攻城団の各種お知らせ用のブログです。毎月のレポートや新機能のご紹介など、スタッフからのサイトに関するご連絡はここに書いていきます。
先日アンケートをおこなった、名古屋城天守の木造再建についてですが、どうやら名古屋市の河村たかし市長と市議会とが基本合意したみたいですね。
合意にあたって、完成目標を東京オリンピック開催年の2020年にするのではなく、愛知県と名古屋市が共同開催を目指すアジア競技大会の2026年、またはリニア中央新幹線開業の2027年に遅らせたそうです。
国指定史跡の城郭での木造復元は初ということですが、これだけ巨大な木造建築の工事を見ることができるというのは幸せですよね。定期的にレポートするために名古屋に引っ越してもいいくらいです。
名古屋市が市民を対象におこなったアンケート(2万人を対象、有効回答は7290人)では、木造復元への賛成が6割を超えていたそうですが、名古屋市民ではない全国の城好きの意見はどうだったのでしょうか。
現時点で52件の回答がありましたので、以下にアンケート結果を紹介します。
その他の方の意見には次のようなものがありました。
以下のようなコメントがありました。
男性が9割といつも以上に男性比率が高かったです。この手の話題は男性のほうが関心が高いのかもしれませんね。
年齢分布はいつもの攻城団って感じで8割弱が40歳以上でした。
都道府県の分布は名古屋市のある愛知県が25%ともっとも多かったです。
回答者数は52人とそれほど多くはなかったものの、73.1%と地元を上回る割合で木造再建が支持されました。
もちろん税金を払う当事者ではないから楽観的に答えているという側面もあるでしょうが、この方々は完成後はもちろん工事中もきっと見学に名古屋市を訪れると思います。
そういう意味でも工事の途中経過をしっかり市外、県外の方に向けてレポートしてほしいですね。姫路城の工事現場見学施設「天空の白鷺」も最後のほうでこそ盛況でしたが、工事がはじまった頃はガラガラでした。
これから全国のお城で修理や再建など長期間にわたる工事がおこなわれることになりますので、「工事の過程を見学してもらう」ノウハウをみんなで継承していけるといいですよね。
名古屋城総合事務所はもちろん、地元メディアの役割も大事になってきますし(姫路城のときも神戸新聞の報道が貴重でした)、ぼくたち攻城団でも団員のみなさんにも協力いただきながら継続的にレポートしていければと思っています。
とにかく木造再建が決まった以上、反対派や慎重派の方々が指摘するリスクや課題をひとつずつ拾い上げて、丁寧に進めていっていただきたいですね。
名古屋城の木造再建が契機になって、ほかのお城でもなるだけ史実に忠実な天守再建の動きが加速するといいですね。
もしまだアンケートに答えてないという方はこちらから回答できます。
それにしても、本丸御殿の復元スケジュールを見たら「平成30年度に全体公開」とあるんですけど天守と御殿を平行して工事するんですかね。
名古屋城天守閣、木造で復元へ 国指定史跡の城郭で初
1945(昭和20)年の空襲で焼失し、鉄筋鉄骨コンクリート造りで再建された名古屋城天守閣が、木造で復元される方向になった。国の特別史跡の城郭での木造復元は初。事業を進める名古屋市の河村たかし市長と、慎重論の根強かった市議会多数会派が27日、完成時期について基本的に合意した。総事業費は現在約500億円規模で、今後圧縮を検討する。 河村氏と市議会側は、愛知県と名古屋市が共同開催を目指すアジア競技大会の2026年やリニア中央新幹線開業の27年を完成目標とすることで一致した。 朝日新聞 2016年6月27日18時40分
名古屋城「20年に木造天守」断念 市長、議会に譲歩
名古屋城天守閣の木造復元構想を巡り、名古屋市の河村たかし市長は27日、自身が掲げる2020年7月までの完成を目指す方針を事実上、断念する意向を明らかにした。開会中の市議会では、基本設計費を含む補正予算案について早期完成に慎重論が強い市議会から疑問が相次いでおり、賛同を得られないとして市長が譲歩する形となった。 河村市長は同日開いた市議会経済水道委員会で、「議会の議論や2万人アンケートの結果に耳を傾ける必要もある」と強調。木造復元を目指す時期について「(愛知県と共同招致を目指す)アジア大会が開催される26年や、リニア中央新幹線の開業する27年をめどに見直すことも名古屋にとって大きな起爆剤になり得る」と答弁した。 市は今年3月に竹中工務店を優先交渉権者に選定。今議会には同社を事業者とする前提で補正予算案を出している。河村市長は竹中案について「現時点では優先交渉権者の法的な位置づけの整理に時間を要する」と述べるにとどめ、議案取り下げには言及しなかった。 市議会の複数会派の幹部は同日、今議会で可否を決めず継続審議にする方針を確認した。28日の同委員会で意思決定し、29日の本会議で議決する見込みだ。今後、河村市長に設計予算案の取り下げを求めていく考えだ。 日本経済新聞 2016/6/27 23:53
地元メディアの中日新聞や、日本経済新聞は「市長が断念した」と報じていて、たしかに「2020年に完成」は諦めて譲歩したわけですからまちがいじゃないんでしょうけど、木造再建については合意したわけですからね。 計画が変更になれば現在の工事案も修正されますし、工期を伸ばす前提なら総事業費の削減も可能になるでしょうから現在、優先交渉権者に選定されている竹中工務店案の取り下げや再コンペなどが焦点になるようです。「20年に木造天守」断念へ 名古屋城構想で河村市長
名古屋城天守閣の木造復元構想で、名古屋市の河村たかし市長は27日の定例会見で、完成目標について「(2020年の)東京五輪、(愛知県と共同誘致する26年予定の)アジア大会、(27年の)リニア開業などの『山』を考えるのが私の仕事。諸般の現実が横たわっているので、いろいろ検討しなければ」と述べた。市長は東京五輪に合わせた「20年7月完成」に強いこだわりを見せていたが、29日に会期末を迎える市議会定例会で関連予算案が継続審査となる見通しが強まり、事実上、この目標時期を断念するもようだ。 市議会では、20年7月完成を前提とした基本設計費など計10億円の予算案が審議されているが、可決の見通しは立っていない。木造復元自体には議会側にも賛成意見が多く、市長は「20年7月」の旗を降ろした上で、完成時期を含めて工程や収支計画の再検討に入るとみられる。 今後、20年7月完成を目指して設計・施工の優秀提案に選ばれた竹中工務店案の扱いが課題となる。市長は「今のところは当初案で(議会に)お願いしたいが、現実がある」と述べた。 中日新聞 2016年6月27日 16時00分
昨年に続いて第5回目となる団員総会を開催したのでレポートを書きました。マンネリ化しないように毎回いろいろなチャレンジをしているのですが、今回は一日がかりで楽しみました。来年もまた開催したいので、ぜひご参加くださいね。
つづきを読む熊川城のコラボチラシが新しくなりました。若狭鯖街道熊川宿資料館「宿場館」に置いていただいています。
つづきを読むコロナの感染状況を見ながらではありますが、攻城団主催の現地ツアーも少しずつ再開していきます。定期的な取り組みにするためのテストケースとして、まずは11月に玄蕃尾城で現地集合・現地解散型のガイドツアーを開催しますので、ご興味のある方はぜひご参加ください。
つづきを読む攻城団では今後、記事と講義、さらには質疑応答を通じてテーマの解像度を上げる歴史講座「城がたり」を展開していく予定です。興味のある方はどんどん読者・質問者として参加してくださいね。もちろん講師としての立候補も大歓迎です。
つづきを読む毎月恒例の月次レポートを公開します。8月は夏休み、お盆休みもあったので、予想通り攻城団のアクセスも増えました。今月は年に一度の団員総会も開催されるので、いまから楽しみです。
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