姉小路氏城館跡 ー総括報告書ー A4判

この本は攻城団ライブラリーに収蔵されています (しぇるふぁ しぇるふぁさんに寄贈していただきました)

2017年〜2020年にかけて行われた姉小路城館関連遺跡群の発掘調査を総括して編纂された飛騨市公式発行の総括報告書。主に飛騨市内にある古川城、小島城、野口城、小鷹利城、向小島城に関する発掘調査の模様を中心に、現地の発掘時の遺構写真や測量図、市所蔵の歴史文献資料を交えて調査結果と結果を受けての調査員の推考などが掲載されている。

しぇるふぁ
しぇるふぁさん

2022年12月13日に飛騨市教育委員会文化振興課が公式に発行した発掘調査報告書です。主に2017年〜2020年にかけて行われた古川城、小島城(飛騨市)、向小島城、野口城の発掘調査の概要とその模様、そしてその調査結果が詳細に記されています。
ページが450ページあり、持った瞬間落としてしまいそうなズッシリとした重量感があり、幅3cm、重さ4kgぐらいある公式資料です。
内容もすごく専門的な内容で、お城めぐり初めたての人にはちょっと難しい資料かもしれませんが、普通の歴史参考書や城郭参考書では権利の関係で、絶対掲載されていないような資料、例えば発掘調査時の写真や岐阜県または飛騨市所蔵の歴史文献資料が引用物として掲載されていたり、縄張り図や地形図はもちろんのこと、トレンチ断面模式図と呼ばれる城跡を断面にして見たような図が掲載されており、この点はすごくて、さすが飛騨市公式資料だなと思いました。また、発掘調査委員会のメンツも豪華で、城郭史研究者の中井均氏を委員長に、仁木宏氏や内堀信雄氏、加藤理文氏、佐伯哲也氏など、テレビや歴史参考書や城郭資料書などで一度は見たことのある名前の方が並んでました。
内容は城郭玄人向けですが、飛騨市公式資料ならではの内容が多く書かれており、どの資料も城メモになってもおかしくないレベルの情報量なのでぜひ一読をオススメしたいです。1冊4000円とちょっと高額でしたが、充分すぎる情報量で大満足です!
残念ながら編纂元の教育委員会文化振興課から2023年1月7日に書籍が完売してしまったとの広報が出ており、現在購入不可能になっていますが、全国遺跡報告総覧というクラウドサイトに報告書の内容を無料公開しているのでそちらをチェックしてみて下さい。さらには、飛騨市内にある飛騨市図書館、神岡図書館にも1冊ずつ提供予定とのことなので実際の原本見たい方は現地行って図書館で探してみてください。
ちなみに私事ですが、こういうこともあろうかと攻城団ライブラリーに1冊寄贈させて頂きましたので、攻城団事務所が公開された日があればぜひ手に取って読んでみてくださいね!

書籍の情報

タイトル 姉小路氏城館跡 ー総括報告書ー
著者 飛騨市教育委員会
出版社
発売日 2022-12-13
価格 4000円
ページ数 450ページ
購入可能場所 飛騨市美術館(完売のため、販売中止中)

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