予松平藩の傍流とは言え末裔であり、お城、歴史に造詣も深い方です。NHK時代の松平氏の番組への向かい方も前書きに書かれていますが、すごいなと思いました。中身はお城にまつわる55のエピソードですが、お城と人を関連付けて書かれているのが興味深いところです。お城好きの皆さんには既知のエピソードも多いと思いますが、なかなか面白いですよ。
タイトル | 一城一話55の物語 戦国の名将、敗将、女たちに学ぶ |
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著者 | 松平 定知 |
出版社 | 講談社 |
発売日 | 2020-03-19 |
ISBN |
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価格 | 1320円 |
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