天守の手前を少し降りたところに、「金銘水」と呼ばれる軍用井戸があります。
これは水が湧いている井戸ではなく、雨水を貯めるための貯水池のような役割を果たしていたものですが、山城では水の確保が重要だったことがよくわかります。
案内板がありました。
岐阜城の井戸(金銘水)
濃尾平野の北端に独立してそびえたつ稲葉山(金華山)は、かつて「一石山(いっせきざん)」と呼ばれたように全山が一つの岩塊(がんかい)で成り立っている。山上に天守閣をはじめ多くの櫓や蔵と郭を構え、番兵を配した要害堅固な岐阜城であったが、籠城に備えた飲み水の確保は非常に困難であった。湧水は一滴もないため雨水と岩の間から僅(わず)かにしみでてくる水を溜める井戸を岩塊に掘削(くっさく)している。二の丸を挟んで西側に3ヶ所、東側に1ヶ所の井戸がある。
この井戸は、二の丸の西に位置する軍用井戸で「金銘水」と名付けられている。岐阜市