大廻小廻山城は大廻山、小廻山に築かれた古代山城(神籠石系山城)です。「日本書紀」などの文献に記載がなく、その詳細は不明ですが、唐や新羅といった大陸からの侵攻に備えて築かれた説や、大和朝廷が地域支配を徹底するために築いた軍政上の施設といった説があります。また戦国時代には羽柴秀吉が毛利攻めの際、中腹にある築地山常楽寺で祈祷をしたあと、馬で小廻山を廻ったという話が伝わっています。現在城址には谷筋の3か所に水門跡の石塁が残っているほか、山頂付近に全周3.2kmにわたる列石と版築盛土からなる土塁が発掘調査で見つかっています。なお私有地で立入禁止区域が多いので見学の際には注意してください。
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