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城巡り好き、ミステリ映画好き、冒険小説好き、スワローズ好きのつば九郎です。よろしくお願いします。

つば九郎さんのレビュー(書籍)

つば九郎さんは72件のレビューを投稿しています。

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日本100名城に行こう 公式スタンプ帳つき

 自分が城巡りを趣味にしていこうと決めたきっかけは、間違いなくこの本からです。スタンプを押す瞬間の楽しみ、スタンプを収集していく喜び、スタンプによって攻城した証拠が記録として残るということ、見返して記憶や思い出が蘇るということ、資料としても簡潔で、明解であるということ。
 ちなみに、自分の家族は、私の棺桶には、この本を入れてくれるそうです。まだ50代なんですけどね。

日本100名城に行こう 公式スタンプ帳つき

 自分が城巡りを趣味にしていこうと決めたきっかけは、間違いなくこの本からです。スタンプを押す瞬間の楽しみ、スタンプを収集していく喜び、スタンプによって攻城した証拠が記録として残るということ、見返して記憶や思い出が蘇るということ、資料としても簡潔で、明解であるということ。
 ちなみに、自分の家族は、私の棺桶には、この本を入れてくれるそうです。まだ50代なんですけどね。

続日本100名城公式ガイドブック (歴史群像シリーズ特別編集)

 世に言うところの100選の始まりは、諸説あるようですが、小倉百人一首からとなっているようです。そこから100選は、かの深田久弥選、日本百名山をはじめ数々の選が選ばれております。そんな中、新はあれど続があるのは、我らの日本100名城に限られるようです。
 この続100名城が加わって200城になったことで、更に面白味と深みを増したように思っております。お城は、100城では足りずに200も行くべき名城があるのか、天守や石垣だけではなく、こんな山城にもこんなにも見どころがいっぱいあるのかと、もしかしたら、更に知られざる面白いお城が他にもあるんじゃないかと、興味は膨らむばかりです。
 また、日本三名園は当然として桜の名所100選、日本百名月、日本歴史公園100選等々と重なるところも数多く、100名城巡りの素晴らしさが文字通りの多重構造の面白さになっております。
 さて今のところ自分は、100名城が50城ほど、続が30城ほどの攻城となっており、いつの日にか200城完全制圧を目指したいものだと思っておりますが、決して慌てることなく、じっくり時間をかけて攻城していきたいものです。

黒牢城

 実は城巡りマニアより、遥かに歴が長いミステリマニアです。直木賞、山田風太郎賞受賞作にして、日本の4大ミステリランキング全1位の完全制覇の傑作です。さらに、歴史時代小説ランキングでも1位だそうです。ミステリ的な観点から言うと、ミステリとは元々意外と相性が良い歴史ミステリであり、信長と対峙した牢城戦中の有岡城(伊丹城)のみが舞台の閉鎖空間(広い意味での密室)ミステリであり、囚われの黒田官兵衛が謎を解く安楽椅子探偵物であり、独立した短篇が繋がっていって最後に実はという、凝った作りの作品になっております。この10年程は、日本のミステリ界はまさに米澤穂信時代だったのですが、さらなる最高傑作を生み出したと言ったところでしょうか。
 さて攻城団的な観点から言うと、話は総構えを備えた有岡城内の牢城戦中の話で、面白くないはずがなく、荒木村重が訪れた安土城の描写も登場してきます。登場人物も、すべて実在した歴史上のおなじみの人物ばかりですし、最後はきちんと歴史的事実へと見事に帰結していきます。ミステリは好きじゃないという団員の方々にもお勧めできます。
 そして結論とすると、そもそも官兵衛好きなんですが、あまり遺構は残っていないようですが、この本を携えて、有岡城を攻城しに行きたいものです。

日本の城語辞典: 城にまつわる言葉をイラストと豆知識でいざ! 読み解く

 本来、辞書や辞典というものは、何か調べたい事がある時に初めて引くものであって、笑いながら最後まで読み切ってしまうものではないはずです。いやいや、読み切ってしまいましたね、しかも一気に。一応、そこはちゃんと辞典になっており、日本の城にまつわる語彙が五十音順に並べられており、全ての項目にイラストや写真が添えてあり、基本情報から蘊蓄、トリビアまで、よくぞここまでという感じで網羅されております。
 あんな事からこんな事まで網羅されていて、個人的にお気に入りのこんな事は、怪物ランドの城、ゴジラ、シロノワール、バレーボールの跡、46(よんじゅうろく)、六本木ヒルズといったところでしょうか。ぜひ各項目、実際に手に取って確認の上、ニヤリとなさってください。ゴジラは、もちろん大好きですが、こんな視点で考えたことは無かったです。モスラ対ゴジラ、さっそく見返さなくちゃ。

地図で旅する! 日本の名城 (諸ガイド)

 自分も、黒まめさん同様、店頭でこの本を見つけ城攻めMAPに一目惚れして、すぐに購入してしまいました。以来、この本を開けない日はなく、一日に一度はスマホで攻城団を確認し、寝る前には必ずこのMAPを見ながら寝落ちしております。最近、そのせいか、どこぞの城で月を見上げる夢をよく見ておりますです。フロイトさん、これは何かの象徴でしょうか、それとも単に城好きなだけでしょうか。
 全国1000城の位置関係が分かりやすく、主な観光地も記載されており自分の攻城計画の必需品となり、とにかく見ていて飽きないです。ただ、このMAPは鉄道路線図がベースになっており、自分は自分の車で基本城巡りをしているので、道路地図がベースになった城攻めMAPがほしいところでもあるんですが、鉄道で城攻めされる方には、とにかくお勧めできる一冊です。

一生に一度は行きたい日本の名城100選 (TJMOOK)

 千田嘉浩先生による名城100選です。サブタイトルに一生に一度は行きたいとありますが、自分なんぞは何度でも行きたい城ばかりだよなぁなどと思ってしまったりします。100城の扱いは対等ではなく、見開き2ページで1城の城から、1ページで3城の城まで紹介には違いはあります。千田先生の好みでしょうか。
 ムック本なので、掲載されている写真はどれも綺麗なものばかりで、自分が攻城した際のものすごい参考にさせていただいております。腕が伴わないので構図だけでもと真似しております。今はもう、当たり前ですが、アイドルの写真集よりも、この本でうっとりできます。
 姉妹本として、一生に一度は行きたい日本の古寺、日本の神社の2冊があり、城巡りの寄り道に活用しております。さらに昨年2021年に一生に一度は見たい歴史的名建築100選が出版され、そのうち実に1割の9城が選ばれており、まあ当然だよなぁと思っております。

おしろツアーズ

 2010年から東海テレビで制作されて、テレビで放送されていた、おしろツアーズの書籍版です。番組はロンブーの田村淳さんが先生役となり、ゲストと城を巡ってクイズを出していき、正解すると名物が食べられるスタイルで、シリーズ化され8作まで放映されたようです。テレビ番組の書籍版ですが、ブラタモリの書籍版のような、番組の内容をそのまま書籍化したものではなく、番組で登場した25城の紹介本になっております。
 番組内での、城は足軽目線で巡っていく視点が活かされており、ほぼオールカラーで見やすく判りやすく読みやすく自分のような、まだまだ攻城初心者にはうってつけの一冊になっております。
 なにより、田村淳さんのお城愛が感じられる本で、僕の好きな城、嫌いな城(残念城)で書かれている、きちんと木造で復元してほしいなという考え方は自分も賛同できます。
 また、できたらこうしたお城を扱ったテレビ番組は映像としてDVD化して欲しいものなんですが、なかなか難しいんでしょうか。自分はブラタモリや最強の城スペシャルなんかもDVD化希望です。

わくわく城めぐり ビギナーも楽しめる〈城旅〉34

 ビギナーも楽しめる城旅とあるように、自分のような攻城初心者には、ありがたい一冊です。全国にわたる34城が、満遍なく紹介されています。
 1城ごとに、判りやすい優しい語り口で紹介されているのが、読んでいて心地良いです。見やすい城内MAPと最寄り駅まで含んだ城周辺図が、ありがたいです。城によっては、城内のモデルコースが、綺麗な写真付きで見どころポイントを逃すことなく紹介してくれていて、無駄無く歩けるので、ありがたい限りです。自分は、つい最近、江戸城攻城の際に、このモデルコースにお世話になりました。写真も、ほぼ同じ構図で写してきました。
 周辺のお楽しみスポットも充実しており、各地の名所はもちろん、美味しそうな地元の名物が興味を惹かれます。
 ちなみに、作者の萩原さちこさんのホームページ、城メグリストの巻頭は、この本の表紙の絵になっております。
 

親子でめぐる! 御城印さんぽ

 親子でめぐる!と銘打ってあるように、お子様向けに、攻城初心者向けに、うってつけのお城紹介本となります。ただ首都圏31城、全国28城、計59城収録と、数はそこそこですが地域バランスが極端で、完全に関東圏在住の方々向けの一冊になっております。
 タイトル通り御城印は、各城ごとに実物写真、配布場所、配布時間、価格に至るまで詳しく書いてあり、それぞれゆかりの武将が一名づつ紹介されているのが特徴的です。さらに、武将に変身できる亥鼻城、謎解きゲームができる館山城、VRが見れる名護屋城といった、楽しい体験ができる城という章立てがあるのが面白いところです。
 そして、この本の、結構画期的なところが、なんとあの姫路城が紹介されておりません。親子に向かないと思ったのか、首都圏中心で外したのか理由はわかりませんが、なかなか衝撃的ではあります。
 将来に向けて、お城ファンを増やしていくことは大切なことですし、姫路城の名誉回復?のためにも関西版やら各地域版を、ぜひ出版してほしいところです。

日本の城 ベストランキング 2020 (晋遊舎ムック)

 城の専門家から城マニアまで8人による7項目での投票による、日本の城ベスト100城のランキングを紹介しているオールカラーのムック本です。1位の姫路城から始まって100位まで比較的、まぁ納得のいくランキングにはなっております。
 綺麗な写真が多く、御城印のガイドや城の基本の情報、城歩きを楽しむ10のコツ等、初心者に役立つ記事がたくさんあります。また巻末には、各都道府県別のベスト5が挙げられており、自分は攻城団の読者投稿欄のベスト3を考える際に、大いに参考にさせていただいておりました。
 ただ、城で引ける索引がないので、この城が調べたい時という時に最初から眺めて探さないとならないのが、この本のやや厄介なところです。また、城の投票ランキングであれば8人どころではない人数で真剣に投票している攻城団のランキングも、手前味噌ではありますが充分素晴らしいランキングだと思っております。
 ちなみに、この本、翌2021年にも、ほぼ同じスタイルで新たに出版されておりますが、こちらは投票者が、何故か6人に減ってしまっております。また、今のところ2022年度版は出版されていないようです。

城めぐりがもっと楽しくなる!お城の地図帳 (タツミムック)

 実は、なかなか色々なことに興味があり、全国にある国宝も、この目で見ておきたいものだと、国宝の地図帳という本を以前に購入し、活用しておりました。世の中には、お城好き程には国宝ファンは少ないようで、国宝に特化したガイドブックは、なかなか無く、あっても、持ち歩けないぐらいものすごく分厚いものやら、厳選され過ぎた逸品に限られた文庫のものやらで、本当に便利にこの本を活用しておりました。
 お城のガイドブックは、そこに比べると、多種多様のものが出版されており、自分のレベルに合わせて色々選ぶことができ、ありがたい限りです。
 ただ、ある日、本当に何気なく書店で、お城の地図帳を手に取って気が付いてしまった訳です。国宝の地図帳とお城の地図帳、どちらも同じ各都道府県別の同じ縮刷の地図が使われており、城めぐりをする際に、その近くにある国宝を探すのに、これは便利なことこの上ないなと。今では、さらにお寺と神社の地図帳も揃えて3冊を駆使して、攻城計画をより厚みが増すように練っております。 
 全国900城が紹介されており、ひとつひとつの城の紹介は、さすがにあまりにも簡潔ですが、それは他の本に譲るとして、鉄道路線をメインにした地図帳は、各城の位置関係が判りやすく、幹線道路も一応書いてあるので、自分のような車を使って攻城している者にも助かります。

7つの魅力でとことん楽しむ! 日本100名城めぐりの旅

 お城を実地で楽しむために、7つの項目を挙げ、「石垣」「天守」「櫓・門・御殿」「山城」「縄張」「合戦の舞台」「戦国武将」、それぞれの項目にあった魅力的な城を日本100名城から4城づつ、計28城で判りやすく優しい語り口で説明してくれている1冊です。オールカラーで掲載されている写真は小さく細かいものが多いですが、魅力を上手に伝えてくれており、自分の撮影の参考になります。登場するすべての城に城内MAPが掲載させており、これがひじょうに判りやすい地図になっております。
 ただ一方、各項目以外の説明は極端に少なくなっていたり(ほとんど無かったり)、28城以外の城の紹介はワンポイント見どころガイドに、まとめられてしまっていたりと100名城をとにかく知りたいんだ、この部分のこの箇所が知りたいんだという人向けではなく、通して読むことでお城の魅力が伝わってくる1冊になっております。 
 なお、この本から1年半後に続100名城バージョンも出版されており、「石垣」「縄張」以外は「立地」「城の変遷」「歴史的舞台」「絶景」「城下町」とよりディープな項目になりページ数は143ページから実に205ページへと、かなり増え(価格は300円up)語り口も変わらず優しいながらもより熱くなり、城マニアあるあるの100名城は正より続が実は魅力的を実感できる内容になっております。

日本の城 天守閣 完全名鑑 (廣済堂ベストムック)

 日本にある、いわゆる天守閣を140城、完全名鑑として紹介してくれているムック本です。色々言いたいこと、考えさせられることだらけですが、この本を読んでいくと何故か逆に140城もあるんかいとも思ってしまいます。反面教師的になってしまいますが、だからこそ12城しかない現存天守は、これから先ずっと大切に保存していかなければならないと思わされますし、城ブームの折、この先、再建される施設はきちんとした復元、復興を目指していただきたいものだと思います。きちんとしたものを作った方が、結果的に集客に繋がると思うんですけどね。そして、城マニアの端くれとして思うのは、城の魅力は建造物や、ましてや天守だけではないんだぞというところでしょうか。
 この本の最大の読みどころは、あやしい天守としてまとめられているコーナーでしょうか。自分は、仕事の関係で長く茨城県に住んでいたことがあり、あやしい天守の筆頭とも言える豊田城じゃない、常総市地域交流センターの前を車でよく運転しておりました。じゃないのに、その立派なことと言ったら、どうせ作るなら目立ってなんぼ、話題になってなんぼなんでしょうが、調べてみたら30年前ですが建設費用は18億で、総費用は21億だそうです。いわゆるバブルの象徴ですが、作ったからには活用され続けていただけることを願っております。あの2015年の鬼怒川が氾濫した災害時には、避難所として利用され活躍したことは付記しておきます。
 そして、出版社は違うようですが、他であやしい天守閣としてまとめられた本も出ており、こちらもひじょうに面白い一冊となっております。こちらもぜひ。

全国 御城印 大図鑑

 攻城団で出している本ということもあり、すでに20件ほどのレビューも挙がっておりますが、この本が出てから、わずか2年で状況が、さらにもの凄い勢いで変わってきており、そこも踏まえて書かせていただきます。まず、この本に関しては、御城印に特化した素晴らしい作りになっており、攻城団でお馴染みのマーク、写真にはよく知る方々のお名前が、それだけで嬉しくなってしまいます。
 御城印の元祖は、調べてみると30年ほど前、平成の始まった頃に松本城で作られたものが最初のようです。平成25年の伊勢神宮の式年遷宮から寺社巡りのブームが始まり、パワースポットを目指す人が増え、かわいい御主印を集めるという一代ムーブメントになっていき、それを追いかけるように御城印を出すお城が増え、お城好きたちを後押しすることになりました。2年ぐらい前は、城跡が神社になっているようなところでは、自分だけが御城印で御主印を書いていただくのに列になって並んでいる方をよく見かけておりました。ただ、コロナとなり、外出制限と御主印も書き置きになってしまい御主印ブームは一旦収束してきているようです。
 もともと書き置きだった御城印は、この本が出た時が、316城で、皆さんが書いてらっしゃるようにすでにボリューム満点でしたが、今現在攻城団では1195城と2年で4倍となり、新たに武将印や合戦印なるものも登場してきております。城好きの端くれとしては、ありがたいことでもあり、嬉しく喜ばしいことですけれども、ここまで増えてくると、もはや個人ですべてを集められる範囲をとうに超えており、自分なりの条件をつけて(百名城に絞る、地域を絞る)付き合っていくことになるのかなぁと思っております。また、あまりにブームになって高額でやり取りされたり、一気に忘れさられてなくなってしまうことなく末永く御城印が続いていっていただけることを願っております。売れなくなれば、経済原則で淘汰されますからね。
 次に本を出す時は、厚さ4倍ですかね。値段は2倍ぐらいまででお願いします。あるいは、もうネットの時代ですかね。
 

城あるきのススメ

 笑点の司会として今やお馴染み、そして、大好きで毎回欠かさず見ているNHKテレビで不定期に放送されている、最強の城スペシャルの出演者でもある落語家、春風亭昇太師匠による1冊です。番組等でも公言されているとおりに、中世城郭の山城愛が爆発しております。 
 そして、そこはさすがに師匠、全編にわたって笑いを散りばめながら、ひじょうに読みやすい語り口で、お城愛が綴られています。一方、想い出の庵原山城に立つもの、といった人情噺も語ってくれております。
 巻末には、同じく城あるき好きの歌舞伎俳優、坂東三津五郎さんとの楽しい対談も、掲載されています。
 また、巻頭には、城あるき適性チェックシートなる50問の面白い設問が用意されていて、自分も早速やってみたところ、33のチェックが入り、31〜40は、「もう何も言うことはありません。あなたは身も心もお城好きなはず。全国各地のお城あるきを今すぐスタートしてみましょう。っていうか、もう行っているでしょ。」ということで、すっかり当たってしまっておりました。皆さんも、ぜひチェックしてみてください。
 全編にわたって、昇太師匠の、お人柄とお城愛に浸れる1冊です。

日本の名城写真図鑑103 (双葉社スーパームック)

 とにかく、お城の写真を日々眺めているだけで、時間が潰せているぐらいだし、自分が攻城する際の、写す参考にしたいなと思う気満々なので、お城関連のムック本をたくさん集めています。その延長で、更にきれいなお城の写真をと購入したのが、こちらの1冊となります。
 写真図鑑と銘打っているだけあって、さすがに美しい写真が多いですし、登場する城数も103城と、結構な数ですし、各城5〜10枚づつと、なかなかの見応えになっております。とはいえ、ページ数は95ページとひじょうにコンパクトに、まとめられております。2017年発行ですので、掲載情報はやや古めではありますが自分にとってはお城のミニ写真集です。
 自分の息子が、美術展に行くたびに、名画や気に入った絵の絵ハガキを買ってきて、それを100均の額に入れて部屋の壁に貼り付けて飾るという、結構面白いことをやっていて、ちょっと羨ましく思っていて、自分はこれを自分で撮ったお城の写真でやりたいなと今は考えています。この小さな夢を実現するために、今日もお城の写真を眺めて、攻城計画を練っております。
 

【完全ガイドシリーズ244】日本の城完全ガイド (100%ムックシリーズ)

 完全ガイドシリーズというムック本の中の1冊のようです。ナンバーは244となっていますので、他にも色々シリーズの本があるかもです。
 巻頭特集が天守を極める!となっているように現存をはじめ復興・復元天守があるお城がメインの紹介、解説本になっています。山城は絶景山城ランキングと歩き方というコーナーに10城まとめられておりますが、山城ファンには少し物足りない内容かもしれません。 
 各城の古地図の縄張り図が掲載されているのと、天守の断面図のイラストが描かれているのが分かりやすく、なかなか面白いです。そして、ムック本ですので、お城の写真はどれも綺麗なものが多く、自分が写す際の良い参考になります。 
 なぜか、最後のコーナーが、地理と地形で読み解く戦国の城となり、兵糧攻め、水攻め、力攻め、奇襲戦、調略・情報戦のそれぞれ代表的な城攻めが紹介されていて、陣容図、方位図も示されていて、読み応えがあります。兵糧攻めは鳥取城の飢え殺しが、水攻めは備中高松城攻めが紹介されたおります。

本当に行くべき日本の名城 (MSムック)

  4つのテーマから城のプロが選び抜いた、本当に行くべき100城が紹介されているムック本です。ただ、最後まで読んでも城のプロとは誰なのかは残念ながら分かりません。4つのテーマは、「現存天守と定番の城」25城、「有名大名ゆかりの城」30城、「今、話題・注目の城」20城、「風光明媚な城」25城となっていて、合計で100城です。
 各城の御城印の紹介には、力が入っていて、大きめの図版で、価格、購入できる場所、発売年月が記載されております。100城以外の城も、厳選全国のオススメ御城印セレクションというコーナーで紹介されております。
 オールカラーのムック本ですので、当然綺麗な写真も多く、眺めていて飽きない、攻城初心者向けの一冊になっております。

戦国歴史さんぽ (散歩の達人MOOK)

 関東圏では、コンビニでも販売されている、街巡りの雑誌「散歩の達人」から出ているムック本です。2017年発行とやや情報が古めなのと、雑誌の傾向からほぼ首都圏から行けるお城ばかりなのが残念ですが、これはかなりお勧めの1冊です。
 お城や古戦場の紹介だけではなく、その近辺にある神社や関連施設も詳しく説明されており、詳細な地図で、お散歩コースとして案内されています。各所間の徒歩でかかる、おおよその時間の目安まで書かれている親切さです。トータルの歩行時間と歩行距離付きです。もちろん、そこは散歩の本なので食事ができる店も詳しく紹介されています。
 自分は、城だけではなく、旅として城巡りを楽しみたいタイプですので、この本はありがたいかぎりです。また自分は関東住みなので、すでに攻城済みのところが多いのですが、こう回れば良かったのかと後悔しており、逆に再訪を企んでおります。 
 やや古い本ですので、入手が難しいかもですが、図書館や古書店で見かけたらぜひ。ちなみに自分は大手古書チェーンのネット販売からの200円での購入です。

あやしい天守閣 ベスト100城+α (イカロス・ムック)

 お城好きの端くれとして、お城の魅力は天守だけではないということは、十二分に分かってはいるんですが、とはいえ、やはり模擬天守でも見れば気分はグーンと上がるし、当たり前のように写真に収めてしまったりもする訳であります。
 数々のあやしい天守閣たちも、あやしいながらも地元の方々の熱い思いがあり、観光資源としての大きな期待があり、地方行政の在り方までも考える良い機会を与えてくれます。巻末に書かれている、城郭・戦国史研究家の方の、お城ファンはなぜ「ヴィヨンの天守」の夢を見るのかにある、あやしかろうと、いかがわしかろうと、存在し始めてしまったものには、何かしらの意義が宿ると言う文章が重いです。
 そして、反面教師ではないですが、だからこそ12城しか残っていない現存天守は大切に保存していかなければならないという思いを強くします。また、現存櫓、現存門、4つしかない現存御殿も大切にしていかなきゃならないですね。そして、今後の復興も、きちんとした復元として後世にあやしいと言われないものにしていかなきゃならないですね。
 下田城じゃない、下田城美術館(廃館)のぼろぼろになってしまった悲しい姿が、あちらこちらに広がっていかないことを心より願っております。
 

日本三百名城 (中公ムック 歴史と人物 4)

 タイトルは日本三百名城となっており、確かに新たな100城が選出されていますが、内容的には、ほぼその100城とは関係無く、ごくごく至って普通のムック本です。せっかく、更なる100城を選んだんだったら、その選出理由や紹介に徹すれば、かなり面白い内容になっただろうになぁと思えて残念です。
 地域的なバランスの悪さが、気になるところではありますが、四稜郭、宇都宮城、久留里城、河村城、墨俣城、久能山城、清洲城、玖島城、杵築城、等々が、更なる100城には選ばれております。このあたりまでは無難だし納得の選出でしょうか。
 まぁ、お城マニアは、当然すでに自分なりの300名城選びを空想していたりすると思うので、答え合わせ的な楽しみ方はできる一冊かもしれません。

シリーズ旅する日本百選1 名城を訪ねる旅 東日本編

 昨年、出版されたばかりの本です。この手の全国のお城の紹介本とするとおそらく最新刊となると思います。東日本編、西日本編、の2冊で50城づつ計100城です。東日本編で滝山城と八王子城、長篠城と古宮城が、それぞれ1城の扱いになっているので、正確には計102城です。
 そこは最新の本ですので、各城の情報の内容への信頼性は高く、御城印情報も充実しています。オールカラーで掲載されている写真も、非常に綺麗で、サイズ的にもコンパクトなので持ち運びにも便利です。
 名城を訪ねる旅となっており、各城ごとに、おすすめ立ち寄りスポットが掲載され、城によっては、旅情を味わうモデルコースが、美味しそうなメニューを伴って登場しております。千田嘉浩さんのひとこと解説も当然、的を得ていて楽しいですし、巻末の名城みやげも、こんなものもあるのかと思わず買いたくなってしまいそうです。二条城のカプセルトイのフィギュアコレクションが気になりすぎです。同じものばかり出し続ける羽目になって散財しそうですが。
 最新の情報が得られる充実の内容で、間違いなくお勧めの2冊です。1冊じゃないんかい。

歴史人 2022年5月号

 先日、攻城団の読者投稿欄でも、取り上げられた最強の城だけをテーマにした雑誌です。というか、城好きは誰もが一度は自分なりの思いを巡らせるテーマかもしれません。攻城団では、江戸城、姫路城、熊本城の3城を挙げる方が多かったですかね。ちなみに自分は大坂城でした。 
 さて、結局どの城が最も堅城なのか、雑誌歴史人の見解は如何に。
 加藤理文氏、中井均氏、三浦正幸氏の三氏が、
縄張、曲輪、土塁、石垣、堀、地形、規模、虎口・門、櫓、天守の10項目で採点して、合算して総合ランキングを選出しています。
 総合部門ランキングは1位から順に姫路城、名古屋城、大坂城、江戸城、広島城、彦根城、熊本城、伊予松山城、岡山城、会津若松城でベスト10となりました。大坂城と江戸城は同点3位です。結果、近世の天守を備えた大型城郭が並んだ感じでしょうか。
 11位以下の方が、津山城、和歌山城、小倉城、駿府城、萩城と並び興味深いですし、部門別ランキングの土塁で諏訪原城が堀で佐賀城が1位に選ばれており、細かく見ていくと、なかなか面白いです。
 城好きは、それぞれに自分なりの思い入れもあるでしょうし、ランキングは122位まで挙げられているので飽きることなく読んでいられる1冊です。

歴史人 2021年5月号

 お城関連の本は、当然、世に数多くあり、各地の名城を紹介してくれている本、天守やら(なかには、あやしい天守閣やら)石垣やらに特化している本、大名からや合戦から、歴史サイドからアプローチしたお城の本、1城だけに限定した本、専門的な本から雑学的な本、そして子供達に向けられている本、等々、さまざまなバラエティーさで出版されています。そのすべての本で、ありがたいことに、お城の基本用語や石垣の積み方、天守の構造、城の歴史といった、お城初心者が最初に知っておくべき項目にかなりのページが使われております。
 これは非常にありがたいことなんですけれども、ただ今回は、お城のあの事について調べたいんだけど、どの本のどこに書いてあるのが1番分かりやすかったけなーということが、自分にはしばしばあります。自分だけかもしれませんが。
 そんな自分のようなタイプの者には、そしてそこのあなたには、この号の歴史人です。なにしろ、日本の城、基本のきです。城の見方を徹底解説し、知っていれば城歩きが100倍面白くなる本です。
 各項目、それぞれの専門的に書かれた本を除けば、ほぼこの本が1番詳しく、かつ分かりやすく説明してくれていると思います。そして、この本、一冊あれば良いんです。さながら雑誌でありながらの、間違いなくお城の百科事典と言える一冊です。
 

ニッポンの城 (エイムック 1872)

 お城のムック本ですが、戦国武将と絡めて紹介していくスタイルになっています。したがって、登場してくるお城は、どうしても戦国時代以降のものが中心となっております。13人の戦国武将は、上杉謙信、伊達政宗、前田利家、武田信玄、毛利元就、太田道灌、北条氏康、織田信長、豊臣秀吉、長宗我部元親、真田昌幸、藤堂高虎、丹羽長秀のビッグネームが並び、ゆかりの城が紹介されています。
 フランス人の女性の方が、彦根城や、その城下町を旅するレポート等、独自の記事が掲載されていて、他には見られない面白い内容になっています。
 最近、映画化されている、時代劇が経済的観点から描かれている作品が多い気がしていて(決算忠臣蔵、超高速参勤交代)、ぜひ大河ドラマや映画で、加藤清正あたりの城造りや町造りをメインにして作っていただけないかなと思っております。

日本の名城99の謎

 ひじょうに分かりやすく、読みやすい本です。お城の楽しい雑学、エピソード集で誰かに話したくなるトリビア集といった感じの一冊でしょうか。一応99の謎が、まず提示される形になっていますが、まあ取り上げたい内容が先にありきではないでしょうか。
 本当に読みやすく、自分は我がスワローズの試合を観戦しに神宮球場へ行く往復の電車の中で3時間程で読了しました。(ちなみに最近、画像を変更しましたが、この時の試合の村神さまのヒーローインタビューの写真にしてみました。他球団ファンの方はすいません。)はなから知っているよと言う話も多かった反面、へぇそおなんだという話もいっぱいありました。
 土方歳三は城攻めが上手かった?、童謡とうりゃんせは川越城で生まれた?、忍者はどうやって城に侵入した?といったエピソードが、自分には面白かったです。
 なかなか、面白い本だったので、シリーズで戦国の合戦99の謎という本も出ているようなので、その内読んでみようと思っております。

名城の石垣図鑑

 お城好き、とりわけ石垣好きには、堪らない一冊です。お城といえば、この人、小和田哲男さんが書かれた本です。残念ながら、掲載させている写真が、すべて白黒なのと、地の文章がピンク色になっているところが多いので、目が慣れないと読みづらく感じる方がいらっしゃるかもです。自分は、かつて参考書に引きまくった、マーカーの蛍光ピンク色を思い出しました。
 第壱章は、知っておきたい石垣の基礎知識となっていますが、基礎じゃないでしょというレベルで書き込まれています。石垣のつくり方も、調達から積み上げまで、凄い労力だろうなと思わされながら、絵図で分かりやすく説明してあります。
 第弐章、第参章は、北は北海道から南は沖縄まで、石垣の名城75城が、石垣に特化して詳細に解説、説明されています。巻頭で「豆知識」のところを読むだけでも城石垣のスペシャリストになれますと書いてありますが、どこを読んでも見ても、物凄い情報量です。石垣ですので、そこは当然、西日本のお城の方が、比率は高く紹介されています。ぜひ、同じ形式で名城の土塁図鑑も出していただきたいところです。 
 自分は、かなりの石垣好きで、石垣は必ず眺めるだけでは飽き足らず、直接実際に手でさわってみるぐらいなので、ありがたい一冊です。

ヘンテコ城めぐり

 れきしクンこと、長谷川ヨシテルさんのお城紹介本です。youtubeでも知られ、前田慶次さん、萩原さちこさんとの城巡りの回は、毎度楽しく拝見させていただいております。ちなみに自分は登録者のひとりです。
 そんなにヘンテコでもない気もしますが、独特の切り口が、非常にクセになる面白さがあります。何より表紙からして、もう面白いです。自分は、基本100名城と続100名城を中心に城巡りをしていますが、日本中にある、それぞれのお城には、それぞれの歴史があり、それぞれのエピソードがあるんだということを思い知らされます。
 五稜郭の仲間たち、いっぱいある二条城、一夜城あれこれ、映画やドラマのロケ地の城等、テーマを考えればまだまだ、無限に城巡りの可能性が広がることも教えてくれます。
 そして、あとがきまで読んでくると、いつもお世話になっているインターネットの城サイトに感謝の気持ちを込めてと紹介されている6つのサイトの中に、なんと攻城団が!。見学時間の目安が記されているので、スケジュールを組む時に非常にありがたいと書かれております。

センゴク(5) (ヤンマガKCスペシャル)

 つい先立っての読者投稿欄での、お題が戦国時代、江戸時代を舞台にした、お勧めの小説、漫画を教えてくださいでした。その結果、最多となる3名の方が、挙げてくださっていたのが、このセンゴクという漫画でした。自分は、まったく知らない漫画でしたので、これは早速読まない訳にはいかないだろうと、いまや貸漫画業が、すっかりメインになりつつある近所のTSUTAYAに赴き、レンタルしてきました。まぁ便利な世の中になったものです。
 今回は、まず最初の1巻から5巻までを読んでの感想です。実在した仙石権兵衛秀久を主人公に、彼の15歳から18歳まで、稲葉山城の戦いから姉川の戦いまでが描かれています。ここまでで、すでに三英傑をはじめ、錚々たる戦国武将が登場し、8割方が、合戦のシーンで劇画タッチの絵面が迫力満点で、面白いです。
 これは、皆さんが勧めてくださるはずです。まだ序盤ですが、すっかりハマってしまいそうです。読書の秋の夜長、ゆっくりと読み進めていこうと思っております。この漫画を、勧めてくださった皆様、改めてお礼を申し上げます。ありがとうございます。

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和歌山の近世城郭と台場 (図説 日本の城郭シリーズ8)

 和歌山県下の3城(和歌山城、田辺城、新宮城)の解説に166ページを費やしているほか、22ヶ所の御殿跡に29ページ、53ヶ所の台場跡に69ページを使い説明しています。
 和歌山県は海県とはいえ、台場が53ヶ所以上もあるとは驚きました。

しろやまさん)

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