南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏……僧は唱えた。病人は胸元に鈍い光沢を放つ高麗茶碗を抱いていた。淋しい臨終を迎えようとしている者の名は道薫、又の名を荒木村重――一向一揆攻略、毛利攻めで織田軍団きっての猛将と名を高め、秀吉に準ずる程の地位を得た村重が、なぜ、後に臆病者、卑劣漢と罵られたのか? 荒木村重の数奇な生涯と独自の美学にせまる「我やさき、人やさき」他、信長に滅ぼされた別所長治、吉川経家、松永久秀、清水宗治らの惨憺たる落城を描いた秀逸歴史小説! *解説頁・岡本好古
信長に敗れた5人の戦国武将達(別所長治・荒木村重・吉川経家・松永久秀・清水宗治)それぞれの戦と葛藤を描いた短編集。敗者側からの視点で描かれたストーリーは、結果が分かっていながらも引き込まれるものがありました。
タイトル | 滅びの将―信長に敗れた男たち (時代小説文庫 (247)) |
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著者 | 羽山 信樹 |
出版社 | 富士見書房 |
発売日 | 0000-00-00 |
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価格 | |
ページ数 | 308ページ |
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黒まめさんのレビューを見て、読んでみました。題名の通り55城にまつわる人物エピソードについて解りやすく書かれており、歴史に興味を持たれた方であれば一度は耳にしている内容も多くありますが、松平定知氏の考えも加えられて楽しく読ませて頂きました。55の物語の中で特に印象に残ったのは、松前城におけるロシア人ゴローニン、高田屋嘉兵衛のエピソードを読んで、当時の鎖国状態で国レベルでは厳しい対応が余儀なくされたが、民間人レベルでは良い関係が築かれてた事を知り、今の世界情勢に通じるものがあるように思えました。また、北海道で生まれ育った私ですが初めて聞くお話でしたので、自分の郷土の歴史をもっと学ばねば、と感じさせる一冊となりました。
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