忍城
忍城

[埼玉県][武蔵] 埼玉県行田市本丸17-23


  • 平均評価:★★★☆☆ 3.28(91位)
  • 見学時間:56分(84位)
  • 攻城人数:2140(64位)

忍城の歴史

戦国時代初期の1478年(文明10年)頃、行田周辺の武蔵武士の中から、現在の熊谷市上之を本拠地とする豪族・成田氏の成田正等・顕泰父子がこの地を支配していた扇谷上杉家に属する忍一族を滅ぼし、忍城を築城したといわれています。

その後は1590年(天正18年)の豊臣秀吉による関東平定まで成田氏が支配しました。
徳川家康の関東入封後は、家康の四男・松平忠吉が城主となり、さらに江戸時代に入り、1639年(寛永16年)に老中・阿部忠秋が入ると城の拡張整備がおこなわれました。

忍城の城下町は、中山道の裏街道宿場町としての機能や、付近を流れる利根川の水運を利用した物流路としての機能を兼ね備えて繁栄し、また江戸時代後期からは、足袋の産地として名をはせるようになりましたが、明治時代に廃城となり取り壊されました。

忍城の歴史・沿革

西暦(和暦)出来事
1478年(文明10年)頃成田氏が忍城を築城
1479年(文明11年)扇谷上杉家に忍城を攻められたが、同家の家宰太田道灌の仲介によって和解
1509年(永正6年)連歌師の宗長が訪問し、城の四方は沼にかこまれていて、霜で枯れた葦が幾重にもかさなり、水鳥が多く見え、まことに水郷である、と日記に記した
1559年(永禄2年)上杉謙信が関東に遠征してくると成田氏は恭順した
1561年(永禄4年)上杉謙信による小田原城攻めに当時の城主、成田長泰も参加するが離反している
1574年(天正2年)上杉謙信に忍城が包囲され、城下に火を放たれた
1590年(天正18年)石田三成らの軍勢に包囲され水攻めされたが城代・成田長親を中心に持ちこたえた
1590年(天正18年)松平忠吉が十万石で忍城に入城
1639年(寛永16年)老中・阿部忠秋が五万石で入城し、城の拡張整備が開始される
1694年(元禄7年)阿部正武のときに忍藩十万石となる
1702年(元禄15年)頃御三階櫓が完成し、忍城の縄張りはこの頃に完成
1823年(文政6年)阿部氏が白河に移り、桑名から松平忠堯(まつだいらただたか、奥平松平氏)が入城する。以後明治維新まで松平氏が城主となる
1871年(明治4年)廃藩置県と同時に廃城となる
1873年(明治6年)土塁の一部を残して取り壊された
1949年(昭和24年)本丸跡に行田市本丸球場が造られた(のちに移転)
1988年(昭和63年)2月17日に行田市郷土博物館が開館、御三階櫓が再建された

行田市郷土博物館にある案内板の内容を紹介します。

忍城の由来
忍城(おしじょう)は文明十年(一四七八)頃、成田顕泰(あきやす)により築城された「守り易く攻めにくい」難攻不落の名城であったと伝えられている
天正十八年(一五九〇)豊臣秀吉の関東平定の中で戦われた石田三成による忍城水攻めにも耐えこの城は水に浮くのかと恐れられ「忍の浮城」とも称されたという
寛永十六年(一六三九)時の老中 阿部忠秋が入城し忍城大改築に着手 孫の正武(まさたけ)の代にいたり忍城御三階櫓の建設 城門 土塀の修築などが完成し面目を一新したという
文政六年(一八二三)伊勢の桑名から松平忠堯(ただたか)が移封し忠誠(ただざね)のとき明治維新を迎えた
市では維新後とりこわされていた城郭の面影を再建し永く後世に伝えることになった平成三年三月
行田市
   

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