けっこうな曇天ではありましたが、昨日は東京まで出かけて江戸城ガイドツアーの下見をしてきました。
(それでも外にいるときは一滴も雨がふらなかったのはやはり晴れ男なのだろうか)
今回、はじめて江戸城でガイドツアーを開催するということで、集合場所をどこにするか、おおまかなコースをどうするか、といったことをじっさいに現地をチェックしながら歩いてみました。
スタートは大手門です。今回は終了後に懇親会(東京評定)を開催するので、ゴールは平川門です。
ちなみに現在、江戸城(皇居東御苑)の入口は3か所のみで、それはこの大手門と平川門、そして北桔橋門です。
それぞれの門には皇宮警察の人がいて、カバンの中身チェックをされます。
当日は30人の大所帯になるので、ここで少し時間を取られるかもしれないなあと思いました。
大手門から入ると三の丸です。
あれだけ頑強な枡形門を抜けたのにまだ三の丸なのかとびっくりしますよね。個人的にはあの大手門が現存ではなく1968年(昭和43年)に復元されたことにより驚きました。
入ってすぐに三の丸尚蔵館や休憩所がありますが、ツアーでは寄らずに直進します。
ちなみに昨日はせっかくなので三の丸尚蔵館も見学してきましたが、いまは明治時代の展示で江戸時代や江戸城にかんするものはありませんでした。
そして二の丸に入るには大手三の門を通る必要がありました。ここは門がなくなっているのと、堀が埋め立てられているのでわかりづらいんですけど、櫓門の土台となった石垣はいまも残っています。
ちなみにこの門は別名「下乗門」といいます。御三家以外は駕籠から降りなきゃいけない決まりでした。ちなみに例外が加賀藩前田家で、前田家だけはもうちょっと先の百人番所まで駕籠では入れたとか。たぶん距離にして10mやそこらなんですけど、この当時のしきたりってほんとに細かいんですよね。
あとこの先は数名しか随行できないので、ほとんどの家臣はこの場で待機していました。
で、ここを「下馬先広場」と呼んだので、下馬先広場で「誰々は出世する」とか「誰々は最近勢いがない」だのと噂話をすることから「下馬評」という言葉が生まれたとか。
この先はメインエリアに入っていきます。
左手に百人番所、そして右手奥には中之門があります。中之門の石垣は復元されたものですが、圧倒されますよね。
二条城ガイドツアーでも葵の御紋を探して楽しんでいますが、江戸城にもちらほらと隠れています。
たとえばこれは大番所の屋根ですが葵の御紋がありますね。
そして中雀門です。本丸に入る最後の砦となる門ですが、ここの石垣には火災の跡がはっきり残っています。
本丸には富士見櫓と富士見多聞というふたつの櫓が現存しています。
こっちが富士見櫓です。中には入れません。
もうひとつの富士見櫓のほうは中に入れるようになりました。
ガイドツアーでは二条城と比べても歩く距離が長いので、本丸休憩所で休憩を挟む予定です。
ほとんどの人が気づかずに素通りしていますが、この裏には二の丸側を見下ろす展望台(台所前三重櫓跡)があって本丸の高さを実感できます。下にあるのは白鳥堀です。
いよいよ後半、天守台です。
江戸城の石の大半は伊豆から運んでいるので黒い安山岩が多いのですが、前田家は威信をかけて白い花崗岩を瀬戸内海の小豆島や犬島から運んで4代目の天守台を築造しました。さすが特別待遇されているだけのことはあります。
でもご存知のとおり、この上に天守が築かれることはありませんでした。
天守台の上は海外からの観光客ばかりでした。
奥に見えているのは北桔橋門です。
梅林坂を通って、ゴールの平川門です。
ぼくは過去何度か江戸城には来てますけど、この平川門を通るのははじめてでした。ここは玄関(大手門)に対する勝手口みたいな位置づけで、死体や罪人はここから城外に出されたそうですが、当時と現在では構造もちがうようなのでよくわかりません。
浅野内匠頭や「絵島生島事件」の絵島もここから追放されたそうです。
昨日は時間に余裕もあったので、二の丸庭園も歩きましたが、菖蒲紫蘭がきれいでした。
(紫蘭(しらん)というラン科の植物だそうです)
最後に今回の戦利品(お土産)を紹介しましょう。
まず『皇居東御苑セルフガイドブック』(800円)は黒田さんの本でオススメされていたので購入しました。じっさいとてもよかったので城メモで紹介しています。
それと個人的に買ったほうがいいと思うのが、このクリアファイル(500円)です。
1638年(寛永15年)当時の江戸城と現在の皇居東御苑のイラストが描いてあります。
もうひとつは江戸時代の江戸城周辺の地図(400円)。そこそこ大きいので部分だけ拡大しますが、大名屋敷が書いてあって見ていて楽しいです。
ガイドツアーではトイレ休憩も兼ねて本丸休憩所に立ち寄りますので、参加者はそこで購入することができますよ。
ということで、追ってガイドツアー参加者には集合場所などについてメールしますのでお待ちください。
次回以降に参加したいという方はキャンセル待ちに登録しておいていただければ、次回開催時にご連絡いたします。
あとガイドの黒田さんにも懇親会(東京評定)に参加していただけることになりましたので、そこでいろいろと質問することもできます。こちらもまだ少しだけ空き枠がありますのでお申し込みをお待ちしています。
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