本丸の北西隅に位置する名古屋城の天守は連結式層塔型で、この大天守が完成したのは1612年(慶長17年)のことでした。
1610年(慶長15年)から西国諸大名による天下普請で築城された名古屋城ですが、天守台の石垣は加藤清正が築き、天守は作事奉行の小堀政一、大工頭には中井正清と伝えられています(大工棟梁に中井正清で、岡部又兵衛が大工頭であったとの説もあるそうです)。
再建された大天守は築城当時と異なり、5重7階となっています。
城内と石垣の外側にはエレベータがそれぞれ設置されており、車椅子でも5階まで上がることができるバリアフリー構造となっています(5階から最上階展望室までは階段のみ)。
外観は当時の天守をほぼ忠実に再現されましたが、最上層の窓は展望窓として焼失前より大きなものとしたため、下層の窓と意匠が異なっています。
天守内部
天守最上階は展望フロアになっており、名古屋市内を広く見渡すことができます。
また、天守内部には重要文化財の障壁画・歴史資料が展示されています。
5階には実物大の金鯱が展示されています。
3階は当時の城下町を再現したフロアとなっています。
巨大な城下町の復元模型も展示されています。
階段で最上階までのぼることもできますが、まずエレベータを利用して5階まで上がり、そこから階段で最上階にいくことをオススメします。
(帰りは階段で降りながら各フロアの展示物を見ることができます)
木造による天守再建案
現在、名古屋市では木造による天守の再建が計画されています。
2009年(平成21年)8月10日の定例記者会見で、名古屋市の河村たかし市長は名古屋城天守閣を現在のコンクリート造から木造に建て直すことを本格的に検討すると発表しました。
その後、2013年(平成25年)1月4日には、名古屋市は2013年度から、名古屋城の天守閣を現在の鉄筋コンクリート製から本来の木造に建て直す復元事業に着手すると発表しました。
試算では復元にかかる費用は300億円とのことで、寄付金を含め調達方法を検討しています。