団員が投稿した書籍のレビューを最新順で表示しています。
コウノ団長が言われる通り、源頼朝が亡くなってから北条義時が亡くなるまでの主な登城人物について日本史にあまり詳しくなくても十分理解できる様、書かれています。また、各登城人物の最後に現代社会への教訓が書かれているところが面白いと思いました。もうすぐNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」が始まりますが、この本を片手に持って、ドラマを見ていきたいと思います。
加藤理文先生が監修された山城34城の歴史と見所を縄張図と写真を交えて詳しく解説されています。また、全国の山城85城のリストも付いています。選ばれた山城34城の内、既に攻城済のお城が1/3有りましたが、攻城した時の写真と見比べてみると、見逃している所が多々あることを気付かされ、行く前に見ておくべきであったと後悔しました(何度か攻城したことのある滝山城、八王子城でも見逃している所があり、再度攻城したい)。
お城EXPO 2021の厳選プログラムで著者の萩原さちこさんが説明されていて、面白そうでしたので手に取って読んでみました。題名に「辞典」と書いてあるのでお堅い内容かと思いきや、そうでは有りません。辞書らしく五十音順に記載されてはいますが、城の知識を深める言葉はもちろん、お城に関するグルメやエンタメ・イベント情報、お城好きの著名人、更にお城巡りに役立つ情報がたくさん書かれており、最後の「わ」まで飽きさせない内容となっています。詳しい内容は読んでからのお楽しみということで、お城巡り初心者の方から上級者の方まで楽しく読める一冊だと思います。
言わずと知れた毛利元就の次男、吉川元春。兄の隆元、弟の小早川隆景と共に、父の築いた中国地方の礎を守るべく、戦国の時代を駆け抜けていきます。弟の隆景が知の武将なら、元春は、勇猛果敢さでその名を知らしめた将。鳥取城の戦いでは、橋を落として自らの退路を絶ち、命がけで向かおうとした為、当初は元春軍の全滅を狙っていた織田秀吉軍も、「さてこのような敵と戦っては、味方の被害が甚大になる」とそれ以上の戦いをやめ退却しています。また、有名な厳島合戦については圧巻の様子で、毛利・陶軍双方の駆け引きや心情のせめぎ合いが、リアルな描写と共に描かれています。単なる戦国小説というよりも、常に将としての器や技量を保つことに心を向けながら、良き父、良き夫であった元春が、現代にも通じる人間性を持った人であった事が、想像出来ます。
沖縄のコザを舞台に、沖縄戦直後から日本返還までの 米軍と対峙する沖縄の人たちの物語です。
米軍から物資を盗んで、地元の人に配る英雄 戦果アギヤーの失踪からストーリー(ミステリー)は始まります。
基地問題など、沖縄のことは知ったつもりでいましたが、小説で読むと、見えていなかった真実が見えたような気がします。
癒されることのない深い傷を負ってでも、なんくるないさと立ち上がろうとするウチナンチュたちに、心を揺さぶられました。
特定のお城(グスク)は出てきませんが、琉球神道における祭祀などを行う施設の御嶽(ウタキ)が登場します。
沖縄でお城巡りの際には、このウタキを実感しながら行きたいと思います。
第160回直木賞受賞作品
図書館で何気なく借りてきたのですが、エピソードの一つ一つが面白く、じっくり読んでいるとあっという間に返却期限がきてしまったので、自分で買いました。著者の松平定知氏は、自らも伊予松平藩の傍流とは言え末裔であり、お城、歴史に造詣も深い方です。NHK時代の松平氏の番組への向かい方も前書きに書かれていますが、すごいなと思いました。中身はお城にまつわる55のエピソードですが、お城と人を関連付けて書かれているのが興味深いところです。お城好きの皆さんには既知のエピソードも多いと思いますが、なかなか面白いですよ。
「日本史の知識をアップデートするための勉強会」の見逃し配信を見ていて黒まめさんが紹介していたので復習のつもりで読んでみました。この本を読むまでは鉱山労働は浮浪者、囚人等一般社会から隔離された人が行っているという悪いイメージを持っていましたが、この本を読んで江戸時代の一つの社会として成立していて近代に繋がっている事を知りました。大部分の藩は年貢米を大坂に集められて現金化していたようですが、金山、銀山等が領内にある藩(この著書では秋田藩)はここが年貢米を換金する藩財政に取って重要な場所であったようです。また、農民による一揆はよく耳にしますが、鉱山労働者も労働環境改善の為に一揆を起こしていたことが書かれていました。と、言うことで江戸時代の鉱山社会を理解したい方にお勧めの一冊です。
帯にも記載がある通り大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の時代考証を務めている著者の書籍である。この書籍は北条氏の視点で記述したもの。他にも後鳥羽上皇、朝廷の視点で描いたもの、源氏将軍の視点で描いたものがあり、3つ全て読むのも面白いと思います。
吾妻鏡を検証、批判することが多いのが他の鎌倉殿書籍との違いで特徴的なところ。著者の自説は多めに記述されており、どこまで信用できるかは置いておいて、面白い部分である。
ハンドブックという割には最新研究や研究者それぞれの自説も紹介していてかなり充実した内容になっています。大河ドラマを見ながら、どの説を採用したのかな?と見ていくには面白いかもしれません。
北条時政、政子、義時を中心に権力闘争に関わる人物を紹介していくスタイルの書籍。鎌倉殿の13人の予習に丁度良い内容。自説は少なめなので読みやすいと思います。
それぞれの人物の事件を紹介した後で、現代社会における教訓を考察しているところが面白いところです。
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