帯にも記載がある通り大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の時代考証を務めている著者の書籍である。この書籍は北条氏の視点で記述したもの。他にも後鳥羽上皇、朝廷の視点で描いたもの、源氏将軍の視点で描いたものがあり、3つ全て読むのも面白いと思います。
吾妻鏡を検証、批判することが多いのが他の鎌倉殿書籍との違いで特徴的なところ。著者の自説は多めに記述されており、どこまで信用できるかは置いておいて、面白い部分である。
2022年のNHK大河ドラマが「鎌倉殿の13人」との報道を受けて、もう一度鎌倉時代を勉強してみたくなり手に取りました。この著書は執権北条氏の視点から書かれたもので、北条時政、義時、政子が中心となっており、北条泰時が執権政治を軌道に乗せたところまで書かれています。北条時政は源頼朝の舅、その子の実朝の乳母夫として、また時にはライバルを蹴落として御家人の中で力を付けてきた様子が描かれています。そのやり方に反論したのが子の義時であり、最終的には時政を隠居に追い込んでいきます。源実朝暗殺後は今まで表舞台にはあまり出てこなかった義時が出ざる得ない状況になった時に承久の乱が発生しピンチになりますが、北条政子の御家人衆の前での大演説で救われた事は知っていましたが、後鳥羽の院宣、官宣旨は義時の追討であったが、政子が幕府への攻撃に置き換え、御家人に幕府解体の危機と感じさせるとは、感心しました。来年の大河ドラマを見る前の基礎知識と得るために最適な一冊かと思います。
タイトル | 鎌倉殿と執権北条氏: 義時はいかに朝廷を乗り越えたか (NHK出版新書 661) |
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著者 | 坂井 孝一 |
出版社 | NHK出版 |
発売日 | 2021-09-10 |
ISBN |
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価格 | 1023円 |
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