図書館で見つけて借りて来ました。
いやー、間違いなく良い本です。素晴らしいです。司馬遼太郎好きで、なおかつ城好きの自分には堪らない1冊です。
登場する城は北は五稜郭から南の首里城までの35城、基準は司馬さんの作品、小説やエッセイに書かれていることです。最初の見開き1ページに城が登場する実際の作品の文章が書いてありますが、たった1ページでも独特のあの語り口が堪能できます。大袈裟じゃなくたった1ページでも見入らせられてしまいます。次のページには各城のデータやアクセス、見どころも紹介されており城のガイド本としてもきちんと活用できます。
五稜郭は燃えよ剣、浜松城は覇王の家、岐阜城は国盗り物語、大坂城は新史太閤記、松山城は坂の上の雲、どれもそりゃそうだの組み合わせです。城にも行きたくなるし、作品も再読したくなってしまいます。また、城攻めのお供に、行き帰りの電車内や宿で関連する司馬作品を読むのもありかもしれません。
なお、姉妹編として、まったく同じ形式の司馬遼太郎と寺社を歩くもあり、こちらもお勧めです。
今回は図書館で借りましたが、購入しようか非常に悩み中です。お小遣い制だからなあー。
司馬氏の作品にゆかりのある城を、その作品と共に紹介してある。城好きかつ氏の作品も好きな自分にはとても嬉しい。
北は五稜郭から南は首里城まで、日本全国の35城をカバーしている。いかに著者のカバレッジが広範だったかの証拠ともいえる。
データおよび補足コメントまでついているので、立派なガイドブックになっている。例えば、「丸岡城」の記述を見てみると、「街道を行く」第18巻の「越前の諸道」が引用されており、“第三層まで貫く通し柱がない” “永平寺大工の影響ではないか”などのユニークな分析がなされている。永平寺大建築のときに中国から大工を連れてきた、などとの新知識も得られる。
まあ、本書は、「日本百名城」「続日本百名城」を訪ねる人には、必読書というか、携帯して行くべきだろう。
タイトル | 司馬遼太郎と城を歩く (光文社文庫) |
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著者 | 司馬 遼太郎 |
出版社 | 光文社 |
発売日 | 2009-01-08 |
ISBN |
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価格 | 799円 |
ページ数 | 351ページ |
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