攻城団の各種お知らせ用のブログです。毎月のレポートや新機能のご紹介など、スタッフからのサイトに関するご連絡はここに書いていきます。
三連休の土日は漫画家の大久保先生といっしょに七尾城を取材してきました。
まず初日は七尾城史資料館を訪問します。
資料館では七尾城址文化事業団・常務理事の古川さんに説明をお願いしました。
まずはCGで再現された七尾城のDVDを見ます(たぶん訪問した人はみんな見てますよね)。
そのあと年表を見ながら七尾城と畠山氏の歴史についての話を伺います。
いちおうぼくらもそれぞれ予習はしてきているので、疑問点を確認しながら話を聞きました。
畠山氏が名門であること、7代の畠山義総のときに全盛期を迎えたことなどはWikipediaを読めば書いてあるのですが、七尾市ってぶっちゃけとても遠いですよね。なぜ自分の領国を指定できるほどの権力を持っていた三管領家の畠山氏がわざわざ能登を選んだのか、そして畠山氏は曲がりなりにも戦国大名化していったにもかかわらず他国へ侵攻することなく領土的野心を持たなかったのはなぜか――、そのあたりがぼくの疑問点でした。
古川さんの話は丁寧でわかりやすかったです。
資料館の2階にはいろんな展示物があるのですが、これについても説明していただきました。
発掘調査で見つかった漆器や金などの説明を受けています。
七尾で金が採れたというのは驚きでしたが、それが能登を選んだ理由であり、七尾が栄えていた要因だと考えると、説得力がありますよね。
畠山氏は京から僧を招いたり、連歌会を開催したり、「応仁の乱」の際には避難してきた公家を受け入れたりと、財力がなければできないことをいろいろやっています。能登半島は山ばっかりなので、海運で儲けていたというのはウソではないんですけど(輪島湊は三津七湊のひとつですしね)、それだけでは足りない感じがしていたので金の産出はしっくりきました。まただからこそ他国へ侵略しなかった、というより「する必要がなかった」というのもなるほどなあとうなづきながら聞いていました。
ほかにも「畠山七人衆」と呼ばれた重臣のこととか、いろいろ参考になる話を伺ったのですが、とてもおもしろかったです。
そして2日目は「はろうななお」の初見さんに城址をガイドしていただきました。
初見さんはほかのガイドの方のためのマニュアルも作成されるほどのベテランガイドで、ほんとうによくご存知でした。
丸暗記したことを話すのではなく、ぼくらの質問にも答えていただきながら、マンガのネタになりそうなことを積極的に話そうとしてくださっていてありがたかったです。
それこそ、こちらがWikipedia丸暗記の知識しかないので、それ以外のことや、初見さん自身の考察などを聞けたのはいい刺激になりました。
ぼくはこの日が4回目の訪問でしたが、まだまだ知らなかったこともあり、「七尾城おもしろいなあ」とか「こういう情報を紹介したらもっと楽しめるはずだな」とか考えながら歩いていました。
前日の古川さんもそうだったけど、初見さんもすごく質問しやすい空気を出してくださっていたので、ついつい「これはどうなんですか?」と聞きたいことをあれこれ尋ねましたが、わかってることとわかってないことと、自分の推測とを整理して話してくださったのでとても理解しやすかったです。
ぼくらの距離の近さがけっこう写真からも伝わるんじゃないかなと思います。
このあと小丸山城にもいったんですけど、今回は前田氏ではなく、畠山氏の時代の七尾城をメインにしたマンガになると思います。
でも1581年(天正9年)に能登一国を与えられた前田利家は当初は七尾城をがっつり使うつもりだったようですよ。それが翌年に「本能寺の変」が起きて、「賤ヶ岳の戦い」で秀吉についたことで加賀二郡を加増されて金沢城に移ったことと、敵対していた佐々成政が1584年(天正12年)に降伏したことから、本格的に破却したようです。逆にいうとそれまではいつでも使えるようにしていたということですね。
「本能寺の変」が起きてなかったら......という「もしも」の話は日本史ではよく話題になりますが、七尾城の廃城時期も大きく変わっていたことでしょう。
さて、というわけで七尾城のマンガですが、年内にサイトに公開する予定で進んでいます。
ただできれば印刷して読めるようにしたいですよね。
なので、マンガ単体で冊子にするか、ほかの七尾城についての情報とあわせてガイドブックの体裁にするかは模索中ですが、いずれかのパターンで印刷したいと思っています。
その際はクラウドファンディングなど、金銭的なご支援もお願いすることになるかと思いますのでよろしくお願いいたします!
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