攻城記録を残す際、個人用のメモ(個人メモ)とみんなに公開するメモ(共有メモ)のふたつの入力欄がありますが、このうち共有メモの名称を「訪問ガイド」に変更しました。
この記事では、今回の変更の意図と歴史的経緯について説明します。
攻城団はお城めぐりを生涯の趣味(ライフワーク)にすることを支援できるよう、全国のお城を探すことと、自分が訪問したお城の記録を残す機能はオープン当初から用意されていました。
前者にはキーワード検索だけでなく現在地の位置情報を活用した周辺検索も含み、バッジ機能も最初からありました。次に行くお城が半自動的に決まるバッジは初心者にとって大事だと考えたからです。
一方で後者の記録を残すことについてはわりと控えめといいますか、オープン時のメモはすべて非公開前提でした。
これは現在のように6000人もの利用者がいることを想像していなかったせいもありますが、スタンプ帳の代わりになればと考えて作ったので「誰と行った」とかプライベートなメモだけ残せればいいと考えたからです。
また数百人程度なら個々人のコメントよりも評価や見学時間などの統計データのほうが有益だと思っていました(なので平均評価、平均見学時間の表示は最初からありました)。
ところが一部の利用者から「現地の状況(工事中など)や見所をほかの団員と共有したい」という声が届いたので、オープンから4ヶ月後の2014年8月にメモを公開可能にしました。なおこの時点では公開 or 非公開の二択でした。
さらに2019年6月に現在のように非公開前提の「個人メモ」と公開するための「共有メモ」のふたつに入力欄をわけることにしました。
当時の説明は以下のお知らせに書いてありますが、ようは入力欄がひとつだと混ざってしまうのでわけますという内容です。
その後も2023年には共有メモの緯度経度を地図にリンクするようにしたり、今年の年初には工事中などの情報を「○月✕日まで掲載」と公開期限を設定できるようにしました。
このように攻城団ではみんなで情報を共有するにはどうするのがベストかを常に考え、試行錯誤をしてきた経緯があります。
SNSはじめ投稿サイトの多くは「ノーチェックで公開し、問題が起きたら非公開にする」といった運営方針を採用することが多いのですが、そうすると雑多な情報で溢れてしまうため、攻城団では運営者(ぼく)がすべて読んで、あらかじめ決めた一定の基準内に収まるようにチェックすることを義務付けています。
メモをふたつにわけるタイミングで「個人メモ」と「共有メモ」という名称にしたことは当時としてはわかりやすかったのですが、こうした経緯を知らない方には単に公開するかどうかの差でしかないと誤解を招く一因にもなっていました。
共有メモの入力欄には細かく「こういうことは書かないでください」と注意書きを記載していますが、いまも毎日のように「こういう個人的なことは書かないで」「批判や苦情など負の感情を書かないで」と公開すべきでない内容を書いた方にメールで連絡をしています。
攻城団で公開・共有したいのは「次にそのお城を訪問する方にとって役に立つ情報」です。オススメの見所、見落としがちな遺構の位置、見学に向いた季節や時間帯など、訪問した団員が未来への伝言として書き残すメッセージです。
ぼくは攻城団の各お城のページはガイドブックの代わりになると考えていて、みなさんのメモも貴重な情報のひとつとしてページを構成しています。
今年から「マイベストキャッスル」のコメントも下のほうに表示するようにしましたが、これは客観的な共有メモと、主観的なマイベストキャッスルのコメントの両方を掲載することで前者で情報の質を、後者で熱量を伝えたいという狙いがあります。
つまり「客観的な視点で(冷静に)」「ガイドのように丁寧かつ正確に」情報を書き残していただくには「共有メモ」という名称は不十分というかこちらの意図がぜんぜん伝わらないなと気づいたので、今回「訪問ガイド」に変更しました。
この名称がベストかどうかはわからないので、もしもっと良いのを思いついたらまた変更すると思います。
攻城団ではすでに二条城と明石城でガイドブックを作りましたが、いつか「るるぶ」や「ことりっぷ」や「地球の歩き方」のように全国のお城をテーマにした1城1冊の初心者向けお城めぐりガイドブックを出版したいと考えていて、そこにはみなさんのガイドコメントも載せたいので、ぜひ未来の訪問者に伝えたい見所を書き残していただければうれしいです。
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