名古屋城の本丸南西にある西南隅櫓も現存する櫓のひとつです。
当時は未申隅櫓(ひつじさるすみやぐら)と呼ばれていました。
正門から入ってすぐ見える櫓で、天守とあわせて写真におさまるため、西南隅櫓前は名古屋城の記念撮影スポットになっています。
1921年(大正10年)に石垣とともに崩壊しましたが、宮内省によって修理復旧されました。そのため、鬼瓦などに菊花紋が見られます。
1930年(昭和5年)、国宝保存法に基づき当時の国宝に指定、1950年(昭和25年)に文化財保護法施行にともない重要文化財に指定されました。
保存修理工事
西南隅櫓は2011年(平成23年)から2014年(平成26年)にかけて、東二之門とともに修理が行われています。
西南隅櫓
重要文化財・名古屋城西南隅櫓(すみやぐら)の保存修理工事を実施しています。この建物は慶長17年(1612)頃に建てられました。大正10年(1921)の土台の石垣の崩壊にともない大規模な修理が行われました。今回の工事は大正以来の大規模な修理です。
傷んだ屋根・壁・基礎などを直すため、柱や梁(はり)などの主要な構造材を残して一旦解体します。傷んだ部分を繕いながら、在来の技法にならって再び組み立てていきます。 解体から組み立てが完了するまで建物を風雨から守るために素屋根で囲って工事をします。修理が完了し、天守の前に再び白壁をあらわすのは、平成26年秋頃の予定です。