一昨日の土曜日(5月26日)に第3回姫路城フォトコンテストの授賞式がおこなわれました。
会場は例年どおり姫路城三の丸にある茶室「鷺庵(ろあん)」をお借りしました。ご協力いただいた関係者のみなさんにも出席いただきつつ、3名の受賞者をお迎えしての授賞式となりました。
スケジュールの都合で参加できなかったほかの受賞者の方をはじめ、個人スポンサーのみなさんやご応募くださったに団員の方々にも当日の様子をお伝えしたいので、毎年恒例となっていますが今回もレポートを書きます!
ぼくとコースケさんはそれぞれ当日のお昼前に姫路入りです。ぼくはひさしぶりにレールスターに乗れたのでラッキーでした。
(去年は陣羽織を新幹線に置き忘れて恥をかいたので、今年はカバンを常にそばに置いて忘れないようにしてました)
今回は3回目にして初の男性のみの授賞式となりました。
欠席した3名も男性なので今年ははじめて女性の入賞がなかったことになりますね。もっともぼくらは過去に面識がなければその団員の性別はわからないので、応募者の男女比も不明なのですが。
そして3年間でもっとも天気に恵まれた授賞式となりました。
最初はぼくからお祝いの言葉を述べました。
前日に第1回の頃はどんな感じだったのかなと振り返っていたので、そのことを話したのですが、当時はPVもいまの半分以下でした。そもそもこのフォトコンテストは2016年の正月に写真投稿機能を公開し、これを使ってフォトコンテストを開催すれば攻城団のプロモーションになるんじゃないかとコースケさんに相談したところからはじまります(ちなみに「あっぱれ!」機能もこのときからです)。
コースケさんが姫路城管理事務所を訪問して、まだぼくの個人サイトにすぎなかった攻城団を紹介してきてくれ、姫路城で初となるフォトコンテストの開催を実現することができました。当時のうれしかった気持ちはいまでも鮮明におぼえています。
そこから2年が経過したわけですが、PVはもちろん日々の写真の投稿数も激増し、姫路城の写真も1767枚を数えています。当時と比べると攻城団の知名度もずいぶん上がってきたと実感できる機会が増えてきました。
その要因のひとつとして、姫路城フォトコンテストは大きな役割を果たしていると思っています。
ぼくらはマンネリ化することを避けるため、とにかく毎年新しいことにチャレンジしようと考えています。今年ははじめてスポンサーを募集したり、写真展を開催したりしました。また神戸新聞社や姫路ケーブルテレビといったメディアにも後援いただくことに成功しました。
攻城団はそのサービスの性格上、外出される方が利用するわけですが、運営するぼくらのスタンスとしてもインターネットの中だけに閉じこもるのではなく、どんどん現実世界に出ていって、直接サービスのことを伝えたり、ひいてはお城の魅力を広く紹介していけるようにこれからも取り組んでいきたいと思っています。
つづいて、姫路城管理事務所の城谷所長よりご挨拶をいただきました。
会場としてお借りした茶室「鷺庵」のご説明をいただきつつ、最近の姫路城の取り組みについてもお話しいただきました。攻城団で発表している調査レポートにもあるように姫路城の観光客数は全体としては落ち着いてきているものの、外国人観光客はどんどん増えているようで、最近は外国語に対応するコンシェルジュサービスもはじめられたそうですよ。
そして賞品の授与です。例年この授賞式は攻城団の新グッズのお披露目の場にもなっています。
今回はご当地缶バッジシリーズの「姫路城」と、フォトブックを贈呈しました。なおこのフォトブックは企業スポンサーとして後援いただいたダンク セキの「フォトレボ」というサービスを利用して制作しました。
なおこのフォトブックは個人スポンサー(松・竹)の方には近日中にお届けしますので楽しみにお待ちくださいね。
(冊数に若干余裕があるので数冊だけ後日ネットショップで販売するかもしれません)
ほかにもコンベンションビューローからは大量のしろまるひめグッズを、姫路城管理事務所からは姫路城のペアチケットに加えて、しろまるひめのメモ帳などを賞品としてご用意いただきました。
まず最初は3連覇こそ逃したものの、今回も「あっぱれ!」賞と特別賞の二冠を獲得したぽりへりさんに撮影時の話を伺いました。
受賞された作品はこちらの2点になります。
ぽりへりさんは天気予報などをチェックしながら姫路城まで撮影に来られていて、今回も期間中に複数回訪問されています。
また撮影には雲が流れるのを待つなどかなりの時間をかけてらっしゃることを以前の受賞時に聞いていたのですが、今回「あっぱれ!」賞を獲得した写真は「おなかがすいたけど有料エリアに入城するかどうか」をチケット売り場のすぐ向かいにある迎賓館前で迷ってるときに「ここからもきれいだな」とたまたま見つけたそうです。
もう一枚の特別賞の写真は姫路城の近くにある(去年のランチ会の会場でもあった)三木美術館の屋上に上がれることを事前に調べて撮影されたとか。姫路城の遠景写真というとイーグレの屋上が有名ですが、まさかこんな撮影スポットがあるとはぼくも知りませんでした。
つづいておしおさんです。おしおさんは昨年に引きつづき二年連続での受賞です。
受賞された作品はこちらです。
おしおさんは姫路在住のため、何度か訪問してちょうどいい光になるよう時間帯まで計算して撮影されたそうです。
去年も散りはじめている桜が残っている場所はないかと城内を探し歩いたとおっしゃっていましたが、よくいわれるように写真が上手な方はシャッターを切る前の場所探しや構図選びにかなりの時間をかけてますよね。
最後に、ソングオブオヤジさんです。
受賞された作品はこちらです。
独特な構図で審査員の間でも話題になりましたが、ソングオブオヤジさんはもともと動物園にあるミニ観覧車から撮影しようと思っていたそうです。しかし曇っていたため思ってたような写真は撮れなかったとか。
そのときに偶然見つけたのがこの写真のポイントで、ちょうどタイミング良くモノレール(コースターじゃないんですね)が通ったのでこの写真が撮影できたそうです。
毎年みなさんのコメントを聞くたびに、受賞されるような作品を撮影するには相応の努力、相応の腕前、そして相応の運が必要なんだなと実感します。
ぼくなんかはついつい「数撃ちゃ当たる」的な発想でとにかくたくさん撮っておけば数枚くらいきれいなのが撮れてるだろうと思ってしまうのですが、今後は「どこから撮るか」とか「なにをどのバランスで含めるか」なんてことも考えて撮影してみようと思いました。
今回のフォトコンテストに後援いただいた公益財団法人姫路観光コンベンションビューローの浦上さんからもコメントをいただきました。
浦上さんはインバウンドの仕事を担当されているので、頻繁に海外にいかれています。そして海外で姫路城の魅力を伝えるのに写真のような言語を必要としないツールがとても有用だとおっしゃっていました。
たしかにそのとおりですし、攻城団に投稿された写真も(春や桜にかぎらず)どんどん姫路城のPRに使っていただけるといいですね。
今年も最後は姫路城総合管理室の奥村室長よりご挨拶をいただきました。
このフォトコンテストの写真を審査しながら次回は自分も応募してみようかなとおっしゃってくださった奥村室長ですが、「たかが写真、されど写真」と写真の持つパワーの大きさを実感すると話されていました。
ちなみに国宝で世界遺産の姫路城は城内に照明設備がないので夜間イベントは準備や運営が大変だそうですが、今後も西の丸長局(百間廊下)の夜間公開など、夜のイベントを充実させていく計画があるそうですよ。ぼくらにとっても桜の時期だけじゃなく夜景やほかの季節の写真を撮影する機会が増えそうですね。
歓談しつつ、約一時間ほどで授賞式は終了しました。
その後、これも毎年恒例ですが受賞作を姫路城資料室へ掲示させていただくために移動しました。ちなみに大賞受賞作については1年目はA4サイズ、去年はA3サイズで、さらに今年はA2サイズでプリントしています。これでもまだ小さい気もしたので、来年はもうひとまわり大きくするかもしれません。
今回の授賞式の様子は姫路ケーブルテレビに取材していただきました。
授賞式終了後にはインタビューもしていただいたのですが、ぼくらの取り組みは地元の方にとってもプラスになるはずだと思っているので、ひとりでも多くの方に伝わればうれしいです(そして来年は応募していただきたいですね)。
授賞式終了後は駅前の写真展の撤収作業をおこないました。受賞者の3人にも手伝っていただいたので素早く片付けることができました。
ぼくは姫路駅に着いたあと、受賞者とのランチ会の前に会場をチェックしたのですが、常に誰かが立ち止まって見てくださってました。
この一週間の展示期間中に相当な人数に見ていただくことができたんじゃないかと思っています。
また用意しておいた感想ノートにもたくさんのメッセージが書いてありました。見に来てくれた団員のコメントもあってみんなで読ませていただきました。
同じ形で開催するかは検討しますが、来年も協賛を募りつつ応募作品を多くの方に見ていただけるような企画を考えていきたいと思います。
(あらためて今回ご協賛くださった団員のみなさんにはお礼を申し上げます。ありがとうございました!)
もう3年目になるのでだいたいの流れはお互い頭に入っているのですが、今年は写真展の開催やフォトブックの制作などはじめての作業も多く、また規模を拡大するために後援や協賛も広く募ったために授賞式当日を迎えるまではかなり大変だったのも事実です。
とくに今年は去年より1000枚多い3000枚のチラシを配布したことに加えて、期間中の週末が晴天つづきだったこともあり、写真が前回の倍以上集まったことは文字どおり「うれしい悲鳴」でした。審査が大変になったのはもちろん、展示やフォトブックを前年並みの枚数で見積もっていたため急遽対応が必要となりましたが、これもいまとなっては楽しい思い出です。
授賞式でも話しましたが、ここ2年における攻城団の成長には写真投稿機能が大きな影響を与えています。
そして公開当時は月間1000枚をこえるのがやっとだった写真の投稿枚数も、先月は8000枚をこえるまでの規模になっています。この状況はフォトコンテストの開催が不可欠だったとぼくは思っています。
いまでは当たり前に使っていただいている「あっぱれ!」機能が浸透したのも、フォトコンテストで「あっぱれ!」賞を設けたことと無関係ではありません。機能は使われなければ意味がありません。そして使われるためにも、使う理由が必要です。姫路城フォトコンテストを開催したことによって写真を投稿し、ほかの団員がアップした写真に「あっぱれ!」する理由が生まれました。これはほんとうに大きな契機だったと認識しています。
とりあえず3年継続できましたが、今後も5年、10年とつづけていきたいものですね。
今年も姫路城やスポンサーなど各所との調整に奔走してくれたコースケさんからもコメントをもらっています。
ちなみに「姫路城以外でフォトコンテストを開催しないのか」とは今回の取材でも聞かれましたし、よく質問されるのですが、ぼくらは開催したいと思っています。
自分たちでフォトコンテストを主催するようになってからは、よそで開催されているフォトコンテストについても気になってチェックしていますが、攻城団で開催したほうが盛り上がるのではないかと思うことも少なくありません。
今回実施した写真展や、制作したフォトブックなど、写真を集めたあとに素材としてどう活かしていくのかについても知見が得られたので、今後は「ネット上でフォトコンテストを開催できますよ」というだけでなく、攻城団であれば開催前から開催後までトータルでサポートできることをPRしていきたいと思います。
もし「うちのお城でも攻城団といっしょにフォトコンテストを開催してみたい」と思われた関係者の方がいらっしゃったら、ぜひお声がけください。
最後になりますが、あらためて今回受賞されたみなさん、ほんとうにおめでとうございます。また写真を投稿いただいた方をはじめ、フォトコンテストの開催にご協力いただいたすべてのみなさまに心からお礼を申し上げます。ありがとうございました。
そして「あっぱれ!」の投票やSNS等で告知に協力してくださった攻城団の団員にもお礼を伝えさせてください。みなさんが関わってくださるからこそ、攻城団のフォトコンテストはこんなにも盛り上がり、独自性が生まれています。今回姫路城を訪問できなかった方も次回はぜひ春の姫路城を訪問して写真を応募いただければと思います。
また来年も楽しいフォトコンテストを開催しましょうね!
姫路城フォトコンテスト「姫路城の春 2018」結果発表ページ
toproadさんが城がたり「よくわかる小牧山城」を企画してくれました。愛知県小牧市と調整してくださり、学芸員の方にZoomで話していただけることになりました。小牧山城の歴史、発掘調査の成果など、いろんな話が聞けると思いますのでぜひご参加ください。
つづきを読む昨年に続いて第6回目となる団員総会を開催したのでレポートを書きました。今年は去年と同じ会場でしたが、内容はかなりアップデートしています。とくに「お城ビンゴ」は盛り上がったので、今後の定番ゲームにしていきたいですね。来年はさらに多くの団員と集まりたいです。
つづきを読む美濃守護・土岐氏の庶流である久々利氏の居城、久々利城にも攻城団のチラシを置いていただきました。可児郷土歴史館と久々利地区センター、さらに可児市観光交流館で入手可能です。
つづきを読む小栗信濃守によって築かれた本陣山城(御嵩城)にも攻城団のチラシを置いていただきました。「東美濃の山城を制覇せよ!」キャンペーンの缶バッジ受取場所でもある、御嶽宿わいわい館で入手できます。
つづきを読む土岐明智氏の居城であり、戦国時代にはその一族である妻木氏の居城になった妻木城にも攻城団のチラシを置いていただきました。もとてらす東美濃で入手できます。
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今年のフォトコンテストには、昨年を大幅に上回る応募があって、何れも力作揃いの作品だと思います。今年から始められた、駅前の展示も観ましたが、2人連れご婦人がが熱心にご覧になっていました。
(会場の茶室「鷺庵」について)この建物は、姫路城が国宝に指定された翌年、昭和27年に建てられた伝統的な茶室の寄付待合です。
昨年度の姫路城入城者数は、目標を上回る182万人あり、特に外国人はほぼ同数で34万人を超える来城がありました。こういったフォトコンテス等がインターネットを通じて拡散することも、増加につながっていると思います。ありがとうございます。姫路城では、増える外国人に快適に見学していただくため、英語・フランス語・中国語を話すコンシェルジュを配置するなど、おもてなしの向上に取り組んでいます。
フォトコンテスト「姫路城の春2018」を企画・実施された攻城団には敬意と感謝を申し上げます。