御湯殿は建物の一部を石垣上に張り出して建てられた懸造(かけづくり)の平屋建ての建築物で、1933年(昭和8年)には国宝(旧国宝)に指定されていましたが、1945年(昭和20年)の福山大空襲によって天守などとともに焼失しました。
座敷(展望室、物見の段)と湯殿(蒸風呂、風呂の間)で構成されていました。
現在の建物は1966年(昭和41年)の秋に、天守や月見櫓とともに木造で再建されたものです。
ただし、詳細な記録のないまま焼失したこともあり、復元されたのは座敷部分のみで湯殿部分には流し台やトイレが設置され、各部の意匠も模擬的なものとなっています。
また、御湯殿は月見櫓同様、貸会場として利用されています。