浜松のうなぎは100年以上の歴史を持っています。
1900年(明治33年)に服部倉治郎さんが浜名湖でクロコウナギ(体長15cmぐらいに成長したうなぎ)の養殖をはじめたのが最初だそうです。その後、村松啓二郎さんが卵からかえって間もないシロコウナギを養殖することに成功し、生産量を大幅に増やすことができるようになったそうです。
浜松市内にうなぎ料理専門店は約80店あり、あの食欲をそそる香ばしいかおりは環境省が認定した「かおり風景100選」にも選ばれています。
いわゆる「うなぎのかば焼き」は関東と関西でちがいがあります。
「関東風」はうなぎを背開きにして白焼きにしたあと、蒸してからふたたびタレをつけながら焼き上げるため、淡白で柔らかな味わいとなっています。
一方、「関西風」はうなぎを腹開きにし、直火で白焼きにしたものを蒸さずにタレを付けて一気に焼き上げるため、パリッと香ばしいのが特長です。
どうして東西で開き方がちがうのかというと、関西は商人の町なので「腹を割って話す」の言葉のとおり腹開きで調理されていましたが、関東では武士の切腹に繋がるので腹開きを避けて背開きになったといわれています。
ただしこれはそういう説があるというだけでほんとかどうかはわかりません。
ただ関東と関西でちがうのは事実で、その中間に位置する浜松市では「関東風」・「関西風」両方のうなぎの蒲焼きを食べることができます。
もしぜいたくにも2食つづけてうなぎを食べるなら、「関東風」と「関西風」をそれぞれ食べ比べてみるのもいいですね。