高知城の石垣には多数の石樋(いしどい)が設けられています。
石樋は排水設備のひとつで、城内の水を外に流すためにつくられています。
また、その際に石垣に直接当たらないようにするため(直接石垣にそって流すと地盤がゆるんで崩壊を促進してしまうため)、少し突き出た形状になっています。
こうした対策は雨量の多い高知城ならではの特徴です。
石樋は現在、高知城内に16か所確認されていますので、すべてチェックしてみるのもいいですね。
石樋(いしどい)
高知県は全国でも有数の多雨地帯のため、高知城も特に排水には注意が払われている。
石樋は排水が直接石垣に当たらないように石垣の上部から突き出して造られており、その下には水受けの敷石をして地面を保護している。
このような設備は雨の多い土佐ならではの独特の設備で、他の城郭では見ることのできない珍しいものである。
石樋は本丸や三ノ丸などを含め現在16カ所確認されているが、下になるほど排水量が多くなるため、この石樋が一番大きく造られている。