清洲城
清洲城

[愛知県][尾張] 愛知県清須市朝日城屋敷1-1


  • 平均評価:★★★☆☆ 3.33(80位)
  • 見学時間:1時間(70位)
  • 攻城人数:2785(41位)

清州城の歴代城主

清州城は織田信長の初期の居城として知られますが、その築城は1405年(応永12年)にさかのぼります(1375年(永和元年)の説もあり)。
尾張・遠江・越前守護の管領、斯波義重によって築城された清洲城は、当初は尾張守護所である下津城の別郭として建てられたそうです。

しかし「応仁の乱」をきっかけに尾張国でも守護代・織田氏が斯波氏の家督争いに介入して、二家に分裂して抗争をはじめ、その結果、1476年(文明8年)に「織田伊勢守家」当主の織田敏広が居城していた下津城が分家筋「織田大和守家」当主の織田敏定に攻められて落城、焼失したため、1478年(文明10年)に守護所が清須(=清洲)に移転することになりました。

以降、清洲城は尾張国の中心地として、尾張下四郡を支配する守護代織田家の本城として機能しました。織田信長の父である織田信秀が清須奉行として居城したこともあります。

1555年(弘治元年)には織田信長が那古野城から移って大改修を加え、信長はこの城から「桶狭間の戦い」に出陣するなど、約10年間清須を居城としました。
その後、1563年(永禄6年)に小牧山城に本拠を移して以降は番城となりました。

「本能寺の変」後におこなわれた清洲会議では、清洲城は次男・織田信雄が相続しましたが、「小田原征伐」後の豊臣秀吉の国替え命令に信雄が逆らったために、豊臣秀次の所領に組み込まれたのち、福島正則の居城となります。

1600年(慶長5年)の「関ケ原の戦い」では、徳川家康率いる東軍の後方拠点として利用され、戦後は安芸に転封した福島正則に代わって徳川家康の四男・松平忠吉が城主となります。
しかし忠吉がわずか7年後の1607年(慶長12年)に関ケ原の戦傷がもとで病死すると、嫡子がいなかったこともあり弟である徳川義直が入城しています。

江戸時代、清洲城は清洲藩の本拠となりましたが、1609年(慶長14年)に徳川家康によって「清洲越し」が指示されると、清洲城は廃城となり、城の部材も名古屋城築城のための資材として利用されました。

現地に設置されている歴代城主についての案内板の内容を紹介します。

清州城と歴代城主
 清州城は当初、尾張守護所の下津城(おりづじょう)の別郭として築城されました。
 その後、下津城が戦乱で消失したため文明八年(一四七六)に守護所が清州城へ移されたとされています。
 戦国の頃、尾張国は守護代の織田氏が実権を握っていました。尾張の上四郡を支配していた岩倉の織田氏と下四郡を支配した清州の織田氏が争うなかで、清州織田家当主の信友を那古屋城主織田信長公は攻め滅ぼして清州城に入城し、尾張の拠点としました。
 永禄三年(一五六〇)の桶狭間の戦いで今川義元の軍勢を打ち破ったのを手始めに、美濃・近江等の近隣の国々を攻略して着々と天下統一へと歩みを進めていきました。
 しかし、天正一〇年(一五八ニ)の本能寺の変によりその志は夢半ばで断たれてしまいました。このように天下統一の礎を築いた織田信長公は郷土の英雄として人々の尊敬を集めています。
 清州城は、「関東の巨鎮」と称えられ、尾張はもとより東国の中心地として発展を遂げました。信長の長男の信忠、二男の信雄以降は名だたる武将が城主となりました。
 徳川義直の代の慶長一五年(一六一〇)徳川家康は、清州の廃都と名古屋遷都を命じ、三年後には、「清須越し」が完了しました。清州城は廃城となり、城下町から、美濃路の宿場町へと姿をかえていきました。

 清州城歴代城主
  •  一、織田信長
  •  二、織田信忠
  •  三、織田信雄
  •  四、豊臣秀次
  •  五、福島正則
  •  六、松平忠吉
  •  七、徳川義直

 清州町が町制百周年を迎えて平成元年四月、清州のふれあい郷土館として清州城天守閣を再建しました。
 平成十七年七月に、西枇杷島町、清洲町、新川町が合併し清須市となった後も、清須市のシンボルとして人々に親しまれています。

   

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