攻城団からのお知らせ

大垣城を攻城(2)大垣城の天守

大垣城の別名は麋城(びじょう)または巨鹿城(きょろくじょう)です。
どちらも「大きく立派」という意味合いの言葉だそうですね。当時はかなり大きな城郭だったんでしょうね。

それと大垣城の天守は戦争で焼失する前は国宝だったそうです。
現在は外観復元された天守が建っています。

DSC01081

大垣城の天守

大垣城は1873年(明治6年)に発布された廃城令により廃城となりますが、天守など一部の建物は破却を免れ、1936年(昭和11年)に天守等が国宝(旧国宝)に指定されています。 でも1945年(昭和20年)7月29日の大垣空襲により天守や艮櫓などが焼失したそうです。 その後、天守は1959年(昭和34年)に、乾櫓は1967年(昭和42年)に鉄筋コンクリート構造で外観復元されたんですが、観光用に窓を大きくするなどいろいろ改変しちゃったので、2011年に改めて焼失前の当時の外観に近づけるように改修工事をしています。 城内の展示で比較の写真がありました。 DSC01101 こうやって当時の姿に直していくのっていいですよね。 また現在の外観復元天守は老朽化が進んでることもあり、市民検討委員会は木造再建案を大垣市に提言しているそうです(2006年8月)。予算がかかるので簡単ではないと思いますが、応援したいですよね。 というか入城料が100円(18歳未満無料)なのは安すぎなので、もっととったらいいのに。 ちなみに木造復元は愛媛県の大洲城で16億円かかっていて、名古屋城の場合は試算ベースでなんと342億円もかかるそうです。 ぼくとしてはこういう城郭の保存や保護、あるいは復元といった活動を支援していけるような攻城団を目指したいです。少しでもお役に立ちたい。 城内は資料館になっていました。墨俣城とけっこう似てますね。 DSC01090 改修工事の紹介もあります。軒丸瓦や懸魚(げぎょ)など、けっこう細かいところも復元してるんですね。 DSC01102 ビデオコーナーも充実しています。たぶん全部のビデオを見たら2〜3時間は過ごせるんじゃないかなあ。 DSC01103 関ケ原のビデオ紹介。ちょっとコワいです。 DSC01104 個人的に感心したのはこういう柱に掛かってる解説記事で、この写真に写ってるのは「石田三成の政権維持構想」で、向こう側のは「徳川家康の天下獲り構想」です。 DSC01091 こうやって関が原の合戦(関ケ原の戦い)の背景を紹介してくれてます。 こういうのをゆっくり読みながら見学するのがじつに楽しいんです。勉強にもなりますしね。 それにしてもどう考えても三成のほうに義はあったはずなのに、家康にあれだけの兵力が集まったというのが不思議ですね。立身出世の最後のチャンスと考えた武将が多かったのかもしれないですけど、けっきょく小早川家のようにお家断絶になったりしてるんですよね。 お城を巡ると「もしも……?」についていろいろ考えさせられますよね。 自分がその武将の立場ならどうしただろうかとかもよく考えます。 たとえば関が原の合戦の際に大垣城主だった伊藤盛宗(伊藤盛正)は、大垣城を本陣にしたいという石田三成の要請をいったん拒絶してるんですね。 だけどけっきょくは受け入れて、城を明け渡して、自分は今村城に退去しています。さらに本戦では、小早川秀秋よりも先に松尾山城に布陣しながらも、あとから来た小早川秀秋によって追い出されたそうです。 もし、この伊藤盛宗がもっと強気だったら、意志が強固だったら、歴史はまったく異なるほうに転がっていたでしょうね。 大垣城の攻城記録は明日もつづきます。
   
サポーター募集
攻城団は無料で利用できますが、その運営にはたくさんのお金がかかります。5年後も10年後もその先も維持するために、このサイトを気に入ってくださった方はぜひご支援ください。何卒よろしくお願いいたします。 サポーター制度のご案内
この記事のURLとタイトルをコピーする
これからあなたが訪問するお城をライフワークとして記録していきませんか?(過去に訪問したお城も記録できます)新規登録(登録は無料です)

最新記事

城がたり「よくわかる小牧山城」開催決定のお知らせ

  • お知らせ

toproadさんが城がたり「よくわかる小牧山城」を企画してくれました。愛知県小牧市と調整してくださり、学芸員の方にZoomで話していただけることになりました。小牧山城の歴史、発掘調査の成果など、いろんな話が聞けると思いますのでぜひご参加ください。

つづきを読む

第6回団員総会を開催しました

  • 団員総会
  • 開催レポート

昨年に続いて第6回目となる団員総会を開催したのでレポートを書きました。今年は去年と同じ会場でしたが、内容はかなりアップデートしています。とくに「お城ビンゴ」は盛り上がったので、今後の定番ゲームにしていきたいですね。来年はさらに多くの団員と集まりたいです。

つづきを読む

久々利城にチラシが置いてあります

  • チラシ設置報告

美濃守護・土岐氏の庶流である久々利氏の居城、久々利城にも攻城団のチラシを置いていただきました。可児郷土歴史館と久々利地区センター、さらに可児市観光交流館で入手可能です。

つづきを読む

本陣山城(御嵩城)にチラシが置いてあります

  • チラシ設置報告

小栗信濃守によって築かれた本陣山城(御嵩城)にも攻城団のチラシを置いていただきました。「東美濃の山城を制覇せよ!」キャンペーンの缶バッジ受取場所でもある、御嶽宿わいわい館で入手できます。

つづきを読む

妻木城にチラシが置いてあります

  • チラシ設置報告

土岐明智氏の居城であり、戦国時代にはその一族である妻木氏の居城になった妻木城にも攻城団のチラシを置いていただきました。もとてらす東美濃で入手できます。

つづきを読む

記事の検索

あなたのお城巡りをより便利に快適に、そして楽しくするためにぜひ登録してください。

新規登録(登録は無料です)

フォローしませんか

攻城団のアカウントをフォローすれば、SNS経由で最新記事の情報を受け取ることができます。
(フォローするのに攻城団の登録は不要です)

フィードバックのお願い

攻城団のご利用ありがとうございます。不具合報告だけでなく、サイトへのご意見や記事のご感想など、いつでも何度でもお寄せください。 フィードバック

読者投稿欄

いまお時間ありますか? ぜひお題に答えてください! 読者投稿欄に投稿する

トップへ
戻る