石ノ森章太郎さんによるマンガ日本の歴史第26巻関白秀吉の検地と刀狩編、そして第27巻桃山文化と朝鮮侵略編です。第25巻の信長編が、やや駆け足気味だったのが気がかりでしたが、秀吉編は分量も2巻にわたり、テーマごとに上手くまとめられて描かれていて非常に分かりやすく、読みやすかったです。
石ノ森さんのこのマンガは、登場人物たちの顔だちが、教科書等で見慣れた肖像画をベースに描かれており、もちろん当たり前なんですが絵力も素晴らしいので、そのあたりが読みやすさの一因なのかもしれません。秀吉と家康の対面では口とは裏腹で、お互いにこのサルがタヌキがと思っていて、最後には本当にサルとタヌキになってしまっているシーンはマンガならではで秀逸です。
今回も名城たち名建築たちが、あまた登場してまいります。26巻では大坂城に聚楽第が27巻には名護屋城に伏見城に方広寺といった具合に。名護屋城は、幻の城の筆頭ですし、こうして絵で描かれてもスケールの巨大さが感じられます。一方で現在からの感情では何をしてくれたんだかでもありますけど。
このマンガは巻を重ねて読んでくると、視点が民衆、大衆側に寄り添っている感じが、結構ある気がしております。前の巻で土一揆側に、この巻については検地刀狩では農民に、朝鮮侵略では朝鮮側の人々へと。このあたりが、石ノ森さんはじめスタッフの歴史観なのかもしれません。次は家康編ですね、どうするですかね。
タイトル | マンガ 日本の歴史〈26〉関白秀吉の検地と刀狩 (中公文庫) |
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著者 | 石ノ森 章太郎 |
出版社 | 中央公論社 |
発売日 | 1998-02-01 |
ISBN |
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価格 | 566円 |
ページ数 | 214ページ |
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