映画はいけなかったんですけど、DVDを購入したのでさっそく『清須会議』を見ました。
三谷監督の映画はほとんど映画館で見てるんですけど、DVDを買うことは決めていたのでちょっとケチってしまいました。
原作もすでに読んでいたのですが、映像化されたほうが百倍くらいおもしろかったです。
役所広司さんの柴田勝家はほんとに最高で、不器用でお茶目な感じが素晴らしかった。
「日本史上、初めて会議によって歴史が動いた」というコピーがありましたが、たしかに時代の転換点といえる出来事だったのかもしれませんね。
いまとなっては密室で何かが決まるということは政治でもPTAでもよくあることですけど、クーデーターの計画のような密謀ではなく、いちおう信任された代表者が数名で重要案件を決めるというのはちょっと記憶にありません。
それにしても、結果から見れば三法師(のちの織田秀信)の家督相続は筋が通っているんですよね。
劇中にもありましたが、すでに信長は信忠に家督を譲っていて、(実質はともかく)名目上、織田家の当主は信忠だったわけですから、信忠の後継者を選ぶとなれば、筋目として嫡男の三法師が優先されるのはきわめて自然なことですし、史実において紛糾したとすれば、それだけ信長の影響力は衰えてなかったというか、信忠のことを宿老は誰も見ちゃいなかったということなのかもしれません。
(なんかそういうのって急成長した企業の二代目社長の哀愁みたいですけど)
羽柴秀吉や柴田勝家だけじゃなく、会議に参加した丹羽長秀や池田恒興、お市や織田信包など織田家の人たち、さらには三法師の母である松姫など、いろんな人の思惑がからみあってて、濃密なドラマになっています。
もちろんぼくらはその後の話(静ヶ岳の戦いで秀吉が勝家を滅ぼすこと)も知ってるわけですが、なんというか先が読めているからこそ楽しめることもあるんだなと感心しました。
ほんとおもしろいので、映画の公開中に見れなかった方はぜひ。
[追記]
スペシャル・エディション版を買ったのですが、特典ディスクがめちゃくちゃおもしろいので、これから買われる方はこちらも検討されたほうがよろしいかと。
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