コースケ

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お城から派生したさまざまな文化をゆるゆると楽しんでいます。最近プライベートで攻城が出来ていない分、皆さんの写真や城主コメントを見ながら、現地を想像するのが、日々の楽しみです。

コースケさんのレビュー(書籍)

コースケさんは86件のレビューを投稿しています。

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大名というお仕事―幕府と家臣に縛られた大名たちの生き方を探る (ビッグマンスペシャル―お江戸の「仕事師」たち)

まさに「仕事」としての大名のことが書かれている。領地は我が家のものではなくて「管理運営」を委任されているだけとか、貨幣経済に移行できなかった話とか雑談ネタが超豊富。都内の藩邸跡の案内板にもうちょっと気をつけて、見かけたら撮影しておこうと思った。

信長研究の最前線 ここまでわかった「革新者」の実像 (朝日文庫)

いろいろ見聞きした記憶もあった信長の革新性の否定や、朝廷・将軍権力との関係、楽市楽座をはじめとして研究者の方々の主観がまとまって書かれています。旧来の信長像とは違う視点で書かれているので「信長って実は...」とかを聞いたことがあれば、まとめ的な書物なのでとてもおもしろいと思います。松永久秀や松平家康との関係が変化していく様は興味深かったです。

戦国武将と能

戦国武将のエピソードに能や舞がでてきたり、江戸の武家の嗜みに謡がでてくることから、どうして彼らがハマったのか、どういう時に能を鑑賞し、また舞ったのかなど知りたくて購入。室町時代から話がはじまるので、冒頭から地元の能登畠山家がでてきてビックリした。能楽を通して戦国史をたどっているような章立てになっているのと、能楽座がアチコチに移動するので地域の歴史も垣間見えて面白いです。ちなみにこの本をきっかけにいま能楽をせっせと観にいくようになりました。

江戸の名奉行 43人の実録列伝 (文春文庫)

江戸時代の奉行のさまざまなエピソードが列伝として載っていてとてもおもしろい。この人が自分の上司だと嫌だなぁとか、馬が合いそうだなぁとか、それぞれの個性も垣間見えて、江戸時代好きには興味深い話が多いです。「耳嚢」をかいた南町奉行の根岸鎮衛のエピソードが読めてよかった。

知っておきたい 名字と家紋: 各家のルーツを伝える「ふたつの象徴」を読みとく (河出文庫)

姓と名、名字と苗字の起こり。姓から名字の系譜からはじまり、どういう家紋になっていったのかを由来と系統を含めてコンパクトに説明してくれています。聞き齧っていた知識が「こういうことか」とわかった気になりました。

信長 空白の百三十日 (文春新書)

題名に惹かれて「空白の130日」になにかあったのか!と読んでみました。信長公記の天正八年八月十八日から十二月晦日までの約四ヶ月半の信長の記載がごっそり抜けている、ことを指摘したうえで、織田信長のパーソナリティと事実を時系列で追っていくのですが、(当人は鷹狩や馬揃えや相撲で遊んでばかりなのに)部下を酷使し、罰ばかり与えてる。といった類の人格批判の筆が過ぎて、あまりいい気分では読めない本でした。信長公記の記述を後追いする内容も、仮説でなく、人格批判に伴う妄想が多すぎて、久しぶりに酷かった。

ニッポンの浮世絵: 浮世絵に描かれた「日本のイメージ」

寺社、城、富士山、雨、桜、武士、グルメなどなどモチーフ別に有名な浮世絵をちょっとした解説を入れながら、カラーで案内してくれます。浮世絵自体の解説や絵に書いてある文字の説明などもあって、浮世絵に興味あるけどなんだか敷居高そうと思うなら、きっとぴったりです。今でいうお土産物ですものね。

「火附盗賊改」の正体 ――幕府と盗賊の三百年戦争 (集英社新書)

「鬼平犯科帳」がすごい好きなので手に取った本。同作が好きな方なら興味深く読めると思います。火付盗賊改方ができた経緯(北条家の敗残兵が…)から幕末に廃止されるまでを、記録をもとに多くの「火附盗賊改」の業績や人となりを詳らかにしています。エピソードを読むことで人となりも浮かび上がるのが面白いですね。江戸幕府の治安維持の苦心もわかるし、結構物騒な世相だったこともわかります。鬼平犯科帳はかなり綿密に調べて欠かれているんだなぁと改めて思いました。

戦国入門: 戦いとくらしの基礎知識 (大人の教養図鑑)

黒まめさんのレビューに惹かれて購入。ボヤッとしか知らなかった応仁の乱以降の室町時代のことがよく理解できた気がする。こういうの知ると京の街中歩きが、今までと違う楽しみかたが出来そう。政治経済、軍事、人物とギュッと凝縮されてるので、まさに入門書として良さそう。このあと関心あるトピックについて書かれた本を読むと良さそうです。

日本史の謎は「地形」で解ける (PHP文庫)

信憑性はともかくとして面白いです。歴史上の出来事を当時の地形から考察する、という視点が斬新。解釈は著者の想いなので、市井の雑談みたいな感じで楽しめます。半蔵門がなぜ重要な門なのかを地形から考察したり。。トリビアっぽいです。

じんかん

歴史上のヒールともいえる松永久秀が、自らの義に準ずる愚直な人物に転換しています。いままで語り継がれてきた松永久秀の三悪行をまったく別の視点から解釈し、且つ「信長を語り部」として超ライトに描く作家さんの構成力ってすごい!と素直に思います。

家康<一> 信長との同盟 (幻冬舎時代小説文庫)

面白くて一気に読めました。次巻が楽しみ。家康19歳、桶狭間の戦いから物語がはじまります。家康視点で桶狭間を描くと、こうなるのかと。城や地名、登場人物を検索しながら読み進めると現地に行きたくなりますね。信長と出会って流通経済に気づき学ぶなど、経済論的視点からのストーリーも入っています。

古都再見 (新潮文庫)

様々なテーマで書き連ねられた68のエッセイ(随筆?)が載っています。京都に移り住んだ作者のかたが、さまざまな歴史上の人物についてのエピソードに、いまの想いを重ねれて描いています。こんなふうなことを思い浮かべながら京都で過ごせたらいいだろうなぁと思いました。

新選組、敗れざる武士達

幕末期の話しが好きで、新選組に関心のある人ならきっと楽しめるエッセイ本です。例えば清河八郎や芹沢鴨についても思考行動を推察し、歴史事実を追うスタイルなので感情を想像しやすい。舞台として大坂城や淀城が出てくるんですが、淀城は対岸から眺めたらいいかなぁと思いつつ読みました。学術や事件推察を期待すると、ちょっと外れかも。個人的には土方歳三が好きなんだなぁと再認識しました。

すらすら読める方丈記 (講談社文庫)

ほんとにスラスラ読めます!原文が上段に大きめに書いてあり、下段は現代訳。その次にコメントという構成で、当時の世相や鴨長明のことも頭に入ってきます。疫病や突風、地震に襲われた京の様子が、いまとかぶりました。。無常観に包まれた随筆ですが、平安末期から鎌倉時代はこうした観が世を通じた認識だったのですかね。

太平記 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典 (角川ソフィア文庫―ビギナーズ・クラシックス 日本の古典)

太平記は未読なのですが、全40巻を読むのは躊躇していたので、ビギナーズという名前に惹かれて購入。各巻のあらすじと原文、訳文を並べてあって、太平記の大まかな話しがわかります。ピックアップされてるのはクライマックスらしいので、あらすじはかなり簡略化されているようですが、後醍醐天皇即位から室町幕府で細川家が管領になるまでわかりやすく読めます。何となく戦国以前の時代に興味があるなら、ちょっとした読みものとして手に取りやすいはずです。ちなみに戦記物と思って読んでいたのですか、魑魅魍魎やら鬼やらが登場します。当時の世界観というか、人の心のありようを神仏鬼に仮託して表現しているのかなぁ。

八本目の槍

レビューを読んで購入したのですが、実に面白いです。賤ヶ岳七本槍の7人と、石田三成(8人目)のやり取りを通した章立て構成です。加藤清正は武官のイメージ強くありませんか?この本を読むと文官を兼務していた。。とかのエピソードがでてくるなど、今の解釈を取り入れたような文章が8人全員目立ちます。人物像が新しい視点で描かれていますので、印象もかなり変わりました。

日本史有名人の身体測定

奈良時代から昭和に至る歴史上の有名人の身長や体形、持病、死因などを一人1ページで130人分くらいをまとめた本です。超ライトに読めます。徳川家歴代将軍の身長とおなじ位牌が岡崎市にあるのを初めて知りました。
雑学的知識なのですが、「この人こんなに大きかったんだ!(小さかったんだ!)」と知れると、なんだかみんな身近に感じます。

令和版 江戸名所図会

「江戸名所図会」の風景を史実資料にもとづいて再現したイラストが満載です。たとえは鬼平犯科帳の長谷川平蔵の屋敷や千葉周作道場なども載っていて、時代小説好きには、想像を補完してくれる本です。
いまのイラストですので、色彩豊かで、A4大型本ですので、ページをめくって眺めているだけで楽しいです。第3冊目らしいので、ほかの冊子も購入しようと思っています。

この手のは江戸モノが多いのですが、京都洛中や大坂版も見たくなります。

江戸時代の設計者 (講談社現代新書)

安部龍太郎さんの「下天を謀る」を読んだあとに読むと、なおいいかも。藤堂高虎の足跡を追いながら、江戸幕府の体制が固まっていく様子を描いています。築城の目的や織豊時代からの城の特徴の変化、都市計画のあり方など面白い話が盛りだくさん。業績もさることながら、今でいうキャリア的にも、もっと知名度が上がってもいい人だなぁと思う。

信長: 「歴史的人間」とは何か

この本の内容を題材に雑談したら、さまざまな視点が集まるだろうなぁ。戦国時代がなぜ収束したか、を信長を題材に、鎌倉幕府、室町幕府を例にしながら書いてあります。国文学ではないので、心理推察描写はありません。氏の考える国の構造に関する講義を受けている感じに近いかな。

明智光秀と本能寺の変 (PHP文庫)

1998年に上梓された「明智光秀―つくられた「謀反人」」の文庫本です。合併後に地名を変更したり誤植を訂正した状態で発売されています。一次二次資料を引用しながら明智光秀の事歴を丁寧においつつ、心理を推察しながら本能寺の変の要因について論を述べています。研究が進んだせいなのか、なんとはなしに論の根拠が古い印象、通説の明智光秀を丁寧に説明した本、という印象をうけます。二次資料を否定したと思えば、別章ではずいぶん時代が下った資料を持ってきて断定したり。ちょっと首を傾げる箇所もチラホラ。(アップデートされた明智光秀像が読みたい。

信長の経済戦略 国盗りも天下統一もカネ次第

信長が道路整備をおこない、領地内の関所撤廃を実施したなどは有名ですが、そうしたエピソードをいくつも取り上げて「国力=経済力」としたうえで、織田政権の経済力の構造を紐解いています。一次資料を元に書いたわけではない部分も多く、全体的に推論と仮説による組み立てで構成されています。にしても、この頃から経営とは収益・資金調達力なんだなぁと、妙に感心しました。

図説 明智光秀

オールカラーで書や史跡写真も豊富に掲載されて、読みやすい。巻頭見開きのイラストマップがすごい良かった。ルイスフロイスによる光秀評を前提に、業績を追っていますので、従来伝わってきた光秀像とは違う視点から光秀を想像していけます。信長も然りですが、近年の研究に基づいた人物像による小説が出版されたらいいなぁ。

織田信長の家臣団―派閥と人間関係 (中公新書)

織田家家臣の人脈、地縁、縁戚関係を考察してる本です。また方面軍といわれる家臣がもつ内部の人脈構成も考察してて、誰が出世しやすかったとか、なぜなかなか表にでてこなかったとかも考察しています。大企業の派閥人脈を明らかにしている感じで面白いです。文体は硬いのでリラックスして読めるわけではないですが、これをテーマにして雑談したら面白そう。

決算! 忠臣蔵 (新潮文庫)

映画観たいけど、行けないなぁと考えてたときにレビュー読んで、即買い。テンポ良くスラスラ読めました。タイトルどおりに資金周り視点から、忠臣蔵が成立するに至る話です。文献というかネタ元になった本も読みたくなりました。

花と火の帝 (下) (日経文芸文庫)

上巻につづき、「禁中並公家諸法度」の制定や「紫衣事件」などの江戸幕府の朝廷支配に対抗する後水尾天皇と「天皇の隠密」を描いています。。。が未完で終わってしまい、消化不良。超伝奇エンタメ歴史小説ですので、史実をなぞった小説を期待するかたには不向きです。

花と火の帝 (上) (日経文芸文庫)

後水尾天皇が京都弁でまくしたててます。江戸幕府の御所支配に対して抗おうとする朝廷と公家を中心にした伝奇小説です。著者の本はほぼ、網野史学がいうところの非農民層がベースになっているので、この本もそいった視点から読んでいくと、網野史学にも関心が湧いてくると思います。

死ぬことと見つけたり(下) (新潮文庫)

好悪はあるでしょうが、葉隠を原典にした「武士道」を描いているエンタメ小説です。ちなみに上下とも舞台は佐賀鍋島藩。著者が描きたい、好みとしている武士像がよくわかります。

死ぬことと見つけたり(上) (新潮文庫)

「葉隠」を原典にしたエンタメ小説なのですが、読後に生きること・死ぬこととについてちょっと考えるきっかけをくれるような感じです。思想を具現化して生きた人がいるとしたらこんな感じなのかなぁと思います。

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図説 徳川家康と家臣団 平和の礎を築いた稀代の〝天下人〟

中の写真、図が多くて「読みやすそう」と手に取りました。家康を生んだ松平氏について、戦国大名徳川家康の苦悩、家康を支えた家族、家臣団についてなど最新の情報で詳しく著されています。大河ドラマの予習としてもいいですが、「ここはこう解釈されたのか」と復習しながらよむのも一興です。今まで定説になっている「鳴かぬなら鳴くまで待とうホトトギス」の家康像とは、少し違った家康像が見えてきます。

黒まめさん)

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