麒麟がくるが放映されている間は、同時代の小説は読まないつもりでおりましたが、図書館にて今村先生の名前を目にした瞬間に即借りしました。
伝聞では、悪役の松永久秀ではありますが、戦の世を終わらせようと、心のうちが描かれており、期待を裏切らない面白さでした。
歴史上のヒールともいえる松永久秀が、自らの義に準ずる愚直な人物に転換しています。いままで語り継がれてきた松永久秀の三悪行をまったく別の視点から解釈し、且つ「信長を語り部」として超ライトに描く作家さんの構成力ってすごい!と素直に思います。
タイトル | じんかん |
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著者 | 今村 翔吾 |
出版社 | 講談社 |
発売日 | 2020-05-27 |
ISBN |
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価格 | 1445円 |
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260年近く泰平な世の中であった江戸時代、徳川幕府に付いて知りたくこの本を手にした。
徳川政府(徳川幕府の事)とか、禁裏(朝廷の事)とか、聞き慣れない言葉が所々に出てきて最初は違和感を感じ、アメリカの研究者が書かれたものを翻訳されたものなので仕方がないと思っていましたが、最後まで読み終えると、「そうだったのか」と目から鱗が落ちた気持ちになります。
まとめとしては、徳川政府が把握する「表」の歴史と各大名が把握している「内証」の歴史は違う事をお互いに容認することで争い事のない泰平な世が260年近く続ける事が出来たようです。しかし、諸外国の進出により、この状況を理解させられなかったことから幕府の権威が失墜し、明治維新に繋がったということですが、それに繋がる研究事例がよくまとめられていました。
以上の様に、何故江戸時代が260年近くに渡り泰平な世だったかを理解するのにベストな一冊かと思います。
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